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ミツハル
 今まで数えきれない位、心霊体験をしてきた服部さんのご主人は一度も{金縛り}というものだけは経験した事がなかった。

 ある夜、ふと目を覚ますと、真っ暗な部屋の天井の照明に人がいる。
「ん?」
見たことも無いおじいさんが天井にいた。…というよりも、天井を床にした様な上下さかさまの格好で顔だけグリン、とご主人を見ていた。
それも正座で。 そして妙に顔がデカイ。照明の大きさ位ありそうだ。
全身も青白くボ−ッと光っている。
 その事にはっきり気付いた瞬間、初めての{金縛り}というものにあった。
 身体は動かない。指一本も動かす事も出来ない。
でも目だけはしっかりと見開いておじいさんから目を離すことができなかった。
一瞬のうちに汗が全身から噴きだし、今まで見た経験からも
「これはヤバイ!!」と感じた。
 すると、その見知らぬおじいさんが正座のまま下におりてきた。
服部さんのご主人に向かって人差し指を出し、近付いてくる。
 ズズ−ッ、ズズ−ッ……
 ゆっくり、ゆっくり近付いてくる。
何とか隣で寝ている服部さんに助けを求めようと出ない声を振り絞った瞬間、おじいさんの、声を、はっきり聞いた。
『ミーツーハールー…』
 おじいさん特有のしわがれた声だった。
だが、その中にも怒っているような、責めているような印象を受けた。
「ミ・ミツハル!?」
もちろん、ご主人の名前は『ミツハル』ではない。
しかし実際に、見知らぬ老人に自分ではない名前を呼ばれている。
何度も、何度も。
 必死になって金縛りを解こうとするご主人を尻目に、おじいさんは名を呼びながらどんどん近付いてくる。
 とうとう、目の前におじいさんの指がきた。
   ……プツン…
 ご主人の意識が途絶えた。

 気付いたら朝だった。
 心当たりは、あった。
「主人の昔からの一番仲の良い友人の名前が『ミツハル』なんです。
家が近いせいもあって、いまだに連絡をとりあってるんですよ。」
 さんざんな目にあってしまったご主人だが、心霊現象の類など一切信じない『ミツハル』には、いまだに《その事》は伝えていないという。








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■講評

いきなり「主人の昔からの〜」と語り出すので、えっ体験者は奥さん?とまた冒頭に戻ってしまった。
「ミツハル」さんに心当たりを訊いて欲しい気がする。

名前: くりちゃん ¦ 07:38, Tuesday, May 08, 2007 ×


おじいさんの勘違いなのか、とんだとばっちりなのか、あるいはミツハルさんには見えないからあなたから使えてくれというメッセージなのか。それほど怖くはないが面白かった。
ここはやはり何とか、(心霊現象の話は持ち出さずに)ミツハルさんに事情を聞いて欲しいと思う。

名前: ナルミ ¦ 01:08, Wednesday, May 09, 2007 ×


怪異そのものよりも奥にある何か、に読み手としては期待してしまいますね。
採話したのは奥さんからなのでしょうが、「服部さんのご主人」としなくとも「服部さん」で通して彼の視点から語った方が読み手にとっては分かりやすいのではないでしょうか?
素材:+1 文章:0


名前: 夢屋 陣 ¦ 13:17, Thursday, May 10, 2007 ×


内容:1 文章:0

おじいさんの描写の部分が、少しだけわかりにくかったですが、怖い話でした。
でも、そんな怖いおじいさんなのに勘違いしているところが、妙にかわいい。

名前: ダウン ¦ 22:37, Thursday, May 10, 2007 ×


もしかして、「小人」の服部さんのご主人でしょうか?他の体験談もお披露目(*゜∀゜)
違ったらごめんなさい;

天井に正座というのはすでに他の作品で登場してます。女性三人ver.で。けれど、顔がデカい爺さんってのもイヤですね。
友人のミツハルさんは関係ないような気もしますが、何にせよわけのわからない爺さんですw
金縛りに遭いつつ、「ミ・ミツハル!?」と途中で一瞬素に戻るのがなんだか笑えます。

名前: 13 ¦ 00:53, Saturday, May 12, 2007 ×


話としては面白いのですが、結局体験者が服部さんの奥さんなのかご主人なのかが判然としないので、途中であれあれ?となってしまいました。惜しいですね。

名前: 慎 ¦ 03:52, Tuesday, May 15, 2007 ×


ミツハルさんに連絡を取りたいんだけれど、見えるご主人の前に現れたというところでしょうか。
金縛りの恐怖に慣れてしまったせいか、怖く感じませんでした。ごめんなさい。
服部ご夫妻シリーズかな。文章技術評価0 体験談希少度評価0

名前: ナメコ ¦ 17:04, Tuesday, May 15, 2007 ×


天井から降りてくる擬音が「ズズーッ」って・・・orz
床を摺ってるみたいじゃないですか。
小人の服部夫妻でございますかな?
何度も体験している、というだけあって、服部夫妻ネタがこれから目白押し、なんてことは・・・
さておき、事象の希少さは極々低いかと思われます。
金縛りは言うに及ばず、天井に逆さまに人が居る、と言うのも良く聞きますし。
ミツハルって呼ばれる事にしても、他人様の名前を呼ばれたってのも、今大会で出てきていますし・・・。
丁寧に書かれてるなぁという印象はあるのですが、いかんせんネタが弱いなぁと^^;
内容ー1 文章0

名前: cross2M ¦ 05:46, Wednesday, May 16, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■□□□□(±0)…a
構成;■■■■■□□□□(±0)…b
怪異;■■■■■□□□□(±0)…c
恐怖;■■■■■□□□□(±0)…d
嗜好;■■■■■□□□□(±0)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 怪異に遭遇している場面も含め、抑揚のない構成で今一歩盛り上がりを欠いている印象である。
 怪異自体も「頭部が不自然に大きい」「天井に正座」「当事者に徐々に接近」「当事者を指差す」「相手を取り違えている」と、それぞれに既出感を覚えてしまい、どうしても恐怖を感じるには至らなかった。
 今大会も終盤戦ということも考慮したうえで、上記評価でひとつご勘弁願いたい。

名前: 空 ¦ 09:09, Friday, May 18, 2007 ×


怖いシチュエーションで全体的に緊迫感が欠けてしまっているのが厳しいです。
文章に「毛」が生えた筆者の方ですよね。故にナンセンス怪談のような味わいを醸し出してしまっていて、それはまあそれで味わい深いんですが。
このお爺さんの描写を、例えば平山夢明氏であればどう描いているか、加藤一氏であればどう描くだろうかと念頭に置いて怪談を書いていると、自然にそういった文体に近くなりますよ。
中国では「黙念思様」とかいう武術の秘訣らしいですけど(笑)近い効果があります。今大会はもうおしまいですけど、今度怪談を書くときに、「好きな怪談作家」になりきってみて下さい。
真剣にやってみると、びっくりするほど効果あります。
しかしミツハル、何やった?

名前: 矢内 倫吾 ¦ 22:18, Friday, May 25, 2007 ×


丁寧に書けている。「見た」という先を知りたい。ミツハルさんに連絡をとってないようですが、あちらでも怪異があったかもしれないし、あったらこの作品も膨らんだのでは。

名前: ペペ ¦ 07:56, Saturday, May 26, 2007 ×


相手の勘違いで酷い目に遭うというのは日常生活でもままあることですが。
相手が霊ともなるとそう呑気なことも言っていられないですね。
怒られるようなことをしたんだろうか、「ミツハル」君は。

名前: 藪蔵人 ¦ 00:11, Sunday, May 27, 2007 ×


「見える人」の投売りは、あまり感心しない。もう散々言われていることなので、細かく言及はしないが。
何故ミツハルのところでなくご主人の所へ現れたのかが明らかでないのが残念なところである。これがあるのとないのとでは、怪談の完成度は大きく異なってくる。

名前: GPZ ¦ 01:10, Tuesday, May 29, 2007 ×


素材・0 文章・0
ミツハルの過去が曖昧な為、今一つ入り込めない。
それと、結局最後まで服部夫婦の名前、判らなかったな(笑

名前: つくね乱蔵 ¦ 19:39, Wednesday, May 30, 2007 ×



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