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志賀さんが盆休みに母方の田舎に行った時の事。 その時、母方の田舎では十数年に一度のお祭りで賑わっていて、志賀さんもそれを楽しんできた。 「それで思い出したんだけどさ」 志賀さんは言った。 「俺、まだ小さかった頃にもその祭を見た記憶があるんだ。 それでさ、小学生の頃にやっぱりおふくろの田舎に行った時、親戚の人たちがその祭の時の写真をみんなで見て何か話しててさ。それに俺も ああ、この時は○○伯母ちゃんが大根を沢山持ったままこけて、大根を道にばらまいちゃったよね、とか ××叔父さんが御輿を担いでたら褌がとれちゃって、とか話したんだ。 そしたら。 親戚の人たちがみんな妙な顔してさ。うちのおふくろを呼ぶんだ。 で、親戚の人に何か言われておふくろも変な顔してさ。 あんた、覚えてるの? 何で知ってるの? って言うんだ。 それで、うん、覚えてるよ。まだ小さかったからぼんやりとだけどって言ったら。 おふくろも親戚の人達もますます変な顔してさ。 何言ってるの、あんたその時はまだ生まれてなかったんだよ。 私のお腹の中だったんだから。 って言われたんだ。 あの時、あんたは私のお腹で臨月でさ。 その時のお祭りでお祓いしてもらった腹 帯をばあちゃんに巻いてもらったんだから。 それなのに何でそんな事知ってるのって。 でもそんな事言われてもさ。 今も覚えてるんだよ、俺。 伯母ちゃんが落としたのはお供えの大根でさ。それが割れたり折れたりして。 叔父さんのはポロッと出ちゃってさ。みんな大笑いの大騒ぎで。 でも叔父さんは最初それに気付いてなくてさ。 それからその日は雨が降った後でぬかるんでてさ。みんな泥だらけになったりとか。 そういうのを言えば言う程妙な顔されてさぁ。 俺、なんでそんな記憶があるんだろ。 変な話だろ。 今もその時の事を時々親戚のおばちゃんたちに言われるんだ」
これも生まれる前の記憶といえるものなのかな、と志賀さんは笑った。
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受信: 16:10, Wednesday, Apr 18, 2007
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受信: 07:37, Saturday, Apr 21, 2007
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受信: 02:58, Saturday, May 26, 2007
■講評
怖いというよりも不思議なお話でした。 途中行間を少し空けた方が読みやすかったと思いますが、全般的に理解しやすい文章でした。 |
名前: くりちゃん ¦ 17:35, Sunday, Apr 15, 2007 ×
□素材:0 □恐怖:0 ■リアリティー:1 □文章表現力:0 = 1点
題名がいい。想像力を刺激する。とても怖そうな気がした。だから、本編読んで拍子抜け。これはこれで、リアルで不思議な話なんだけど。 |
名前: ゆんく ¦ 18:50, Sunday, Apr 15, 2007 ×
私も幼少の頃、「へその穴から覗いてた」という類のことを母にのたまってました。不思議は不思議なんですが、「生まれる前の記憶がある人がいる」の一文をただ長くしているだけでは、物足りなさを感じます。もっと大胆に肉付けしちゃってもいいのではないでしょうか。 |
名前: 高田公太 ¦ 22:00, Sunday, Apr 15, 2007 ×
「生まれる前の記憶を持っている」という話はよくあるが、「実は後で誰かから聞いた話を自分の記憶だと思いこんでいるだけ」というのもよくある話である。 志賀さんの場合、「生まれる前の記憶」と言い切れるだけの根拠はない。その事件を知っていた人は大勢いるわけだし、すでに誰かから聞いていた可能性は低くはない。 |
名前: ナルミ ¦ 00:38, Monday, Apr 16, 2007 ×
以前誰かに聞いた話を自分の記憶にしてしまっている可能性を否定できる根拠は文章中にはありませんが、親戚中が不思議がっている様子など興味深く、またこれだけ詳細な記憶も珍しいのではないでしょうか。 素材:+1 文章:0
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名前: 夢屋 陣 ¦ 13:03, Monday, Apr 16, 2007 ×
内容:0 文章:1
うーん、よく聞く話しですね。 もっと、違ったオチとか期待していたんですが、実話だから仕方ないですよね。 文章が読みやすく、叔父さんエピソードなどは面白かったです。 |
名前: ダウン ¦ 22:42, Monday, Apr 16, 2007 ×
素材・0 文章・0 個人的に、生まれる前の記憶があるという話は 怪異とは思えないので、申し訳ないがこの点数で。
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名前: つくね乱蔵 ¦ 10:48, Tuesday, Apr 17, 2007 ×
このての話は多いだけに、文章をうまく書かないと負けてしまう気がする。 この話の場合、親戚間では通用するが、では我々読者には通用するか? 厳しい・・・。 覚えていないだけで、実は聞いたことがあるかもしれないし。 話したほうもまず覚えてはいないだろう。 希少度が高いともいえない |
名前: 黒ムク ¦ 12:52, Tuesday, Apr 17, 2007 ×
生まれる前の記憶があるというのはよく聞く話で、幼少時に聞かされたことや、アルバムで見せられたものが印象に残っていることが原因である場合も多いです。 自分にも同じ経験があるので、「あるある、こういうこと」位にしか思えませんでした。 ただ、胎教なんてのもあるくらいですから、母の目・耳からの情報が胎児に残ることもあるのかもしれません。脳って不思議。
怪談と言われるとどうかな?とも思うので、(±0)でごめんなさい。 |
名前: 13 ¦ 13:53, Friday, Apr 20, 2007 ×
ちょっと前にも誕生前の記憶ものがありましたね。 今回のは、怪異(不可思議)とは程遠いかなぁと言うのが、感想です。 あからさまに、情報量が多すぎて「後付け」の可能性のほうが高いのではないか。 情報量の多さとは、視覚的な情報以外のものが、ということである。 大根の使用目的や、ふんどしが取れた際におじさんが「気付いていなかった」というような情報。 また、以下の致命的なミスにより、輪をかけて胡散臭さだけ(考えて創出したように臭う)が読後に残った。 -- その時、母方の田舎では十数年に一度のお祭りで賑わっていて、志賀さんもそれを楽しんできた。 「それで思い出したんだけどさ」 : 今もその時の事を時々親戚のおばちゃんたちに言われるんだ」 -- こういうあからさまな矛盾はいただけない。 まぁ、肉付けが失敗した程度のものだとは思うのですが^^; 読みやすい文章ではあったのですが、上記のミスは痛いので減点させていただきます。 内容ー2 文章ー1 |
名前: cross2M ¦ 10:43, Wednesday, Apr 25, 2007 ×
お腹の中の記憶と思っていたけれど、もしかするとお母さんとか周りの人から知らず知らずに聞いていた生後の記憶かもしれないし・・・そのあたりが曖昧な感を受けました。 田舎のお祭りのほのぼのとした楽しい情景が思い出されました。楽しい文章でした。 文章技術評価1 体験談希少度評価0 |
名前: ナメコ ¦ 14:31, Sunday, May 06, 2007 ×
-4 0 +4 文章;■■■■■■■□□(+2)…a 構成;■■■■■■□□□(+1)…b 怪異;■■□□□□□□□(-3)…c 恐怖;□□□□□□□□□(-) 嗜好;■■■■■■□□□(+1)…e ※(a+b+c+d)/4…総合点(小数点以下第1位四捨五入) ※この作品は、恐怖と直接紐付けする必要性がないと判断したので、評価項目からは除外した。
独特の安堵感を覚える作品。 個人的には怪談とはジャンルが異なるように思うのだが、好きな類の話である。文章も読み易い。 ただし、どうにも解せないことがある。 「胎児の記憶」に関する話の場合、外界、母体の外での会話やテレビのニュースなど、聴覚による記憶が残っていることは容易に理解できるのであるが、視覚による記憶というのは胎内にいるものが見えるはずが決してなく、個人的には眉唾なのである。これはどんなに事例を挙げられても到底納得が及ばない事柄である。 当事者はひとつひとつの出来事について、詳細まで記憶されているようであるが、他者の発言などによりその記憶を完成させた可能性が極めて高いと思う。 故に作品自体は個人的な嗜好に沿うものであるが、上記評価でひとつご勘弁願いたい。 |
名前: 空 ¦ 12:41, Wednesday, May 09, 2007 ×
うーんごめんなさい。 公開はこちらの方が先ですが、「あみゅんぼ」のときと読後感・評価がほぼ変わりません。 「生まれる前の記憶」をネタにするのでしたら、やっぱり転生クラスにまで及ばないと厳しい感じがします。 ただ、同じ切り口でもっと深いネタを切っていただければ成功するかも知れません。 情緒を喚起する表現や筆運びは達筆です。 次の作品を、ぜひぜひ期待したいと思います。 |
名前: 矢内 倫吾 ¦ 00:52, Sunday, May 13, 2007 ×
途中、早くに結末が予想でき、それが裏切られなかった。書き方次第で点数は上がると思うが。 |
名前: ペペ ¦ 15:55, Wednesday, May 23, 2007 ×
文章:0 怪異:1 後付けの記憶かもしれないけど、それにしては細かいとこまで覚えてる様な? ただそれが本当に胎児の時の記憶だとしたら。 その記憶はどこから来るのか。 こういう事象はよくある様だし。いつか"解明"されるのかな。
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名前: コウ ¦ 22:27, Thursday, May 24, 2007 ×
文章も読みやすく、それなりに工夫も感じられるのだが。 この手の話はどうも評価が難しい。 親戚内で盛り上がるネタとしてはいいんですけどね。 |
名前: 藪蔵人 ¦ 14:12, Saturday, May 26, 2007 ×
胎児期の記憶と言えば、大抵は「暗いところでぷかぷか浮いていた」という証言となるが、この場合は母親と視覚・聴覚を共有し、なおかつ得た情報を脳内で処理して記憶として留めている、という医学レベルでは説明し切れないところにまで及んでしまっている。 不可思議で面白い話ではあるが、やはり手放しでこれを怪異とする気にはなれない。 幼少の折に、大人同士がこの祭の思い出話をしているのを聞き、いつしかそれをあたかも自分の体験であると錯覚しているのではないか、と邪推が働いてしまう。 説明不能だからこそ怪異ではあるが、本人の記憶の中だけで完結してしまっている以上、客観的な判断を下すことは難しい。 文章については、体験者の台詞だけで終わらせてしまっているのが残念。一歩退いた視点からの描写も欲しかった。 |
名前: GPZ ¦ 21:35, Thursday, May 31, 2007 ×
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