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これは戦時中、長崎の佐世保市で目撃された現象である。その頃、母は尋常小学校の三年生。 六月、朝から雨が降り続けて、うっとおしい天気だったが、夕方頃に晴れてきたので三才上の伯父と一緒に外へ散歩に出ると、家の近くの裏山で、蜜柑色に輝く球体が物凄い速さで縦横に移動したのを目撃したという。山の麓には軍部の施設があったので、初めはサーチライトが山を照らしているのだと子供心に思ったらしい。 だが、それが間違いだと分かってくる。サーチライトなら光線が目で辿れるはずなのに、幾ら探しても光源は見当たらず、よく見れば、それが自ら発光しているのが確認できたという。距離があるせいで不思議と恐怖を感じず観察したというから当時の子供は肝が据わっている。それは中央が白く輝き、周囲を蜜柑色の光が包んでいたらしい。立っていた位置から見えた大きさは開いた子供の傘ほどで、驚いているといきなり消えてしまい、それっきり二度と見かける事はなかったそうだ。約三十秒くらいの出来事である。 どのくらい離れていたのかを聞くと、残念ながら距離までは覚えていないが、頂上までは子供の足で一時間だというから、これは大きい。間近なら民家ほどの大きさの発光体が動いていた事になるではないか。 山の頂上はなだらかな丘になっており、広さは五十メートル。人の力で球体の動きを再現するのは不可能だ。 母によると裏山には病院の死体置き場があり、変死体や自殺者の遺体は其処で解剖されたらしいから、たぶん人魂ではないかという。 いくら何でも大きすぎないかと問うと、あまり一般には知られていないが、徴兵された若者の中には、その運命を悲観して自殺した人が少なくなかったと教えてくれた。 本当に成仏できない魂が集まって、輝いていたのだとしたら実に悲しい光である。
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» [超−1]【+3】悲しい光 [幽鬼の源から] × かなり詳細な発光体のレポートであるが、珍しいの一言である。 まずその規模の大きさが半端ではない。 体験者は裏山の死体置き場との関係から“人魂”であると判断しているが、古今東西このような巨大なもの(家一軒ぐらいの大きさ)は聞いたことがない。 相当なスピー .. ... 続きを読む
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■講評
文:+1 怖:+2
こういう話は大切にしていかなければならないという気がします。 文章も読み応えありました。 |
名前: 晴 ¦ 14:30, Monday, Feb 25, 2008 ×
ずっしりと重みのあるお話です。 恐くはないのですが、丁寧な描写と、体験者に対する敬意のようなものが感じらました。 いいお話です^^ |
名前: 黒ムク ¦ 15:27, Monday, Feb 25, 2008 ×
| UFOか?と思いましたが、成仏できない魂が集まって、輝いていたという最後の作者の1文が聞いていました。とても心に響く良いお話です。 |
名前: じゅりんだ ¦ 15:39, Monday, Feb 25, 2008 ×
文章自体はかなり完成されているとは思います。 しかし厳しい意見ですが、裏山の経緯と語り手の解説がなければ成り立たないのは、正直なところ文章を見せる技術としては、まだまだのように感じます。 思い入れのある出来事だからこそ語りたい気持ちは分かるのですが、読者にも推測させる余裕をつくってあげる事も書き手の力量だと考えます。
もしラストの種明かしがなければ、この話はUFOを見たという事で終わってしまいます。 話を順番通りに明かしていくだけでなく、読む側の立場も予想しながら、語る順番を考え直すことも必要なのではないでしょうか。
文章の雰囲気と内容がかみ合った話を書かれているだけに、さらに先を目指して、もっといいものを書いていただきたいと思います。
文章+1:希少度0 |
名前: chidori ¦ 17:48, Monday, Feb 25, 2008 ×
戦時中の話でなければ未確認飛行物体かも???? 文章に破綻はありませんが、しかし 本来は小ネタで表現すべき作品を現場検証で文を埋めた感じは否めません。 すみません!一点引かせていただきます。
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名前: くすだまん ¦ 19:23, Monday, Feb 25, 2008 ×
ネタ+1 怪光と死体置き場の関連性が、少し薄いと思いました。 というのは、怪光の動きがいわゆるUFOの動きと同じに思えて、霊体験とは別物なのではないかと考えてしまうからです。 怪光の具体的な動きの描写(特異性)について、明確な描写があると話に違和感がなくなると思います。 |
名前: ねこ ¦ 21:21, Monday, Feb 25, 2008 ×
文章 1 分かり易く書いてある。 稀少度 1 そういう大きな物の話は聞きません。
最後の「母によると…」以下と、その前とは何だか収まりが悪いように感じる。 火の玉譚の時には「不思議だ、不思議だ」で話が進んでいながら、いや実はモルグがあって…という話になり、最後には戦争で…という展開が急になされてとまどう。 「いくら何でも大きすぎないかと問うと、あまり一般には知られていないが、徴兵された若者の中には、その運命を悲観して自殺した人が少なくなかったと教えてくれた。」は文章の始まりと終わりがかみ合っていないような。
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名前: くりちゃん ¦ 22:44, Monday, Feb 25, 2008 ×
| 母の解釈では人魂とのことだが、現象を素直に解釈するとやはりこれはUFOではないだろうか。とは言え、母の解釈を省いてしまうとありきたりのUFO目撃談になってしまうし、これはこれでいいのかもしれない。 |
名前: ナルミ ¦ 22:58, Monday, Feb 25, 2008 ×
怪談とUFO目撃談の間のあいまいな所にある珍しいお話ですね。 「いくら何でも大きすぎないかと問うと、あまり一般には知られていないが、徴兵された若者の中には、その運命を悲観して自殺した人が少なくなかったと教えてくれた。」 母の返答が、問いへの答えになっていないので、ここのところにうまく手を入れたら、もっとよくなったと思います。 希少度 2 文章 0
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名前: じぇいむ ¦ 23:09, Monday, Feb 25, 2008 ×
| 昔の人魂は大きいですね。子牛ほどの人魂を見たと私の母も言っていましたが、しかしそれはいくらなんでも大きすぎです。ちがうモノでは? 未確認飛行物体? 思わず頭を垂れてしまうようなお話ですのに、俗ですみません。 |
名前: ひ ¦ 23:45, Monday, Feb 25, 2008 ×
これはUFOのような気がします。 「物凄い速さで縦横に移動した」という描写は、人魂ではあまり聞きませんしね。 しかし最後の母の話がなければ、ありきたりなUFO目撃談になってしまいます。 母の話を付け足すことで、作品として完成されていますね。
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名前: へみ ¦ 00:30, Wednesday, Feb 27, 2008 ×
悲しさ1 文章1
悲しい内容に1点。文章は良かったと。 |
名前: 新田 猫 ¦ 19:51, Wednesday, Feb 27, 2008 ×
重箱の隅的指摘で申し訳ないが、体験者は私の母と同じ年代なので言わせて頂くと、尋常小学校は昭和16年から国民学校に改称されている。 昭和16年は開戦の年だから、戦時中なら国民学校だと思うが。 怪異としては面白いが、UFOという線も捨て切れない。 でも、これはこれで楽しめた。
希少性(1) 文章(1) |
名前: ねこや堂 ¦ 22:33, Wednesday, Feb 27, 2008 ×
文章・・・1 とても詳細に書かれており、どういう現象が起こったのか良く解ります。
希少度・・・1 人魂にしては確かにでかすぎですね。 お母さんの話がなければ完全にUFO目撃談になっているところでした。 |
名前: 鹿太郎 ¦ 02:53, Saturday, Mar 01, 2008 ×
稀少度+1 好み+1 母親の解釈は、説得力がちと足りないかと。それ以外は厚みがあって、中々に読ませる内容でした。 人魂かUFOか。ハイストレンジネスですかねぇ。 |
名前: 有線 ¦ 18:38, Friday, Mar 07, 2008 ×
おおー、デカいですね! 似たようなものを見たことありますがここまでデカくはなかった。UFOだとばかり思っていましたが、人魂の可能性もアリですか。+1 説明が「納得させるのに必死」というようには見えず、感心しながらスムーズに読めました。+1
皆が「お国のために!」と張り切ってばかりいたわけではないよなあ…と改めて実感。悲しいですね。+1
うーん、ワンダーゾーン九州。 |
名前: 眠 ¦ 03:12, Sunday, Mar 09, 2008 ×
一度読んだ後 作品名をまた読むと とても悲しい気持ちになりました・・・
<いくら何でも大きすぎないかと問うと、あまり一般には知られていないが、徴兵された若者の中には、その運命を悲観して自殺した人が少なくなかったと教えてくれた。
のところがちょっと文章的にひっかかり −1 |
名前: SPダイスケ ¦ 23:59, Saturday, Mar 29, 2008 ×
内容はまとまっていて良かったです。タイトルで更に上のことを期待してしまいました。 まぁ、戦争もの弱いんで。 |
名前: 茶毛 ¦ 13:23, Tuesday, Apr 01, 2008 ×
UFOだと思って読んでたら、なんだか切ない展開に…。 状況は良く分かるのですが、ちょっと読みにくいように感じました。
文章:1 内容:2
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名前: PM ¦ 20:10, Sunday, Apr 06, 2008 ×
文章は良いですね。 しかし内容は巨大な怪光の目撃談だけだったので "ふーん" としか思えませんでした。
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名前: MM88 ¦ 18:57, Friday, Apr 11, 2008 ×
| 怪光について非常に詳細に描かれているため、民俗学的な価値のある話だと思います。反面、説明的な文章で全編書かれているため、資料を読んでいるような気にさせられてしまいます。これをベースに体験者の視点で書かれたら、もっと良かったと思います。 |
名前: 久遠 平太郎 ¦ 19:31, Monday, Apr 14, 2008 ×
怪異:1 大きめの発光体ですか。 サーチライトクラスってすごいと思います。 文章:-2.5 結論付けてから書く癖があるんですね。 おかげで想像する余地がない。あんまりありがたくないです。文章自体は上手いと思うんですが。 あと、大きさの対比がわからない箇所があるので、納得して読めませんでした。 |
名前: brother ¦ 10:59, Wednesday, Apr 16, 2008 ×
文章は文句なしで巧いです。 しかし、それだけのような気も。 戦時中は、もっとすごいことが沢山あったと思います。 |
名前: 昼間寝子 ¦ 22:23, Saturday, Apr 26, 2008 ×
このお話もまた、悲しく語り継ぐべきお話であるとは思うのですが、 硬質なレポート的文体が敷居を高くしてしまっている感じを受けないでもありません。 ここにひと工夫していだきたいなあと。あくまで個人的な主観です。 |
名前: みくりや かつと ¦ 14:28, Tuesday, Apr 29, 2008 ×
名前: tanaka ¦ 03:04, Wednesday, Apr 30, 2008 ×
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