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街灯
泰子さんが田舎に里帰りしたその年の大晦日、町に大雪が降った。

厳寒の津軽半島のど真ん中にあり、津軽おろしやヤマセという冷たい季節風に年中晒されているにも関わらず、彼女の実家の周辺にはあまり雪が降らない。
そんな理由もあって、早朝の窓の外に広がる一面の銀世界を見たときは、かなり興奮した。
積もった雪は、彼女の膝の上にまで達していた。

玄関前の雪掻きや正月の支度を手伝って一年間で最後の夜が来ると、今度はカラオケボックスで、かつてのクラスメートたちと卒業以来二年ぶりの再会。
そして、年越しカウントダウン。さよなら今年。こんにちは来年。

泰子さんと仲間は、その勢いで近所の神社へと初詣に向かった。
嫁入り前の仲良し六人組が、真夜中の路上でベロベロに酔っ払って嬌声を張り上げたり、積もった雪の上でプロレスごっこをしたり、路肩の雪庇にダイブしたりと大はしゃぎ。
そんなシーンを仲間の一人がカメラに収めていた。
もう二度と訪れないかも知れない大切な思い出として。

正月明け。
大晦日の写真が出来たから見においでと連絡を受けた泰子さんは、友人の家に出向いた。
プリントされた写真の出来映えを見ながら、その友人ときゃあきゃあ大はしゃぎ。
「あれ?」
そうやって見ていた写真の中におかしなものが一枚。
雪の積もった神社の石垣の前、頭上の丸い銀色の光に照らされて、彼女を含む五人の仲間が思い思いのポーズを取っている。
「こんなところに街灯あったっけ?」
「あれ?そういえばこの街灯ポールないよ。宙に浮いてるじゃん」

降雪が少ないとはいえ、冬の津軽は平均気温が五℃以下。
冷蔵庫の中より寒い勘定になる。一度積もった雪は凍結してなかなか融け切らない。
そんなある小春日和の日。
神社の石垣の横に寄せられていた雪庇が融け、そこからかちかちに凍った死体が出てきた。
大晦日の前日から行方不明になっていた、近所のおじさんだった。

「そのおじさんは酒に酔って、あの街灯が光っていた石垣の脇で寝込んでしまい、そこに雪が積もって凍死したらしいんです」

彼女がもう一度問題の場所に行って見ると、確かに街灯は存在しなかったという。








06:05, Friday, Apr 27, 2007 ¦ 固定リンク ¦ 講評(14) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(4) ¦ 携帯

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■講評

青春の思い出作りを語るのは悪くないが、導入部がちと長い。
そちらにかかりすぎたせいか、肝心の怪異がそれほど怖く感じられない。
文章は段落わけも親切で読みやすかったのだが。

名前: くりちゃん ¦ 09:07, Friday, Apr 27, 2007 ×


眩い青春の思い出と孤独に死んだオジサンとのギャップを狙った、と考えるのはうがちすぎでしょうか。
前置きが長くて怪異がかすんでいるように思えます。
オジサンとあるはずのない街灯の関連も不明で、しっくりときませんし。
素材:+1 文章:0

名前: 夢屋 陣 ¦ 11:10, Friday, Apr 27, 2007 ×


青春の想い出が書きたいのか怪異が書きたいのか、中途半端。
怪異自体も大したことはないし、「死体のすぐそばではしゃいでいた」にもかかわらず、泰子さんがそれをまったく気にしていないのも違和感が残った。

名前: ナルミ ¦ 00:47, Saturday, Apr 28, 2007 ×


出だしの気候の説明と、年末大はしゃぎのエピソード、こんなに詳しくなくてもいいです;
魂が抜け出ていくところだったのか、早く雪の中から出してほしいと訴えていたのか…と考えさせられる悲しいお話です。はしゃいでいたのにゾッとさせられた、というような繋がり方でもないので、ここまで盛り上げなくてもよかったのでは。

>さよなら今年。こんにちは来年。
ここが最大のマイナスポイントです。個人的に、かなりイラッときましたorz

名前: 13 ¦ 01:36, Saturday, Apr 28, 2007 ×


素材・0 文章・−2
他の方の講評にも書かれていたが、苛つかせる文体である。
怪異を物語るのに『さよなら今年。こんにちは来年』は
あんまりだ。

名前: つくね乱蔵 ¦ 11:03, Saturday, Apr 28, 2007 ×


内容:0 文章:0

すっきりとしたオチの話しですね。
うまく、街灯=おじさんの魂、と想像できました。
ややありがちなタイプの話なのと、不要な前半部分が少し気になりましが。

名前: ダウン ¦ 12:11, Saturday, Apr 28, 2007 ×


余計な部分が多い気がした。
そのせいで肝心な部分が薄れた印象になった気がする。
話自体も怖くはない。

名前: 黒ムク ¦ 13:49, Wednesday, May 02, 2007 ×


怪異がそれ以外に埋もれてしまっている感じです。
肝心の怪異部分が薄く、導入部から続く仲間内部分が厚く、ギャップを狙ったのだろうが、失敗した感は否めない。
怪異自体が小粒なので、なんとか形にしようとした上での事だと思うのですが、本末転倒かもしれません。
おじさんから何かしらの合図だったのだろうと思うと、ちょっと切なくなる話です。
内容0 文章0

名前: cross2M ¦ 17:30, Saturday, May 05, 2007 ×


田舎に帰った主人公の身の上に起きた不思議な現象。
この類の怪異はケイブンシャ版「超」怖によく見られた怪談で、何となくこのタッチに挑んでみたい書き手側の欲情が垣間見られます。
特にショッカーな話ではないのですが、何ソレホント?と飲み屋の雑談の合間に挟み込まれるような昔の「超」怖のリァリティーを追いかけてみたかったのでしょう。
怪異自体は小粒、でも何となくありそう。
大ネタ、不条理、ショックを期待する読者には肩透かしかも知れませんが、僕はこういった風情を秘めたものも大好きなのです。
あちら側の方々も、それぞれ言いたい事は千差万別だと思いますしね。

名前: 矢内 倫吾 ¦ 12:16, Sunday, May 06, 2007 ×


オーブか人魂なのでしょうか?泰子さんの里帰り中の楽しいエピソードは伝わりましたが、肝心の怪異の印象が薄れてしまったような気がします。心霊写真も人の顔などが映っていれば凄いインパクトがあったかもしれませんが、光の玉だと弱いかな。
文章技術評価0 体験談希少度評価0

名前: ナメコ ¦ 22:49, Sunday, May 13, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■□□□□(±0)…a
構成;■■■■■□□□□(±0)…b
怪異;■■■■■□□□□(±0)…c
恐怖;■■■■■□□□□(±0)…d
嗜好;■■■■■□□□□(±0)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 怪異を除けば、当事者と同い年の頃の自分の思い出と重ね合わせ、少々懐かしい気分を味わわせて戴くことができた。
 故に怪異以外の部分が煩わしいとは感じなかったが、やはり怪異そのものの質を考慮すると、内容を損ねない範囲でボリュームは圧縮しても良かったように思う。
 怪異に特段目新しさは感じなかったことを付け加える。

名前: 空 ¦ 12:55, Thursday, May 17, 2007 ×


怪異以外の文が好きになれない。書けてはいるが。

名前: ペペ ¦ 19:58, Thursday, May 24, 2007 ×


青春時代の思い出と、怪異の対比は少し誘導が過ぎるのではないでしょうか。
しかも対比としてあまり効果を上げているとは思われず。
軽い文体もミスマッチかなあ、と。

名前: 藪蔵人 ¦ 23:07, Saturday, May 26, 2007 ×


やませは雪とは関係無いような……。
友人と過ごした楽しい一時の記述は、怪異とのバランスと比較すると、やや書きすぎた感がある。

名前: GPZ ¦ 19:03, Thursday, May 31, 2007 ×



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