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金縛り
「金縛りは怖い。」

神谷さんはそう言って首を振った。
彼が初めて金縛りを経験したのは中学生の頃。それ以来、平均すると月に3日は金縛りにかかるという。

「3日だよ。3回じゃないよ。金縛りってのは一度かかると一晩のうちに何十回と繰り返すからね。あんなもん霊の仕業じゃないよ。疲れてるときとかに、体と頭がばらばらに休もうとするから動けなくなるだけ。」

以前そういって笑っていた神谷さんだが、今では金縛りを恐れているのだという。

「いやな体験したからね。」


神谷さんが、それを体験したのは大学4年の夏休みのことだった。
彼は学校に行く必要がない時は基本的に家から出ない。その日もいつも通りクーラーをかけっぱなしの自室で昼夜逆転の生活を送っていた。
時刻は深夜。家族は寝静まっている。神谷さんはゲームのやりすぎで目を開けていられなくなったところで、ベッドに仰向けになり仮眠をとることにした。

「かなしばりって予兆があるんだな。他人にはうまく言えんけど、頭の後ろが痺れるようなふわふわした感覚があってね。あ、来る!と思ったときにはたいてい手遅れ。次の瞬間動けなくなる。」

目を閉じているといつもの「予兆」に襲われた。

とっさに起き上がろうとしたが手遅れだった。

固まったまま心の中で舌打ちしながら目だけ動かして部屋の中を見回す。

ドアの前に何かがいた。

「大きさは猫くらいなんだけど、黒っぽくて毛むくじゃら・・・だったと思う。」

動かせない視界の関係ではっきりと見とることはできなかったが、形はなんとなく狛犬のような印象があったという。

「時間にすると1〜2分だと思うけど・・・そりゃものすごい恐怖だったよ。向こうはぜんぜん動かないんだけど、明らかにこっちを見てる!って感じが伝わってきたからね。こっちは必死に金縛りを解こうとしたけど気ばかりあせって。あれは精神統一がいるんだ。」

突然、視界の隅から「それ」が動いた、と思った瞬間、信じられない速度で神谷さんの枕元まで駆け寄った。
何の音もしなかった。
枕もとの「それ」はゆっくりと頭を垂れ、神谷さんの視界の上半分をすっと黒く覆った瞬間、神谷さんは絶叫しながら飛び起きた。
「あ、顔をのぞきこまれる!と思ったせいで奇跡的な集中力が出せたんだと思う。」
そのまま神谷さんはベッドから転げ落ちると両親の部屋に駆け込んだ。
引きずるようにして起こした母親に、異変が無い事を確認してもらった後も自室にはもどれず、結局両親の部屋で朝まで過ごしたという。

「いまだに正体不明なんだけどね。あれ以来生活習慣は改善したよ、もう二度と出会いたくないから。」

今でも神谷さんは金縛りにごくまれにかかるという。とりあえずドアのほうは見ないらしい。








09:45, Tuesday, May 22, 2007 ¦ 固定リンク ¦ 講評(16) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(4) ¦ 携帯

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内容: 1文章: 0予兆が解るのに何にも対策をとらない。描かれた神谷さんの性格だとまさしくそんな感じですね。大きは猫くらいで黒くて毛むくじゃら、という説明だとなんだか黒くて毛むくじゃらの猫みたい。ただ怖さはあまり伝わって来なかったなぁ。主張が180度変わるほ .. ... 続きを読む

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■講評

科学的な根拠から霊の仕業ではないと言い切っていた「神谷」さんが、その考えを改めるくらいだからよほど怖かったのだろう、と思う。
が、金縛り状態から抜け出そうとする焦りは感じられるのだが、怪異自体についてはそれほど怖くは感じなかった。

名前: くりちゃん ¦ 10:17, Tuesday, May 22, 2007 ×


残念。よく聞くお話以上の怖さは感じることは出来なかった。
現れたものは結局「正体不明」で、本人にいくら怖かったんだと力説されても、それに伴った文章がないと読み手は怖がれない。
また金縛りであり、怪異も目撃譚、でしかない。
超−1も残りわずか、つくづく投稿の順番も大事なのだと、あらためて感じる。
素材:+1 文章:0

名前: 夢屋 陣 ¦ 14:49, Tuesday, May 22, 2007 ×


本日投稿分で3つ目の金縛りモノorz
こうも続くと、さすがにしんどいな。
この話を通して思うことは、全体的にどれもこれも、どこかで見たことある内容、見たことある描写のオンパレードで、金縛りには予兆がある、も、その予兆はこんなものだ、なんて今まで散々出てきてるし、目新しくも何もない。
それこそ、「大きさは猫くらいなんだけど、黒っぽくて毛むくじゃら」「突然視界の隅〜飛び起きた」なんて、まんまどっかで読んだぞコレ、なんて思うほどです。
全体的にデジャブかと勘違いするほど。
つまり、実話だからしょうがないんだけど、ここまでオリジナリティーがないというのはきつい。
超ー1前大会、今大会、はたまた世に数多ある怪異本、全部を読んで全てを記憶しなさいって話ではないけども、出すものがいかにありふれたものかという事は認識がほしいなぁと。
体験者さんはさぞかし怖かった事はわかるのですが、その怖さも伝わってこずでした。
内容ー1 文章0

名前: cross2M ¦ 14:57, Tuesday, May 22, 2007 ×


書かれている方も金縛りネタの難しさは
充分承知していることと思います。
ものすごく力入れて書かれているのがわかります。
逆にその一生懸命さが裏目に出でいるような気がして残念です。
とてつもなく怖い目にあった話のようにみえますが
読み終わってみればただの金縛り、みたいな。
文章の書き方と内容に違和感を覚えるというか、
そこまで力入れて書かんでも…と思ってしまいます。
それでも一生懸命な姿勢は好感がもてます。
頑張ってくださいね。

名前: 桜子 ¦ 15:51, Tuesday, May 22, 2007 ×


内容:1 文章:0

冒頭から「金縛りは怖い」というので、どんな恐ろしい体験だったのと期待していましたが……。
どうしても大会終盤だと、怪異に対する要求が贅沢になってしまうのかもしれませんね。
黒いものが瞬間移動してきた辺りは、少し驚きました。

名前: ダウン ¦ 21:49, Tuesday, May 22, 2007 ×


長々と書いている割にはパターンから一歩も抜けていず、怖くない。「目撃した」というだけで、他に証拠も残っていない。生理現象の金縛りに伴う幻覚だった、とも解釈できる。

名前: ナルミ ¦ 01:05, Wednesday, May 23, 2007 ×


黒い生き物ですか・・・そいつが金縛りを起こしたんでしょうか?
しかしかなしばりネタは多いですから、よほど珍しい内容かものすごい怪異でないと得点は出ないでしょう。
ま、こういう実話くさいのは好きですが。

名前: 梶ゆういち ¦ 01:46, Wednesday, May 23, 2007 ×


文章等の問題うんぬんではなく、けして珍しい話ではないだけに、なにか光るものが感じられないと高得点は出せない。

名前: 黒ムク ¦ 12:06, Wednesday, May 23, 2007 ×


金縛りを題材にしたオーソドックスなお話ですが、狛犬のようなものが襲い掛かるという所は珍しいと思います。文章から雰囲気が感じられますので、ほかのパターンの怪異も期待しております。
文章技術評価0 体験談希少度評価1

名前: ナメコ ¦ 21:43, Wednesday, May 23, 2007 ×


登場人物は神谷さん一人ですから、「神谷さんは」「神谷さんが」をこんなに連呼しなくても。特に後半は「神谷さん」ラッシュですね^^;しつこく感じました。

黒毛の狛犬、猫サイズ。飼いたいw
狛犬らしきもの、ほんとは何をする気だったんでしょう?顔を覗き込むだけじゃなかったかもしれませんよ。
今までの金縛りもそのせいだったのか、今も金縛りにかかっている時は側にいるのか、正体が気になります。

名前: 13 ¦ 18:58, Thursday, May 24, 2007 ×


素材・−1 文章・−1
わぁ。続けて2本目の金縛りを講評せねばならぬとは。
これこそ金縛りではあるまいか。
とにかく、神谷さんの連呼は文章としてはキツイ。

名前: つくね乱蔵 ¦ 12:01, Friday, May 25, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■□□□□(±0)…a
構成;■■■■■□□□□(±0)…b
怪異;■■■■■□□□□(±0)…c
恐怖;■■■■■□□□□(±0)…d
嗜好;■■■■■□□□□(±0)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 当事者の台詞も含め、いまひとつ内容が整理されていない印象を受ける。
 冒頭で当事者の身に金縛りが頻発すること、また、それを当事者自身は怪異ではなく単なる人体のメカニズムであることが述べられているが、これは書かない方が良かったように思う。
 所謂「見える人」の体験談などでもそうなのだが、「こんなに凄いんです!」という内容を導入部に配置してしまうことは、それに見合った怪異、読み手の期待に違わぬ恐怖を提示するというハードルの高さを自ら上げてしまうことになる。
 もちろん、相応の怪異が後に用意されていれば不満も出ないが、この作品の怪異についても当事者が怯えるほどの恐怖は、少なくとも私には伝わってはこなかった。

名前: 空 ¦ 12:21, Friday, May 25, 2007 ×


否定していたから、それが現実のものとなると大袈裟、オーバーになる。金縛りを語る人も何かパターン化している。

名前: ペペ ¦ 17:01, Sunday, May 27, 2007 ×


これはまたストレートな金縛り体験ですね。
狛犬のような印象のもの、っていうのはちょっと面白いかとは思うのですが。
最初に金縛りの科学的な解釈が出てきますが、それも不要じゃないかなと。

名前: 藪蔵人 ¦ 23:40, Monday, May 28, 2007 ×


金縛り、というキーワードだけで「またか」と思ってしまった。
先に、金縛りを霊とは無縁と言い切ってしまっているところもいただけない。今更強調することでもないように思えるうえに、金縛り≠霊的現象という図式を自ら作ってしまっており、読み手の期待を無駄に高めてしまっている。
そんなことを断言する人が怖がるならば、よほどのことが起きたのだろうな、と考えるわけである。
しかし、蓋を開けてみれば、金縛りをほどいた話。正体不明の存在も出現しているが、前段で高めてしまった期待と相まって、描写が不足しているように感じられ、恐怖まで至らない。
読み終えて「ああ、やっぱりこういう話か……」と落胆してしまった。

名前: GPZ ¦ 21:06, Wednesday, May 30, 2007 ×


純然たる「怪談ネタ」です。
下手にホラーっぽい味付けがしていないところがいけてます。リアルな感じ。
きょう、ある方とお話した折に「ホラーは練るもの、怪談は語り継ぐもの」という金言を頂きました。まさにその通り(笑)
金縛りネタに変化で挑むという点でも意欲的な感じを受けました。
ちなみにこれに近いコメントを、取材したある方が述べてましたから、神谷さんのセリフも僕には妙にリアル。
これ、狛犬の目撃がもうちょっとはっきりしてたら「強い怪談」になっていたかも知れません。しかし、こいつの正体気になりますよー。
妖怪?かな?
僕も今度、この禁断のテーマに挑んでみたいなと思いました。

名前: 矢内 倫吾 ¦ 23:33, Wednesday, May 30, 2007 ×



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