海老沼君の通う大学は都内郊外にあり、埼玉の実家からは片道2時間程かかる。
1年間はどうにか通学したものの、2年生になると所属していたサークルの活動も忙しくなり、大学の側に1人暮らしをする決心をした。
そこで海老沼君は、駅前の不動産屋に部屋探しの相談に行った。
案内してくれたのは自分と年齢もあまりかわらない若い社員。その社員の運転する車の中で、これから向かう部屋の間取り図を見せてもらった。
玄関を入ると短い通路があり右側に流し台、左側がユニットバス、そして通路の奥に6畳の生活スペースという極めて平凡な学生向けの1ルームのアパートだった。
しかし、部屋が2階にあったことと、他の同じ様な物件に比べて家賃が安かった点が気に入ったのだという。
アパートに到着し車を降りると、外観を見ながら周囲をぐるりと1周した。
なんの変哲もない、何処にでもある様な至って普通の2階建てアパートだった。
道路に面した金属製の外付け階段をカンカンと音を立てながら2人で上がる。
「ここは大学から近いですし、南向きで日当たりも……。」
そう言いながら若い社員は鍵を開けると部屋のドアを開いた。
「ぎょぎょぎょぎょぎょぎょぎょぎょ………。」
通路の奥にある6畳の狭い部屋を、文金高島田に髪を結い上げ、艶やかな金襴緞子を身に纏った、でっぷりと太った中年の女が、絶叫しながらどたどたと走り回っていた。
そしてそのまま10周程すると壁の中に走り去っていった。
2人は呆気にとられてその場に立ち尽くしたが、はっと我に返った若い社員が静かにドアを閉めた。
「……失礼致しました。……次、行きましょうか。」
その日はそのまま駅まで送ってもらった。
今住んでいる部屋は別の不動産屋で見つけた。
LRg
与粋鴎歌 2006年6月3日 12:25
mariman 2006年6月2日 20:48
2006年5月30日 14:21
+1
こういうの好きです。
柏木 麻宏 2006年5月30日 13:04
あえてのシェイクなんでしょうねー。独特のこの雰囲気が好きですw+1
じぇいむ 2006年5月30日 6:03
顔のあるときに縦半分に切るともっと怖いかも。
評価+1
こころママ 2006年5月29日 22:56
あまりの怪異に出くわすと、腰がぬけてあわわになるか、またはとっさに気持ちのシャッター降ろして恐怖の感覚をマヒさせるか…、この子供は後者の態度をとったと私は受け取りました。
『気にせずシェイク』の奮闘ぶりが、いたって彼の動揺ぶりを感じさせて、滑稽やら気の毒やら。
箱の中から聞こえる『くぐもった声』に、相手もあわわになっている姿が想像できてナイスです(登場したときは、あんなに凶悪そうだったのに、こんな扱いうけちゃってと、その落差もまたおかしくって)。
筆運びの巧みさの勝利もありで、プラス1点。
有澤 凪 2006年5月29日 17:44
粘土の大きさにもよりますが、顔が消えるまでシェイクするのはかなり大変だったのではないでしょうか。面白かったです。+1
久遠平太郎 2006年5月28日 15:21
評価+1。
なかなか珍しい話ですね。
そしてビジュアル的にも結構怖い。
一粒で2重に美味しい話だと思いました。
藪蔵人 2006年5月27日 21:57
うーん。微笑ましい。そしてどこか怖い。
表現も上手だし、言う事なし。
評点: 1
吉田 2006年5月26日 16:07
良い▲
サンショは小粒でピリリ、て感じの作品ですね。最後の行も、サラリと流していい感じです。
全体的に、良い意味で軽みのある文体ですね。その軽さを前面に主張することなく、適度な仕上がりになっていると思いました。これ位のバランスが、僕は好みっす。
林不二男 2006年5月23日 21:30
シェイクするところ、とても好きです。
+1
マリポーサ 2006年5月23日 17:37
禍々っぽい小ネタが面白かったです。
怖い話の間のアクセントに良い話かも。
+1
てらまち 2006年5月20日 12:29
とてもユニークな体験。子供の視線で物語を進めたので、文章表現が少し幼稚になっているが、そのほうが臨場感が出ると作者は判断されたのだろう。体験者の気持ちと場面は十分に伝わっていると思う。
+1。
brother 2006年5月19日 18:20
(・∀・)イイ!!
+1
ミミちゃん 2006年5月18日 20:59
もり けんた 2006年5月16日 23:12
うー(-□-;)
こりゃまたなんともユニークな〜。
オイラもやってみてー。でももう少し恐怖感があってよかったにゃー。それと「シェイク」という表現はなんとなくしっくりこないにゃんこー。でも珍しかったのでプラス1。
こいつもガッツが呼んだか?あ、魔女の谷にいたゴーレムかあ!
TOMOKI 2006年5月15日 17:22
これは面白い怪異ですね。特に「みそっ歯」という描写で、顔の
リアル感が伝わってきます。油粘土は結構固いですから、小学生の
力では相当むきになってシェイクしたんだろうなあ。微笑ましかった
ですw+1
ponken 2006年5月12日 21:47
これは面白いです。怪異に遭遇しても、無かったことにしてしまうところが、なんだかかわいいです。粘土男?も災難でしたね。+1で。
sora 2006年5月11日 19:24
文章;■■■□□
怪異;■■□□□
恐怖;■□□□□
評価;■■□□□→±0
面白いとは思うのだが、あまりにもコメディ的過ぎる気がする。書き方の問題なのだが。まぁ、そちらの方が受けがいいのも判っているが。
ナルミ 2006年5月10日 2:31
怖さはそれほどでもないが面白かった。
+1
ネジ 2006年5月10日 1:30
面白いと思った。粘土の人、みそっ歯ですか。+1
講評の講評かあ。
読み手の好み・解釈もここまで分かれるんだ、ってことがわかる貴重な場ですから。
審査条件が自分と違っていても、それについて意見すべきではない、と思う次第。
メイ 2006年5月9日 21:03
シェイクは子供らしくて面白い行動だなと思います。
自分が体験したら怖くてしょうがないだろうけど、ユーモラスで可愛いお話でした。
+1
・・・しかし、講評の講評ってどこまでアリなんでしょうね。私も別の作品をマイナス評価して怒られたことありました(笑
風来月人 2006年5月9日 19:57
シェイクするという行動がおもしろかったですが、内容的には創作っぽく感じたので±0です。
ここは、他の方の講評基準をうんぬんする場所ではありません。もしかして、名無しさん、ご自身の作品でしょうか?
金縛郎 2006年5月9日 16:42
他者の講評基準を批評するなら、まずハンドルでいいから
お名前を。あとできれば呼び捨てもやめていただきたいです。失礼な方ですね。
>名無しさん
2006年5月9日 16:05
声まで聞こえた、というのがささやかに怖げ。 1
それと、
「子供が一人で体験したことは信じるに値しない」という態度は問題がある。客観性を重視するなら、写真を添えない限り実話怪談は成立しなくなるわけで、その審査条件はおかしい→金縛郎へ
くりちゃん 2006年5月9日 14:43
シェイクする、というのが可笑しかったです。
本人はきっと必死だったと思うと、ほほえましいですね。
金縛郎 2006年5月9日 13:41
如何せん怪異の目撃者が話者ひとりしかいないので、
幼年期の夢想とも解釈できてしまい、ネタとしては弱いです。
すいませんが×。