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小学5年生の夏休み、三原君は両親と親戚の家に泊りがけで遊びに行った。
田舎の家は涼しくて広い。中でも広いのは仏間だ。お盆ということで、仏壇にはたくさんのお供え物や盆特有の飾りつけがしてある。 夕食前の一時、その仏間で三原君は従兄と二人でプロレスごっこに興じていた。 夏休みで久しぶりに会う二人のこと、お互いはしゃぎすぎていたようだ。勢い余って仏壇の前に立ててあった盆提灯を派手に倒してしまった。従兄が三原君を担ぎ上げて振り回した際、三原君の足が盆提灯に当たったのである。 大きな音がした。驚いて飛んできた親戚のお婆ちゃんが怒鳴った。 「そんなことしたら、死んだ爺ちゃんが怒って出てくんで!」
その夜のこと。 三原君はふと目が覚めた。横を見ると両親は良く眠っている。 もう一度寝ようとした。その時である。部屋の襖が大きく開いているのに気が付いた。廊下が丸見えだ。その廊下にぼんやりと光が差した。光が広がるにつれ、そこに人が現れた。白い着物を着た男性のようだ。こちらを見ている。 顔をはっきりと確認したわけではないが昼間のこともあり、三原君はそれがお爺ちゃんだと思った。怒られる。怖くて仕方がなくなり、頭から布団をかぶってごめんなさい、許してくださいと心の中で呟いた。 だがその心の声は相手に届かなかったようだ。衣擦れと畳を摺り足で歩く音が三原君の足元まで来て止まった。 と次の瞬間、ばさっと音を立てて勢いよくその人物が三原君の上に倒れこんできた。 悲鳴を上げる間もなく左肩に噛み付かれ、激痛が走った。 後になって気が付いたのだが、その痛みは布団の上からではなく直接噛み付かれたかのようだった。
その後どうなったのか分からない。気を失ったのかもしれない。 気が付くと朝になっていた。 夢だったのかと思いつつ起き上がると左肩がずきりと痛んだ。確認しようと服を脱いでまたぞっとした。左肩の噛まれた箇所には微かに人の歯形が残っていたのだ。

※この作品は、3/31に送信されていた作品で、応募作品受け付け処理の不具合のため公開されていませんでした。 不手際をお詫びするとともに、講評対象の正規エントリー作品として追公開します。 |
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■講評
三原君の足が盆提灯に当たったとはいえ、爺ちゃんにしては随分と怖いお仕置きですね。 本当にそれは爺ちゃんだったのでしょうか・・・。
文章0:希少度1 |
名前: chidori ¦ 02:40, Friday, Apr 04, 2008 ×
文章 1 読みやすい。 稀少度 1 題名と内容がそぐわないのでは?
子供にこんな怖いお仕置きをするなんて、生前も厳しい方だったんでしょうね。でもなんで大の大人が「噛む」というお仕置きを? |
名前: くりちゃん ¦ 07:27, Friday, Apr 04, 2008 ×
文:+1 怖:+2
お祖父さんなのか分かりませんが、随分と厳しい……。 厳格な方だったのかな。 それにしても噛まなくても〜。 |
名前: 晴 ¦ 12:50, Friday, Apr 04, 2008 ×
んな、恐ろしいお仕置きしなくても。 ごめんなさいって言ってるし。 キビしいよ、お祖父ちゃん! でも、二度とそんなところで悪ふざけしようと 思わなくなったでしょうね。 |
名前: ちゅん ¦ 14:12, Friday, Apr 04, 2008 ×
お祖父ちゃんではないかもしれませんね。 噛まれるのは嫌だな。 |
名前: 黒ムク ¦ 14:53, Friday, Apr 04, 2008 ×
いや、お祖父さんではない可能性もある訳で。 仮にも孫なんだし、お仕置きするには少しばかり手厳しい気が…。汗
希少性(1) 文章(0) |
名前: ねこや堂 ¦ 23:42, Friday, Apr 04, 2008 ×
いくらなんでもオジイチャンじゃないだろう。1点減点したのは、さらなる調査が欲しい気がしました。 他に下手人がいるような予感がしますぜ!旦那! |
名前: くすだまん ¦ 13:04, Saturday, Apr 05, 2008 ×
ネタ+1 倒した盆提灯と関連があるとするならば、噛みつき男は親族ってことですよね。 こんな親族いらんなあ(^^; 三原君が美少年だったのかな、って、それはもっと嫌だ(^^;;; |
名前: ねこ ¦ 15:24, Saturday, Apr 05, 2008 ×
なかなか怖い話。それが本当におじいちゃんだったとしても怖いし、何か別のものだったとしても怖い。 従兄のところには出なかったのだろうか。 |
名前: ナルミ ¦ 00:48, Monday, Apr 07, 2008 ×
おじいちゃんではないような気が。怪異的には小ネタですが、噛まれるのは嫌だなぁ。 |
名前: 茶毛 ¦ 01:28, Tuesday, Apr 08, 2008 ×
多分、正体不明の人物はお祖父さんではないと思います お年寄りは入れ歯がスタンダードですから だからお祈りも効かなかったのかも (いや、でも健康な歯の人や、若くして亡くなった場合もありますが…)
まぁ、でも小学生ですから 遊んでミスしちゃうことはありますよね
2点(ネタ1 教訓度1) |
名前: NOV ¦ 22:36, Sunday, Apr 13, 2008 ×
怖い。 気持ち悪い。 噛み付いたのはおじいさんじゃなさそうな。 じゃあ誰だったのか。 |
名前: MM88 ¦ 21:13, Monday, Apr 14, 2008 ×
お祖父さんの仕業…なの?叱るにも他の方法があるだろうに^^; +1
ばさっと倒れ込んできて…甘噛みだったら別の意味で怖いwお祖父さんだと思っておいた方がよさそうですね。 |
名前: 眠 ¦ 13:43, Tuesday, Apr 15, 2008 ×
本当にお祖父さんだったのかなあ?それはともかく仏間でそんなに暴れていたらお祖父さんでなくても怒るでしょうに。歯型だったんですか?虫さされではないでしょうね。昼間、怒られたから夢に見たという事も考えられますね。 |
名前: じゅりんだ ¦ 15:07, Thursday, Apr 17, 2008 ×
ばさっと音をたてて倒れこんでくる攻撃は怖いです。 しかも肩に噛み付くって、凄く本能的な敵意を持っていると言うか、いくら罰だとしても愛情が少しでもある者に対してする事ではないですよね。 お爺ちゃんではなかった様に感じます。 いったいナニモノだったのでしょう。 |
名前: へみ ¦ 16:14, Saturday, Apr 19, 2008 ×
噛まれるのは嫌ですね。 手厳しいおじいちゃんで・・・ |
名前: SPダイスケ ¦ 23:46, Sunday, Apr 20, 2008 ×
状況からしておじいちゃんを連想したのはごもっともですが、本当にその人はおじいちゃんだったのかと言うと疑問。 おじいちゃんだとしても、驚かしすぎだとは思いますが…… |
名前: こうたろう ¦ 14:42, Tuesday, Apr 22, 2008 ×
ホントにおじいちゃん…? なんだか何かべつのもののような…。 おじいちゃんなりの愛情表現…じゃないですよねぇ…?
文章:1 内容:1
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名前: PM ¦ 22:36, Tuesday, Apr 22, 2008 ×
おじいちゃん歯が丈夫だったのかな。 噛みつき攻撃は厭ですねえ。 シンプルですが怖いです。 希少度 1 文章 0
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名前: じぇいむ ¦ 03:55, Tuesday, Apr 29, 2008 ×
暴挙というのは少し大仰だったかも知れません。 噛んだ=ゾンビ?などと妙な事を考えました。いや、どちらかといえばお祖父ちゃんが懲らしめのために別のものを呼んだのかも知れませんね。施餓鬼というくらいですから。法話的な部分が素敵です。
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名前: みくりや かつと ¦ 00:11, Wednesday, Apr 30, 2008 ×
ほ、ほんとにお祖父さんだったのでしょうか。生前のお爺さんがどういう気性の方か分からないので何とも言えませんが、どうもお祖父さんではない様な気がします。 トラウマになるような強烈な話でした。
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名前: 久遠 平太郎 ¦ 21:45, Wednesday, Apr 30, 2008 ×
文章・・・1 希少度・・・2
人の霊に噛まれるというのはあまり聞いた記憶はありません。 小さい頃に読んだ西洋の実話幽霊譚の本で、警官の目の前で女性の体に無数の人の歯型が付いたって話くらいです。
お祖父さんであってもなくても、噛まれるのは嫌ですね。痛いし汚いし・・・。 それにばさっと倒れ掛かられるのも止めて欲しい。 人間の動きではないような気がして怖いんで。 とにかく嫌な襲われ方の話でした。 |
名前: 鹿太郎 ¦ 22:20, Wednesday, Apr 30, 2008 ×
わざとやったのではなし、お仕置きにしてはやり過ぎです、お爺さま。 |
名前: ひ ¦ 22:37, Wednesday, Apr 30, 2008 ×
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