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幼い私は祖母に手を引かれて山道を歩いている。 山道といっても少し開けた場所で、斜め上から差し込む日差しが私達の足下に少し寸足らずな影を作っている。 少し前を歩く祖母の影。 人影が一つ、私達の影と行き違う。 また一つ。 もう一つ。 けれども、実際には誰とも行き会ってはいない。 私は怖くなって何か言おうとするが、口がカラカラに渇いたようになって、声が出ない。 私の手を掴む祖母の手がぎゅっと強くなる。 幾つもの影が行き過ぎる。 女の人の影。男の人の影。それから、子供の影。 みんなどうやら着物を着ているらしい。 最後に行列の一番後ろをしずしずと、頭になにか被ったような影が通り過ぎた。
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» [超−1]【0】雨が降るとは限らない [幽鬼の源から] × “実話怪談”とは、体験者が実在するという“必要条件”と共に、整合性を維持したリアルであるという“十分条件”がなければ成立しないという私見を持っている。 いくら体験者が存在する話であっても、読者に対してリアルな印象を与えることができなければただの与太話 .. ... 続きを読む
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» 【+3】「雨が降るとは限らない」 [DJ痔牢『超-1 2008』感想ブログから] × 『狐の嫁入り』とは書かれていないが、著者はそう思わせるためにタイトルを付けたのだ ... 続きを読む
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■講評
文章 1 読みやすい。 稀少度 1 幻想的ですね。
掌編小説集に出てきそうな、体験談というよりも文学作品のような印象を受けます。夢の中のような。 もう少し二人の周りの情報がほしいと思います。 最後の「人」はしずしずと、というから笠とかではなく、衣被(きぬかずき)だったのかな。 狐狸の類だったのかも知れませんが。 |
名前: くりちゃん ¦ 14:01, Monday, Mar 17, 2008 ×
話は面白く好きな部類なのですが題名を少し考えすぎのような気がしました。 「頭になにか被ったような影が通り過ぎた。」からは確かに、そういう感じも受けますが、曖昧といえば曖昧なところでここでは表現していると思うので。 文章は文学のようで素敵です。
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名前: 黒ムク ¦ 14:25, Monday, Mar 17, 2008 ×
天気雨が狐の嫁入りと呼ばれる事から、おそらく書き手がこの怪異を「狐の嫁入り」であることをそれとなく示し、それにも関わらず雨は降ってなかったので、「雨が降るとは限らない」と、このような題名を持ってきたのではないかと思いました。
過去の話を過去形で語らず(最後の一文を除いて)、現実的なディティールを削ったことで幻想的な世界観を出しているところは面白いと思いましたが、話を題名とリンクさせようとしたあまり、技巧ばかりが目についたような印象を受けました。また、書き手が行った題名と怪異のリンクによる印象づけで、起こった怪異のイメージが固定されてしまうのは個人的には好ましく思いません。作品としてはまとまっているのですが、現実味を削りすぎてこの書き方にしたために、これが現実に体験したことなのか夢を見たことなのかさえも曖昧になっているのが少し残念に思いました。
ちなみに「少し寸足らずな影」では、「女の人の影。男の人の影。それから、子供の影。みんなどうやら着物を着ているらしい」と、それらもきちんと判別できるものなのか、ちょっと気になりました。
文章0:希少度1 |
名前: chidori ¦ 15:26, Monday, Mar 17, 2008 ×
私事ですが、採点した作品の中で、配点4とした中に誤字脱字を結構、見落としている事が多く、人の文を採点する難しさを痛感しております。しかし・・・。適当すぎるな私の採点・・・。 それはともかく、幻想的な出だしで個人的には好きな文なのですが、題から察すると季節は梅雨の時期?せっかく情緒的に書いてあるんだから季節も書いて欲しかった。 そのほうが雰囲気が出るような?? 厳しいようですが一点減点します。 |
名前: くすだまん ¦ 16:13, Monday, Mar 17, 2008 ×
怪談というよりは文学作品を意識している感じです。 そのせいか、意図的にパーツを欠落させて雰囲気を匂わせることに終始しています。 実話怪談本の中にこの作品が入っっていると、絶対に浮いてしまうと思います。
文章力は確かで魅力はあるのですが、実話怪談の大会なので採点できません。 文章だけで点を上げてしまうと、実話をぶつけてきている人たちに失礼だと思いますので。 「実話であること」をくずさずに書くことが出来る文章力をお持ちであるとお見受けしますので、次の投稿に期待します。 |
名前: ねこ ¦ 20:59, Monday, Mar 17, 2008 ×
嫌いな書き方ではありません。 むしろ好きです。表現の一環としてはなかなか面白い試みかも知れません。 ただし、少しくだらない事を考えたのを正直にコメントしますと、この作風で実話を一冊書こうとすると、いろんな意味できついかなと思いました。自分は文章で秀でていても、ネタで秀でていても、作品単体で同じく評価いたしますが、一番初めに脳裏に浮かんだ点はそこでした。もっとダイレクトな勝負を掛けてもよろしいのでは?と思います。 |
名前: みくりや かつと ¦ 22:26, Monday, Mar 17, 2008 ×
出だしを読んで、また夢ネタかと思ってしまったが、違ったのな。苦笑 怪異は興味深かったが、寸足らずの影で性別や年齢、ましてや被り物をしていたとかがわかるのかな、と。 叙情的な作風は嫌いではないけどね。
希少性(1) 文章(-1) |
名前: ねこや堂 ¦ 22:49, Monday, Mar 17, 2008 ×
幻想的な話で、実話怪談というより掌編小説のような感じを受ける。 「少し寸足らずな影」で、男女子供、着物を着ているかどうかまで判別できるのかがちょっと疑問だった。 |
名前: ナルミ ¦ 01:26, Tuesday, Mar 18, 2008 ×
文:+1 怖:+2
書き方、現象ともに昔の物語のようで好感度。 怖いような、怖くないような……。 怖くないというか、綺麗な雰囲気。
でも、タイトルがひねりすぎ? かなり考えてしまいました。 |
名前: 晴 ¦ 12:35, Thursday, Mar 20, 2008 ×
文章・・・2 希少度・・・1
これはいい。 これを現象そのままに文章にした場合、何の面白味もない作品になっていたでしょう。 ネタのインパクトの不足分を文章で補ってあり、それが成功していると感じました。 私と祖母の感情の動きを短い文章の中で、間接的にさらりと描いてあるところも評価出来ます。
でも、行列の最後の影が現れるところで初めて題名の意味が分かりますが、これはちょっとやりすぎのような気もします。 こういう仕掛けを作るより、もっと作品の雰囲気にあった題名を付けて欲しかったと思います。 減点の対象にはしませんが。 |
名前: 鹿太郎 ¦ 18:08, Saturday, Mar 29, 2008 ×
お狐さんだ。お嫁入りだ。 タイトルで「?」、ラストで「おおー」。 良いですね、好きです。 |
名前: 眠 ¦ 22:12, Monday, Mar 31, 2008 ×
雰囲気のある話です。 無言でぎゅっと手を握るおばあさまも、孫を守れるかドキドキした事でしょう。 何か…蟲師の様な雰囲気だなーって。 好きですね。 |
名前: ちゅん ¦ 23:25, Tuesday, Apr 01, 2008 ×
昔から言い伝えられている「狐の嫁入り」ですね。 ただ、この文章だけだと他の現象だった可能性もあるように感じます。 作者様がどの様な意図でこの文体にしたのかは分かりませんが、「実話怪談」として書く場合にはこの文体は好ましくない印象です。 もちろん実際に体験した事なのは良く分かります。 しかし幼児期に体験した事なら、なおさら分かりやすく伝えたほうがリアリティがあったのではないでしょうか。 採点は 文章、希少度共に0です。
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名前: へみ ¦ 07:01, Wednesday, Apr 02, 2008 ×
| タイトルは狙ってますねぇ。風景が浮かぶ心地よい怪談だと思います。 |
名前: 茶毛 ¦ 23:38, Thursday, Apr 03, 2008 ×
| 短いですが、状況がよくわかりました。おばあさんも気がついていたのですね。その山道は霊道だったのでしょうか。 |
名前: ひ ¦ 15:30, Friday, Apr 04, 2008 ×
この書き方では「幼い私」を「私」が映像または空想として見ているわけで、「思い出」として見ている場合に限りギリギリ実話怪談になるわけです。 そう思えば幻想味のあるいいお話なのですが、やはり端折りすぎで不親切な面も感じてしまいます。 希少度 1 文章 0
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名前: じぇいむ ¦ 19:16, Friday, Apr 04, 2008 ×
幻想的で文章も美しく感じるのですが、実話怪談となると、どうかなあ?という印象を受けました。 やはり、実話というからにはもっとリアルなものが欲しいのです。うまくぼやかして曖昧にしているけれど伝わるものが今ひとつ感じられませんでした。 |
名前: じゅりんだ ¦ 13:33, Sunday, Apr 06, 2008 ×
あー、なるほど。狐の嫁入りかー。 しばらく考え込んでしまいました。 いや、体験自体は貴重なのではないでしょうか。
文章:1 内容:1
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名前: PM ¦ 20:27, Sunday, Apr 13, 2008 ×
綺麗にまとまっていると思いますが 怖いかといえば あまり怖くない話かと・・・
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名前: SPダイスケ ¦ 23:09, Tuesday, Apr 15, 2008 ×
好み+1 幻想的な雰囲気が出ていて中々面白いのですが、やはりもう少し現実味が欲しいですね。 小説として見るならアリですが、実話怪談とするならインパクトが削がれて勿体なく感じます。 |
名前: 有線 ¦ 15:31, Saturday, Apr 19, 2008 ×
ネタ+1 文章+1 改めて読み直してみると、おぼろげだった情景がようやくつかめてきました。 直球な文体ではないので損をしている感じですが、ネタとしてはいい話だと思いました。
以前の講評が削除出来ませんでしたので、この講評で点数の訂正とさせてください。 |
名前: ねこ ¦ 00:58, Sunday, Apr 20, 2008 ×
幻想怪談風に書いた実験作でしょうか。視点を「私」としたことで感情移入はしやすいですが、逆に客観的なリアリティは薄れている様に思います。 面白い試みだし、単体では優れた怪談だと思いますが、この作品が実話怪談の本の中に掲載されていたとすると違和感を感じるかもしれません。 |
名前: 久遠 平太郎 ¦ 21:45, Friday, Apr 25, 2008 ×
| 幻想的な雰囲気のある作品ですが、題名の意味を考えなければ分からなかったところが残念ですかね。 |
名前: こうたろう ¦ 20:55, Saturday, Apr 26, 2008 ×
文章の書き方好きですね。 タイトルは良いんですがひねりすぎかも。 狐の嫁入りだったんでしょうか。 こういう日本に昔からある様な怪談の、実体験談は大好きですね。 |
名前: 昼間寝子 ¦ 19:52, Tuesday, Apr 29, 2008 ×
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