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エリカは、スズカの声に顔を向けた。 「エリカ、夕方だし帰ろうー」 「そーだねー」 二人は声を掛け合って、朱色の光が差し込む廊下をスリッパの音をたてて歩いた。 下校を促す放送も、廊下の遠い先から聞こえてくる。 「スズ、先に校門で待ってて。ちょっとトイレ行ってくる」 「わかった。早くね」 「うん」 スズカが手を挙げると、笑いながらエリカがすぐ前にあるトイレに体を隠す。 一人、ますます遠く感じる廊下を歩き、カバンを二人分持って校門まで歩く。 学校の外は太陽の光がうっすらと掠れ、辺りは赤く燃え尽きていく様だった。 待ちくたびれ玄関を見つめるスズカは、ガラス越しに映った影にフッと力を抜いた。 だが、すぐに眉を寄せた。 スズカに駆け寄るエリカの顔は半泣きで、手には見た事の無いスポーツバッグが握られていたからである。 訝しがるスズカに取り縋ったエリカは、カバンを体から離した。 「カバンが…取れないよ…ッ!!スズ…ッ!!助けて…ッ!!」 「えっ…?取れないって、何で?」 「取って…ッ…スズ…!!」 パニックを起こしているエリカに、何かただならぬ物を感じて右手を掴み、バッグから指を一本一本解く。 思い切り握った様に、その指を外す事は苦労した。 「…な?取れただろ!大丈夫!」 未だカバンから目線を外さないエリカに、安心させ様と持ち上げて見せる。 しかし、エリカは青い顔を更に歪ませてヒステリックに叫んだ。 「嫌だ…!!睨んでる…ッ!!」 その時に襲った寒気と恐怖は言い表せない。 カバンを門柱に叩き付け、エリカの腕を取った。 「…逃げるぞッ!!」 必死で逃げる二人が、何が起こったかを話す頃には、切れ切れの息も落ち着いた頃だった。 何を見たのかと尋ねたスズカに、エリカはまだカバンの感触が残る右手を握っていた。 話を纏めると、トイレにあるカバンを忘れ物と思い、職員室に行こうとした。 すると、バッグを掴んだ手が全く離れなくなった。 パニックになり、スズカに助けを求めて走り、やっとエリカはカバンを放す事が出来た。 しかし。 「…な?取れただろ!大丈夫!」 そう口にしたスズカの手の中のカバン。 少しだけ開いたカバンから見えた。 「嫌だ…ッ!!睨んでる…ッ!!」 一個の眼球が、真っ暗な中でエリカからカバンを奪ったスズカを睨み上げていた。 翌日、二人はカバンを探したが、見つかる事はなかった。

※公開時のトラブルにより、内容が二重になっていました。ご指摘を頂戴して内容を修正し、正しい表示になるようにしました。 お手数をおかけしますが、すでに講評をいただいている場合、講評について改めてご配慮をお願いします。 |
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■講評
ライトノベル風の文体でこの話を語るのは合わないと思います。
この作品は「朱色の光が差し込む廊下」や「辺りは赤く燃え尽きていく様」という、どこに描写の力点をいれていいのか書き手自身も戸惑っているのか、たた単に夕焼けだけを綺麗に描きたいのかが分からない、非常に偏った描写でしか情景を表すことができず、それら周りの風景に対して肝心の怪異に至っては非常に紋切り型の表現でしかない事が、作品全体に臨場感をもたらしていないのだと思います。
「見た事の無いスポーツバッグ」の色や形、新品かくたびれたものか、そして「一個の眼球が、真っ暗な中」ではカバンの底にそれを見たのか、カバン内の空間に浮かび上がっていたのかなど、書き込む要素はたくさんあると思います。下手をすればオモチャの目玉がカバンに入っていただけで、エリカは手が取れない演技をしていただけの話にもなってしまいます。
また、最後のオチが「翌日、二人はカバンを探したが、見つかる事はなかった」ではあまりにも簡潔すぎて、どれくらいの範囲を探したのか聞き込みを行ったのかさえも分からないのでは、見つからなくても仕方ないのではという気もします。
どこに描写と説明を詳しく行うのかを、もう少しよく考えて書かれた方がいいと思いました。書き手の方はどうも、こういった話を書かれる事自体にあまり慣れていないようですから、他の方の投稿作品も読まれて勉強をしながら、また自分自身でもたくさん書いて、今後はいい作品ができるように頑張って下さい。
文章−2:希少度0 |
名前: chidori ¦ 16:47, Thursday, Mar 20, 2008 ×
訂正があったようなのでこちらでお願いします。(削除できなかったので)
最後に眼球がにらんでいるという怪異がやけにあっさりと書かれているので、そこまでが少し長かったかと思います。 会話で進めるところが多いせいか文章が幼い印象を受けた。 |
名前: 黒ムク ¦ 16:49, Thursday, Mar 20, 2008 ×
| 怪異自体は面白いが、描写の密度がちぐはぐである。導入部の夕日などそこまで叙情的に語るものでもないし、肝心のカバンと目玉の描写が少なくてイメージがつかみきれない。 |
名前: ナルミ ¦ 17:08, Thursday, Mar 20, 2008 ×
文:−2 怖:0
採点しなおしです。 重複部分を取り除かれてもやはり読みにくい。 怪異自体をもっと掘り下げて書けば面白いと 思うのですが、あまりにも鞄から手が離れない部分のみ 強調されていて、うーんって感じです。 |
名前: 晴 ¦ 17:13, Thursday, Mar 20, 2008 ×
文章 0 ところどころ大袈裟な表現がある。 稀少度 1 目ン玉は気味が悪い。
あまり文章を書かない方かな。何処かで目にした文を使ってみる、という感じの大袈裟な表現がある。 目玉がのぞいていたというのは気味が悪いが、会話体の多いせいか、ローカルな感じがする。 |
名前: くりちゃん ¦ 17:47, Thursday, Mar 20, 2008 ×
ネタ+2 文章-1 この話を読んで思ったのは、「ケータイ小説文」と実話怪談は水と油だ、という事です。 書き方によっては本に収録されてもおかしくない佳作まで持って行けそうなネタだけに、文でかなり損をしています。 カタカナの仮名、台詞の軽さ、どちらもいただけません。
ただ、ネタはいいので1点だけつけます。 カバンの中の目玉、個人的には大小様々のたくさんの目玉が覗いている感じを想像しました。
くどいようですが、本当にもったいない。 |
名前: ねこ ¦ 18:01, Thursday, Mar 20, 2008 ×
文章に関しては評価以前の問題。 これ程怪異と文体が合わないのも珍しい。 もう少し書き込みの練習を。
希少性(0) 文章(-2) |
名前: ねこや堂 ¦ 21:53, Thursday, Mar 20, 2008 ×
文章・・・-2 希少度・・・2
小説風に書くのはいいと思いますが、こういう書き方をされると創作っぽく見えてしまい、興味が薄れてしまいます。
また、途中で視点が変わってしまっています。 初めはスズカの視点で語られていたものが、逃げ出した後いきなりエリカ視点に変わってます。 これでは読んでいて違和感が湧いてしまい、余計話に入れなくなってしまいます。
台詞が多く、どちらの人物のものかも解りにくかった。 そのため、指から引き剥がした後、カバンがどうなったのかが分らなくなってしまいました。
分りやすく書くことを第一に考えてもらいたいと思います。 |
名前: 鹿太郎 ¦ 02:15, Sunday, Mar 30, 2008 ×
| 書き方うんぬんは趣味の問題もあるし、新しい事にチャレンジする精神も評価しているので減点にしません。しかし、この場合、体験者が小学生なのか?中学生なのか?高校生なのか判らない。よって描写不足として1点減点します。 |
名前: くすだまん ¦ 12:43, Tuesday, Apr 01, 2008 ×
…。 微妙です。 自分というフィルターを通した上で再構築したこのお話は、大変怖い体験談だと思います。そして、その体験談を綴ろう、投稿しようと踏み切られた点で、マイナスという要素はなくなっています。 しかし、やはり導入部でお話に入りづらいという感じは否めませんでした。文章表現は二の次と思いますが、今の時点ではやはり高得点はむずかしいところです。 このような体験を得られる資質をお持ちなのですから、出来ればもっと書き込んで、「質のよい怪談を提供できる方」へと変貌してください。期待しております。 |
名前: みくりや かつと ¦ 20:49, Tuesday, Apr 01, 2008 ×
序盤は丁寧に描かれていて、誰もが一度は見たことがある「放課後の廊下」の雰囲気が伝わってきます。 +1
そこがかなり良かっただけに、肝心な怪異が始まったところからの雑さが目に付きました。 「〜ッ!!」の多用が漫画のフキダシを思わせます。 静まり返った廊下から一転して…という効果を狙ったのだとしたら失敗なのでは。台詞からパニックぶりはうかがえるものの描写は淡々としているので、体験者が必要以上に怖がっているだけのように見えてしまい感情移入できませんでした。 -1
文章に対する指摘ばかりで申し訳ありませんが、怪異より「〜ッ!!」にばかり目がいってしまって…。 |
名前: 眠 ¦ 00:06, Wednesday, Apr 02, 2008 ×
半泣きで狂乱する女子高生、なイメージにあった文体だと思います。 でも、違和感が残るのは何でかな? 怪異自体に関して言えばかなり怖いので、いいと思います。 最高のストーリーテラーが最高の小説家とは限りませんし、私はそうあれとは求めてません。 怖ければ、それでヨシ。 |
名前: ちゅん ¦ 10:35, Wednesday, Apr 02, 2008 ×
カバンの中に見えたものが目だけというのは、少し弱いように感じました。 睨んでいるとは書いてありますが、動いた様子ではないようですし、目だけでは霊ではないかもですよね。 しかし手が離れなかったのもありますし、やはり霊的なものだったのかな。
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名前: へみ ¦ 02:00, Friday, Apr 04, 2008 ×
正直、文章がきつかったです。 怪異の描写不足も気になりました。 |
名前: 茶毛 ¦ 22:46, Friday, Apr 04, 2008 ×
エリカとスズカは女の子ですよね。男言葉があったりして混乱しました。(最近は使うのか?(^_^;) カバン自体は怖かったです。
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名前: じぇいむ ¦ 01:07, Saturday, Apr 05, 2008 ×
| 一体何が起こったのか怪異の肝の部分がわかりづらかったです。ただ単にかばんの中から覗く一つ目の事を書くのにしては状況描写が大げさかなと。実話怪談というよりも小説っぽく感じてリアリティが薄れました。ただ、題材としては不気味で良いかなあと思うので書き方によってはもっと怖くなったと思うのです。 |
名前: じゅりんだ ¦ 02:20, Tuesday, Apr 08, 2008 ×
怪異は実際に体験すれば怖い事象だとは思うのですが。 話の内容がごちゃごちゃと前後しており、読んでいてわけがかわらなくなる。 そこをもっと整理してほしかった。
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名前: MM88 ¦ 17:48, Friday, Apr 11, 2008 ×
ちょっと読み難さがありましたね。 怪異自体は怖いです。 このカバン、なんだったんでしょう…。
文章:-1 内容:1
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名前: PM ¦ 21:01, Monday, Apr 14, 2008 ×
| たとえ本当に言ったとしても「な? 取れただろっ」とか「逃げるぞ!」は女の子の言葉に代えていただけると嬉しい。男が突然出てきたのかと思ってしまいました。文章はスピードはあるのですが、分かりづらいのでもう少し整理して、最後の方はセリフなど再現する必要はないかと。 |
名前: ひ ¦ 14:35, Wednesday, Apr 16, 2008 ×
文章が分かりづらいです。 鞄から覗く目は怖かったのですが・・・ |
名前: SPダイスケ ¦ 23:00, Thursday, Apr 17, 2008 ×
恐怖+1 怪異自体は怖いのですが、これは文体と噛み合ってなくて残念です。
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名前: 有線 ¦ 23:55, Saturday, Apr 19, 2008 ×
言葉遣いのせいか、スズカさんの性別に疑問を持ちました。 新しい書き方の文章でしたが、エリカさん目線で書いたほうがいいんじゃないかという気がしました。 あとどうでもいいかもしれませんが、スリッパ?学校なら上履きなんじゃという疑問も……いや、そういうところもあるんですかね? |
名前: こうたろう ¦ 21:41, Saturday, Apr 26, 2008 ×
文章が判り辛い。表現がおかしい箇所や展開・視点がスムーズに繋がらないため、素直に怪異に入り込めない。 小説風に仕立てることで伝聞あるいは実体験の匂いを消す試みなのかもしれないが、筆力が伴っていないため逆効果であるように感じる。 |
名前: 磯昆布 ¦ 22:39, Saturday, Apr 26, 2008 ×
う〜ん、やはり小説よりの文体は怪異と自分との間に距離を感じてしまう。 同じ場面が二度出てくるのも混乱してしまいました。 大仰に怖さを煽り立てるよりも、あったことを淡々と書いても怖くなる、それがホラーではなく怪談だと思うんですよ。 この話もネタ的にはあまり聞いたことがない話だったと思うので、この処理の仕方は勿体無い気がしました。
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名前: 久遠 平太郎 ¦ 09:45, Sunday, Apr 27, 2008 ×
手が離れないところの描写はもうちょっと簡潔で良かったか。 鞄の中の目玉は妖怪っぽくて良いですね。 なぜ手から離れなかったのかも意味不明で良い。 |
名前: 昼間寝子 ¦ 01:04, Wednesday, Apr 30, 2008 ×
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