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だるまさんが転んだ
小学生の頃、夏休みの近づいた放課後のある日、悪友らと5人で近所にあった恐怖スポットへ出かけた。
そこは昔処刑場だった丘で、数多く怖い噂がささやかれており、学校でも出入りが禁止されている場所だった。
ブロック塀で正方形に囲まれたその小高い丘には、S藤が言っていたとおり、古びて錆びきった正門の脇から、容易に侵入することができた。

中に入ると、S藤を先頭に、5人で固まって散策を始めた。
広さは200メートルトラックのある学校の校庭くらい。少し荒れた林になっているだけで、井戸や小屋もなく人気もなく、本当になんということもなかった。人が歩くための道のようなものまであった。日差しがまだ強く、明るかったことも、この場所の気持ち悪さを軽減させていた。

どきどきしっぱなしだった皆の緊張が、「ほらな、お化けなんかいねーだろ?」というS藤の声で一斉に解けた。
おれもそう思ってたんだ、別に怖いなんて思ってなかったよ、皆が口々に話しだしたところで、一人が、「あれ、あんなところに神社がある!」と指差して言った。「行ってみようぜ」誰かが言い、皆で近づいた。
それは、この丘の一角にあり、「神社」というにはちっぽけで、小さな鳥居と、社がセットでちょこんと祭ってあるだけだった。今思えば神棚を屋外に出して少し立派にした感じだった。雨露にさらされ、汚れてはいたものの、それほど古くはないように見えた。
ひととおり社やその周りを5人で見回し、取り立てて騒ぐほどのなにものもなかったので、そろそろ帰ろうか、ということになった。

少し歩いて、ふっと社を振り向くと、お調子者のM山がこちらを向いて歩き出そうとした体勢のまま止まっている。まるでだるまさんが転んだ、と言って振り向いたときのように。

「お前、ふざけんなよ〜」みえすいた芝居に腹が立ったんだろう、声を荒げたS藤に、M山は「動けないんだよ〜、助けてよ〜、金縛りだよ〜、マジだよ〜」と言う。
「また調子に乗りやがって、金縛りだったらしゃべれねーだろ!」と言いながら、S藤が爆笑。少し前を歩いていた皆も滑稽なM山を見て笑う。
しかしなおも動こうとしないM山に、仕方なくS藤が近づいて手を引っ張ると、「ふう、どうなるかと思った。ありがとう。」とM山は目を白黒させる。

M山の「ほんとだよ、信じてよ、突然身体が動かなくなったんだよ〜」
という話をからかいながら5人でそのスポットを後にした。

でも、僕には見えたんだ。M山におぶさるおばあちゃんみたいなもの。
M山の肩に手と足を変な風にからめて必死にしがみついてるしわくちゃな着物を着たしわくちゃのおばあちゃん、片手に包丁を持ってた。
でも、何も見えない振りしたんだ。
もしそのとき話してたら、足の遅い僕は最後になっちゃうから。一番先にそこから遠ざかりたかったから。見えたのが僕だけだってわかったら、僕に向かって追いかけてくるかもしれないから。S藤が近づいていく最中、ずっと僕一人後ずさりしてたんだ…。








06:12, Tuesday, Apr 17, 2007 ¦ 固定リンク ¦ 講評(15) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(4) ¦ 携帯

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» 【-2】 だるまさんが転んだ [hydrogen's blogから] ×
内容: -1文章: -1刑場跡や祠といったかなりの状況に包丁持った婆さんが出てくるのは、期待したよりはかなりグレードダウンで少々がっかりです。まぁ仕方がないのですが。冒頭に少々デジャヴュが漂います。まぁ、これはある程度仕方がないか。 ... 続きを読む

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■講評

少年が必死で考えているところが可愛らしい。
処刑場の跡地というのでざんばら髪の時代劇風の物の怪が出るかと思っていたら、老婆だったので意外だった。

仮名の表記がS藤とかM山とかいうのは煩わしい。イニシャルだけにするとか、全くの仮名でいった方が読みやすい。

文章も読みやすかったが、全体がルポルタージュ風に進んでいくのに、最後の段落だけが「学校の怪談」風で違和感を覚えた。

名前: くりちゃん ¦ 09:16, Tuesday, Apr 17, 2007 ×


素材・1 文章・−1 
最後の肝の部分に違和感を感じてしまうのは致命的。
表現を統一した方が良かったと思う。

名前: つくね乱蔵 ¦ 10:25, Tuesday, Apr 17, 2007 ×


惜しい。序盤と最後の文章にはどうしても違和感を感じてしまいます。
自分ひとりだけが見えて、なおかつソレを周りに悟られまいとしていた状況は実に面白い。
タイトルで金縛りと思っていたら実は老婆がしがみついていた、のは映像的には怖いが独白からは今ひとつ印象が薄く感じた。
登場人物の表記といい、もう少し練りこんでみてもよかったのでは。
素材:+1 文章:0

名前: 夢屋 陣 ¦ 13:24, Tuesday, Apr 17, 2007 ×


最後は表現としてうまいとはいえないが、個人的に気持ちはわかる。
足遅いんで・・・
学校の怪談というか、昔の思い出話のような気がした。
だるまさんが転んだとかけたのはうまいと思うが、怪異の怖さに欠けている気がした。

名前: 黒ムク ¦ 13:33, Tuesday, Apr 17, 2007 ×


所々の文章にも違和感が多々。
最後で決定的におかしくしてしまっている。
おばあちゃんを説明する件も、包丁を持ってたあたりにリアリティが無い。。
微妙なお話でした。

名前: S ¦ 23:53, Tuesday, Apr 17, 2007 ×


前半は「大人になった筆者が小学生のころの体験を回想する」という書き方だったのに、「でも、僕には見えたんだ」以降で突然小学生の語りになっている。おそらくは意図してやったのだろうが、違和感ばかりが出て、逆効果になっている。統一した方がよかった。
S藤やM山という仮名も文章から浮いてしまって読みにくいし、「祠」と書けば一言で済むところを「神社というにはちっぽけで云々」と長々と説明しているところもわずらわしかった。

怪異自体も、よくある心霊スポット物の域を脱していない。

名前: ナルミ ¦ 00:55, Wednesday, Apr 18, 2007 ×


内容:0 文章:0

最後に突然、少年に戻ってしまいましたね。
その時の恐怖を表現したくてわざとこうしたのでしょうか?
おばあさんを背負っていたというのが、似たようなものをよく聞くので、どうも怖く感じられませんでした。

名前: ダウン ¦ 23:15, Thursday, Apr 19, 2007 ×


立ったまま金縛り、これはキツそうだなあ;
「だるまさんが転んだ」とは上手い表現wどのように固まっていたのかが容易に想像できました。

いちばんのヤマ場で小学生の頃の視点と表現になり、お婆さんについての記述も曖昧で伝わってこないのが残念。
逃げ遅れたらイヤだという気持ちには共感できましたが;
前半ではなんでもないことに対する説明までもが丁寧だったので、余計に物足りなさを感じました。

名前: 13 ¦ 23:56, Monday, Apr 23, 2007 ×


私はこの実験は失敗だったのではないかな?と思います。
ギャップがいい風に生きてないですし、読み手がそこでしらけてしまいます。

内容に至っては、希少度の低さが否めませんし、包丁を持ったおばあちゃんが登場してしまったことで、申し訳ないが小学校低学年向けの「こわい本」になってしまった。
つまり、超怖にはそぐわないと思うのだが。
実話だとしても、その手の本を読んだ後に起こった顛末の中で、自身の感じた恐怖(目の前で起こっている出来事が、本当に件の友達のいたずら(お調子者だそうなので)だとしても、それを恐怖と感じる事は十二分にあります)を理解なり認識なりをするため「包丁を持ったおばあさん」が脳内で補完された可能性があります。
私自身の鮮明な記憶としてあるのですが、保育園児辺りのころ、嵐の夜稲光の中に「ジャケットとパンツを着用した、チンピラ風の緑色の狼面した鬼」を見たことがあります。
ジャケットの下には丁寧に赤と白のボーダーシャツを着てましたし、先端の盛り上がった茶色い革靴も履いてましたYOwええ
その手のアニメか絵本を読んだんでしょうね。覚えてませんが。
でも、その鬼の姿だけは今も鮮明にはっきりくっきり覚えているんですよ。絵にして書くことも出来ますよw
今回のもそういうお話に見えてしまって、怪異として楽しむことが出来ませんでした。
内容ー1 文章ー1

名前: cross2M ¦ 11:01, Thursday, Apr 26, 2007 ×


ポイントの片手に包丁もってしがみついているお婆さんが、どうしても怖いものに思えませんでした。かわいいなとか思えてしまった…。
その当時の無邪気な少年たちの描写がリアルに書かれていると思います。
文章技術評価1 体験談希少度評価0

名前: ナメコ ¦ 19:38, Saturday, May 05, 2007 ×


難しい表現ですね。
気になったいうよりは、最後のくだりに勝負を感じます。
挑戦者ですね、作者さま。
ただ、この書き上げ方でしたら、全体の文をもう少し練る必要があったのではと思います。
甘めに見てもチグハグ感は否めません。
でなければ、正攻法の勝負でしたか。
ここらへんは難しいサジ加減だなと思うところです。
ただし、「そったく」が好きな僕としてはこうした挑戦をする方が大好きですのでまだまだ頑張ってみてください。
こういった方の挑戦が「超」怖の殻を破ると信じます。

名前: 矢内 倫吾 ¦ 23:13, Tuesday, May 08, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■□□□□(±0)…a
構成;■■■■■□□□□(±0)…b
怪異;■■■■■□□□□(±0)…c
恐怖;■■■■■□□□□(±0)…d
嗜好;■■■■■□□□□(±0)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 過去に処刑場だった場所への肝試し、背中に包丁を持った老婆、そして小学生の頃の記憶。
 シチュエーションや怪異の内容に対する記述の仕方が作品そのものを少々安っぽく包んでしまったように感じる。
 最後の段落で、何故いきなり語り口調に綴ってしまったのだろうか。
 意図して効果を狙ったのかもしれないが、違和感を感じる読み手の方が圧倒的に多いのではないだろうか。
 どうせならどちらかに表記方法を統一したほうが良かったように思うのだが如何か。

名前: 空 ¦ 12:45, Wednesday, May 09, 2007 ×


文章のつたなさは、小学校時代の話のため故意に?ラストも狙いすぎ。

名前: ペペ ¦ 16:45, Wednesday, May 23, 2007 ×


これは、最初から後半の文体で統一した方が面白かったかもしれません。
何だかすごく中途半端な印象になってしまいましたからね。
後半、少年の緊張感がなかなか良かったと思うので。
非常に勿体ないです。

名前: 藪蔵人 ¦ 14:32, Saturday, May 26, 2007 ×


オチを最後に持ってきたところまではまだいいが、文体ががらりと変わってしまっているため、小説的になってしまったように思う。
一番最後になる云々も、置いていかれるのは金縛りにあっているM山であるから、足が遅いからという理由はずれているように感じた。
評点には加えないが、友人の名前をS藤、M山と中途半端に伏せるのには抵抗を覚える。伏せるならいっそ仮名にしておいたほうがすっきりしたのではないだろうか。

名前: GPZ ¦ 20:41, Thursday, May 31, 2007 ×



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