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「何もないところだったねえ」 と、古書店を営む今川さんは当時を振り返った。
海が見たい、という理由で神奈川まで嫁いできた今川さんは、それまで群馬の寒村で暮らしていた。 実家は小ぢんまりとした農家で、戦時中は小さな畑を母と三人の子供たちだけで守り抜いてきた。
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この作品は超-1/2008作品集【恐怖箱 超-1怪コレクション 彼岸花】に収録されました。 続きは【恐怖箱 彼岸花】でご覧下さい。
【恐怖箱 超-1怪コレクション 彼岸花】加藤一 編
 https://www.amazon.co.jp/dp/4812436036
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■講評
文:+2 怖:+1
文章が好きです。 長いかな、と思える前振りもラストの怪異に行きつくに 至ってすべてが効いてきました。 そしてひたすら悲しい話。
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名前: 晴 ¦ 12:18, Thursday, Mar 13, 2008 ×
悲しい話ですね。 文章も丁寧に書かれていると思います。
最後の「小春日和の古書店を、静寂が包んだ」については、書き手が決めたかったオチというか語りではないかと思うのですが、これを使うと今までの昔の情景が急に現代に引き戻されてしまって作品の余韻が消し飛ぶだけでなく、「小春日和の古書店」自体がもともと賑やかなイメージではなさそうに見えるので、それを静寂が包んでも文章的にはあまり効果をなさないかと思います。
オチのためにこういう文章展開を持ってこられたのだと察しますが、最後になって急に現代に引き戻されるよりは、その直前の「その子、泣いていたんだって」も、父の語りか地の文で処理をして、昔の話の中で悲しさを終わらせた方が、読む側にとっても混乱が少ないのではないかという気がしました。
文章0:希少度1 |
名前: chidori ¦ 17:20, Thursday, Mar 13, 2008 ×
文章 1 読みやすい。 稀少度 1 怖いというよりも哀れ。
嫁いできて「今川」さんになったのに、群馬の実家が「今川」家ですか…? 戦争の後を引く話は、読むのもなかなか辛いですね。 ことさら古書店というのを出さなくてもよかったのでは?冒頭と最後が対をなしているのは分かりますが、終わりの方も「その子、泣いていたんだって」で止めておいた方が余韻があったのではないかと思う。 |
名前: くりちゃん ¦ 20:01, Thursday, Mar 13, 2008 ×
ネタ+2 文章+1 絵を想像すると切ない、物悲しい話です。 文頭と文末については、投稿者が古書店の独特の雰囲気の中で、貴重な話を聞いた、という事、その雰囲気に重点を置いた結果の記述だと思います。 それが微妙なひっかかりになる可能性があるのですが、個人的には古書店怪談というのはアリかも、と思いました。 ただしシリーズが続けば、の話なので、投稿者には取材をがんばっていただきたいです(^^; |
名前: ねこ ¦ 21:49, Thursday, Mar 13, 2008 ×
この文体は落ち着いて読めるな。 前半部でやや引張り気味な感はあるが、文章の力で一気に読ませている。 後半部の怪異の描き方が良かった。 少年の持っていた米が地面に散らばる様子が切ない。
希少性(1) 文章(2) |
名前: ねこや堂 ¦ 22:48, Thursday, Mar 13, 2008 ×
小ネタではあるが、時代を反映した怪異は興味深い。 ただし、前半に気になる描写があった。 「今川さんの父は情に厚い人だったらしく、ふらっとやって来る彼らに食事を与え、時には風呂に入れてやったりもしていた。」 と 「時折、玄関先に物乞いが現れ、中の様子を伺うことがあった。 その度に、畑から父が大声で怒鳴り飛ばし、物乞いを追い払ってくれた。」 は矛盾するのではないか? |
名前: ナルミ ¦ 01:29, Friday, Mar 14, 2008 ×
名前: 黒ムク ¦ 09:35, Friday, Mar 14, 2008 ×
飢餓の記憶を留めさせる良い怪談だと思います。 ただ「生米を齧る音が、米を研ぐ音のように聞こえていたのだ」は想像しにくかったです。 その分リアルさは逆にあるのかもしれませんが。 希少度 1 文章 1 |
名前: じぇいむ ¦ 18:19, Friday, Mar 14, 2008 ×
怖くて切ないお話です。当時の時代背景もしっかりと描かれているので、お話に重みがあってよかったです。それにただ怖いというだけでなく、飽食の時代に生まれた我々にとっても考えさせられるお話でした。 その少年は幽霊だったのか、または半ば妖怪化してしまったのか、それとも飢えた怨念の塊みたいなものだったのか…。本当に不思議です。光景がありありと浮かんで迫力がありました。 |
名前: じゅりんだ ¦ 11:53, Sunday, Mar 16, 2008 ×
| 戦災孤児で飢えで亡くなったのでしょうか、胸が痛くなるような気の毒な幽霊です。生米を囓っていたなんて哀れです。 |
名前: ひ ¦ 14:55, Tuesday, Mar 25, 2008 ×
文章・・・1 希少度・・・1
なんとも悲哀に満ちた話です。 当時ならではの出来事ですね。。 怪談というのはその時代時代の世相を反映して生まれ語られますが、これはその良い例と言えるでしょう。
抑えた文章も好感が持てます。 ただ一つ気になったのは、ナルミさんも指摘されている部分です。 物乞いに優しくしていた父が、玄関先に現れた彼らに怒鳴るところ。 玄関先に現れた物乞いが盗みを働くのを阻止したということでしょうが、優しくしていたとある文章の直後にそれが書かれると、どうしても違和感を感じてしまい、混乱してしまいました。 気になったのはそこだけです。 |
名前: 鹿太郎 ¦ 15:30, Thursday, Mar 27, 2008 ×
野良仕事をしつつ子供も守るお父さん、逞しいです。少年に会った時は、自分も家族も戦禍を免れた幸せと少年の不幸を思って複雑な気持ちだったでしょうね。
大げさでない文章が物悲しさを余計に引き出していてグッときました。 |
名前: 眠 ¦ 22:13, Saturday, Mar 29, 2008 ×
この作品は評価できますね。 物乞いへの父親の対応は少々矛盾を感じる点もありますが、それにしても文章力が高いです。 話の内容自体にも魅力はありますが、なんといっても表現が適切で嫌味がなく、素晴らしい作品に仕上がっています。 終盤の米がぱらぱらと地面に落ちるシーンも目に浮かびます。 お見事でした。
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名前: へみ ¦ 04:11, Monday, Mar 31, 2008 ×
| 戦後の苦しさを描写した作品です。よく調査されました。問題なく4点です。 |
名前: くすだまん ¦ 12:26, Tuesday, Apr 01, 2008 ×
悲しいですね。 文章の上手さもありますが、最後の 「その子、泣いていたんだって」が 切なく効いてます。 |
名前: ちゅん ¦ 13:41, Tuesday, Apr 01, 2008 ×
悲しいけれどもきれいな お話だったと思います。 お父さんの矛盾点は、自分が いるときには家族を守れるので やさしい対応をしただけで、 離れている時は威嚇的な部分の 対応をしただけかと思います。
やはり、戦争系の話は悲しく 辛いものがある。 |
名前: 茶毛 ¦ 14:02, Thursday, Apr 03, 2008 ×
困っている人達に親切にする反面、怒鳴りつけたりもするというところがわからないのですが、それは自分のいない時にやって来られては物騒なので、という事なのでしょうか。 とはいってもお父さんが在宅がどうかは訪ねてみないとわからないし。 怪異ではないところにひっかかってしまいました。
泣いていた、というその子は哀しいですね。
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名前: MM88 ¦ 18:27, Friday, Apr 11, 2008 ×
ぐっと引き込まれました。 死んでからも、餓えに苦しまなければならなかったのでしょうか…? とても悲しいです。
文章:2 内容:2
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名前: PM ¦ 20:09, Saturday, Apr 12, 2008 ×
最後の 「その子、泣いていたんだって」 がとても胸に響きました・・・ 切なくなります。 |
名前: SPダイスケ ¦ 22:04, Monday, Apr 14, 2008 ×
稀少性+1 好み+1 読ませる文章で、雰囲気と哀しさが出ているかと。
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名前: 有線 ¦ 01:10, Saturday, Apr 19, 2008 ×
悲しいお話ですね。 死してなお飢餓の苦しみに苛まれていた少年の霊が哀れで切なくなります。 抑え気味の文章で作品にとてもマッチしていたと思います。 |
名前: 久遠 平太郎 ¦ 23:43, Monday, Apr 21, 2008 ×
泣いていた少年の一文のおかげで、怖さよりも悲しさを感じる話でした。 ですが、米をかじる音と米を研ぐ音は別なのではないかという疑問が残りました。 |
名前: こうたろう ¦ 21:25, Thursday, Apr 24, 2008 ×
良い怪談、と呼ぶのが憚られるほどつらい話ですね。 お父さんも、怒鳴った後で言葉を失ったことでしょう。 戦争の悲惨さなど当時の時代背景を伝える、後世に残してほしい話ですね。 |
名前: 昼間寝子 ¦ 08:44, Tuesday, Apr 29, 2008 ×
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