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失礼しました
 今日もそろそろいい時間となり、家族に促されたのもあって、前田さんは風呂場へと向かった。
 脱衣所には赤い明かりが点きっぱなしになっていた。
 お父さんかな? と戸に手をかけながらも、頭の隅には引っ掛かるものがあった。
 がらりと戸を開け放つと同時に、前田さんは違和感の原因に気付いた。
(家の脱衣所の明かりって、オレンジのはずだよね?)

 赤い光の中、スーツを来た中年体型の男が、前田さんに背を向けて立っていた。
 勿論、見覚えなどない。
 一瞬、頭が真っ白になった前田さんは次の瞬間、
「し、ししし失礼しましたっ!!」
 と、叩きつけるように戸を閉め、脱兎のごとく居間へと駆け出した。

 その後、
「誰もいないから、さっさと入んなさい」
 と必死の訴えは一蹴され、前田さんは一人脱衣所に戻る事になった。
 恐る恐る脱衣所を伺ったが、赤い光は勿論、スーツの男も消えていた。

 結局、前田さんは風呂には浸からず、ビクビクしながらシャワーを浴びたという。




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■講評

文章 1
ヘンにいじらず淡々と書いているところがいい。
稀少度 0
脱衣所の背広とはめずらしいが…

とっさに物の怪に「失礼しましたっ」と丁寧な挨拶をしたところが笑いのツボなのだろうが、もう一ひねりあるかと思わせてそれっきりなので拍子抜けする。

名前: くりちゃん ¦ 07:46, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


恐怖+1
奇しくも脱衣所ネタが続いてますね。
目撃した経緯は珍しいですが、怪異としては弱めに感じました。
しかし、シャワーは浴びたんですね。私なら怖くて次の日の朝にしてしまいそうです。

名前: 有線 ¦ 08:43, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


「し、ししし失礼しましたっ!!」はないだろうと、思わず突っ込んでしまいました(いい意味で^^)

スーツ姿の男性はどんな感じなのか、そこの詳しい描写があったらもっとよかったかも。

名前: 黒ムク ¦ 09:23, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


今日は風呂ネタ2連発ですね。
それにしてもオレンジとは随分派手な照明の脱衣所の家ですね。
オレンジなのだからそこは裸電球や白熱球とは違うんでしょうが・・・。
赤い光のなか中年男が登場するシーンは怪異というよりウルトラQとかそんな特撮系の感じを受けました。

ところで短い話なので贅沢な注文かとは思いますが、前田さんてこの家族のなかで、年齢的にどれくらいの人なんでしょうか。
叱った人も分からないし、赤い光の中年男をみてびくびくして戻れないところをみると息子のようにも受け取れる。とはいえ赤い光の中年男を見る前に、脱衣所にいるのをお父さんかな?と最初見当をつけている。
「前田さん」というくらいだからいい大人とは推測しますが、若いのかいい年なのか、ちょっと手がかり少ないかなと思いました。


そして前半の文章、
「脱衣所には赤い明かりが点きっぱなしになっていた。
お父さんかな? と戸に手をかけながらも、頭の隅には引っ掛かるものがあった。
がらりと戸を開け放つと同時に、前田さんは違和感の原因に気付いた。
(家の脱衣所の明かりって、オレンジのはずだよね?)」

ここは読んでいて少し引っかかりました。
「脱衣所には赤い明かりが点きっぱなしになっていた。
お父さんかな?」
明かりが赤いことについて前田さんはまずお父さんを連想しています。
お父さんは派手な照明をつけてみたりする、日頃からそういう事をするような人なんでしょうか。
たぶん風呂を家族に促されたときにいなかったのが前田さんのお父さんだからではないかと、一応はそう解釈して先を読み進めます・・・。

その次にくる文章が、
「と戸に手をかけながらも、頭の隅には引っ掛かるものがあった。がらりと戸を開け放つと同時に、前田さんは違和感の原因に気付いた。」

前田さんは、明かりで最初にお父さんかもの見当をつけて、戸を開けて初めて違和感の原因が赤い光であると気づく。
そして最後には、
「(家の脱衣所の明かりって、オレンジのはずだよね?)」


(家の脱衣所の明かりって、オレンジのはずだよね?)は、心の呟きにしては読者にいちいち説明してるあたりが、読んでいて冷めるのですが、それよりも今更ここで、開けて初めて「今までの脱衣所の明かりはオレンジだったはずだ」と気づくのが行動と心理の流れからいくと不自然に感じました。
赤い明かりが最初見えたあたりでまず「何だ?」とか、場合によっては赤い明かりと断定せずに「何か燃えてるのか?」とか思うのではないでしょうか。
こうやって細かく見ていくと、前田さんの心理と行動が何だかずれているんじゃないかという気がしてきます。

おそらくは短い文章にまとめようとするあまり、家族関係も家の様子も一気に説明して・・・とやっていくうちに、文章構成が乱れたのかもしれませんね。
実話怪談を書かれたはずですから、流れが乱れようが内容の真偽については信じるしかありません。

そのあたりも含めて、赤い光の男が去った後の浴室まわりの異変がなかったかどうかの情報もあわせて、前田さんへの更なる聞き込みを期待します。
ゆえに点数はつけません。

名前: chidori ¦ 10:05, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


素直に怪異に遭遇を書いていることに好感が持てました。
ただ、体験者である前田さんが大人なのかそうでないのかわからないのが引っかかりました。
この話の肝は体験者が背広の中年を見た時に自分は悪くないのに
「し、ししし失礼しましたっ!!」と逃げ出したことと、家族に誰もいないからと促されてお風呂にはいったことです。
詳しく年齢がかかれていれば「大の大人が子供のように怖がっている」という
おかしさが活きてくるのではないでしょうか。

名前: 撃墜王の孤独 ¦ 10:31, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


赤い光の風呂場って淫猥な感じがしていいですね。ただそこに中年男が立っていたというのはあまり驚かなかったです。むしろ家庭風呂ではあまりない赤い照明がキモです。
「失礼しました!」と思わず言ってしまった体験者さんのリアクションが微笑ましかったです。

名前: じゅりんだ ¦ 12:57, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


最初の「赤い光」というのが、まずよく分からず戸惑う。赤にもいろいろあるはずで、体験者がそんなに不信感を抱かずに脱衣所に入れる程度の「赤」っていうのは、どんなものなのかよく分からなかった。
普段の明かりを「オレンジ」だと言っているところをみると、あれが少し赤っぽくなったものなのかな?
浴室用の暖色系の蛍光灯だろうし。
……などとそっちにばかり気をとられてしまった。
ただ、脱衣所でスーツを着ている中年男は不気味ではある。
希少度 1 文章 0



名前: じぇいむ ¦ 13:56, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


オレンジの光とは蛍光灯ではなく、50wとか30wの電球のことかなと思いつつ。「今日もそろそろいい時間となり」というノリの良い文章からはじめているのが独特で、いい感じです。内容も落語怪談のようですが、赤い光の中でぼんやり立つ背広姿の中年男というのはかなりブキミです。意味がわからないからよけいに。

名前: ひ ¦ 14:44, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


文:+1 怖:+2

失礼しましたって(笑)

赤い光が何なのか分かりませんが、いきなり自分ちのお風呂場に
知らないスーツの男がいたらかなり嫌ですよ。
よくその後お風呂に入れましたよ。
勇気ある……。

名前: 晴 ¦ 16:44, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


「し、ししし失礼しましたっ!!」
というリアクション、最高ですね。笑ってしまいました。
どんなときでもボケをかませるという性格うらやましいなぁ。
こーゆー人間になりたいです、うん。

このスーツの男性はもしかしてテレポート失敗したのでは?
(HEROESのヒロみたく)何でこんなところにきちゃったのかと
ぼーぜんとしてたりして。
ごめんなさい、失礼しましたのリアクションがみごとで
怖い方に気持ちがいかないみたい。
本人にしてみれば怖かったに違いないのにすいません。
ともあれ、貴重な体験談ですよね。


名前: 桜子 ¦ 20:03, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


文章:1 内容:1


人は突然異常な事態に出くわすと、けっこう変なことい言ったりしちゃうんですよね。
「失礼しました」はその感じが良く感じられました。
さらに背広男がなんだったのかなど、余計なことが書かれていないのも、ミステリアスですね。

名前: 先行量産型PONKEN ¦ 22:00, Tuesday, Feb 12, 2008 ×


怪異としては大したことはないのだが、体験者の反応が面白い。
前田さんの年齢と性別も書いてあれば、よりイメージが鮮明になってよかったと思う。(とっさに「失礼しました」という言葉が出てくるあたりは、子供ではないだろうと思うが)

名前: ナルミ ¦ 01:26, Wednesday, Feb 13, 2008 ×


和みます。恐ろしいばかりの話では疲れてしまう中での箸休め的なお話。
ポジション性の高さに+2
ご本人は怖かったのでしょうけれど(笑)「失礼しました」に体験者のお人柄まで感じるほほえましさがいいですね。

名前: ちゅん ¦ 11:20, Wednesday, Feb 13, 2008 ×


心霊写真などで赤く写っていると霊が怒っていると聞いたことがあります。なにか悪いことがなければよいなと想像して怖かったです。

名前: 与粋鴎歌 ¦ 10:03, Thursday, Feb 14, 2008 ×


ええー、シャワーも浴びられないです!怖い! +1

照明の色がおかしかったらすぐ気付くでしょ…とツッコミたいんですが。
とぼけた味わいのある文章で、「前田さん、天然ボケなのかも」くらいに思えてしまう。前田さんに聞かされて、居間でポカーンとする家族まで見えてきますw +1

名前: 眠 ¦ 00:55, Saturday, Feb 16, 2008 ×


ボケ度+1
自分が悪くないのに「すいません」とか言っちゃうこと、確かにあります(笑)
状況描写がちょっとたどたどしい感じがしますので、そこをシンプルにするとテンポよく読めると思います。

名前: ねこ ¦ 17:57, Saturday, Feb 16, 2008 ×


文章・・・0
希少度・・・-2

良く知る家の中で、誰もいないはずなのに、知らない人を見たっていうのは怪談の王道ですね。何度も何度も聞いた基本パターンです。
でも想像するとやっぱり怖い。
ということで、その基本パターンの怖さを純粋に思い起こさせてくれたということで、上記の文章点と希少度点は無視して1点とさせていただきます。

名前: 鹿太郎 ¦ 18:48, Saturday, Feb 16, 2008 ×


咄嗟に出てしまった言葉なんであろう「失礼しました」の一言に、前田さんの驚愕と混乱ぶりが窺える。
だが、明かりの違和感に気付くのが遅過ぎないだろうか。
普通は戸を開ける前に気が付きそうなものだが、よほどのんびりした人なのか。
それともあまり細かい事は気にしない人なのだろうか。
まあそういう人だから、あの一言が出たのかも知れないが。

希少性(1) 文章(1)

名前: ねこや堂 ¦ 21:51, Monday, Feb 18, 2008 ×


前田さん驚いたでしょうに・・・。
よくこの後シャワーだけでもできましたね。
でもシャワーしないわけにもいかないか・・・。

名前: へみ ¦ 17:59, Saturday, Feb 23, 2008 ×


チカン霊でしょうか? 赤い光というのがちょっと気になりますね。
ここの部分の描写がもう少し欲しかったかな。
前田さんの反応に日常感が溢れててほのぼのしました。

名前: 久遠 平太郎 ¦ 22:35, Thursday, Feb 28, 2008 ×


前田さんが男なのか女なのかが気になった。女性だったらさらに+1つけたいです。というのは冗談ではなく、主人公女性VSスーツの中年で舞台は風呂場という方がなんか緊張感あるからです。マジです。

名前: tanaka ¦ 11:04, Tuesday, Mar 04, 2008 ×


今一つ 背景、情景がぼんやりとしか浮かんでこなかった気がします。
もう少し 周りの説明を入れてもよかったのではないかと思います。

名前: SPダイスケ ¦ 22:26, Friday, Mar 07, 2008 ×


 すんなり読めた。文章はいいのですが。
 赤い光の中・・・?
 スーツの男は光の中に居たのか?疑問が・・?
 べつに光源があり、謎の中年男が照らされていたのか?
 照らされていたのならスーツが何色に見えたかで判断できますが・・・。
 1点減点します。
 禿げてなかった?頭髪を刈りあげていませんでしたか?それとも胡麻塩頭?
 描写不足ですね。
 1点減点します。

名前: くすだまん ¦ 16:02, Sunday, Mar 23, 2008 ×


シンプルすぎるのか印象に残らないのが残念。似たような話も結構聞くので。

名前: 茶毛 ¦ 16:32, Saturday, Mar 29, 2008 ×


自分のとこに、こういうの出たら嫌ですね…。
日常に影響が出るのは困ります…。
無駄のない文章で分かり易かったと思います。

文章:1 内容:1

名前: PM ¦ 22:39, Monday, Mar 31, 2008 ×


最初に赤い光が判ってしまうのは惜しいですね。
でもそれぐらいですよ。
大人でも子供でもいいと思いますよ、お父さんはお父さんですしね。
話の上でそんな重要な事ではありませんし。
赤い光の安い再現ブイティアールみたいなチープさもいいですね。
オレンジの蛍光灯は白熱灯でしょうか。
昔の裸電球とかそんな感じでしたかね。
でもええやんそんなんつっこまんでも。
強く生きてください。

名前: 昼間寝子 ¦ 13:45, Tuesday, Apr 01, 2008 ×


怪異:0.5
おっさんがボーっと突っ立ってただけなんですよねぇ。
確かに実際に遭遇したらビビるし、風呂に入ってる間もビクビクしますけど。
符号としての怪異度は低いですよね。
文章:-1
一つずつ説明しようとして、その都度に足をとられているような文章に感じます。
例えば、違和感に気付いたのが開けたと同時とのことですが、思考を( )で表現することでワンクッション置いた形になり、おっさんの出現が遅れている印象を受けます。
また、「誰もいないから〜」が必死の訴えに読めるので、
その後、に続けて、必死に訴えたことを書き、それから「誰もいない〜」と一蹴されるべきではなかったか、と。

名前: brother ¦ 13:54, Wednesday, Apr 02, 2008 ×


最初の"赤い光"に
「?」
となった。
それは怪異の一部だったんですね。
しかしどうして赤い光?
背広姿の男性は以後現れる事はなかったのなら、通りすがりの浮遊霊、というところでしょうか。

名前: MM88 ¦ 22:34, Saturday, Apr 12, 2008 ×


文体にあまりこだわるつもりはないのですが、前半の怪異の部分と「その後〜」以降のつなぎが少々悪く感じました。
そこいらへんを整理すれば、充分水準に達する怪談となるのではないかと思います。
この家では、これまで怪異的な事は起きた事がなかったのでしょう。
風呂場に突然、スーツ姿がいれば、これは怖いと思うのです。

名前: みくりや かつと ¦ 20:09, Friday, Apr 25, 2008 ×


 知らないスーツの男がいれば、混乱するのもあたりまえでしょうね。
 最後の体験者さんの心情がよくわかります。

名前: こうたろう ¦ 23:12, Monday, Apr 28, 2008 ×



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