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黒煙
怖い話?
あるわよ。どんな話がいい?
新しい方がいいのね。じゃあ、こんなのどうかしら。

うちの旦那さん、大型トラックの運転手でしょ?
配送先が遠距離だったりすると、一人じゃ退屈だからって、よくナビ役でご同席するの。
あの時の配送先って、福井港だったと思ったな。

道路が混むから朝早くから家を出て、荷物降ろして仮眠して、東名高速の上り道を走っていた時だったかな。
私、友達に携帯でメール打っていたのよ。
そしたら車がトンネルに入っちゃって、圏外表示。
ああ、と思って顔を上げたの。

そのトンネル、変てこでね。
長いのに照明が無くて真っ暗なの。
ううん、単にそれだけならいいんだけど、ライトの光が届いてないの。
周りを走っている車も、全部タイヤから下しか見えないのよ。
うぉーん、うぉーんって変な唸りも聞こえて、思わず旦那に、「気を付けて運転してよ」なんて言ったら、目を丸くして「何で?」って変な顔してる。

「何で?」も何もないでしょ?
真っ暗で何も見えないんだもの。ぶつかったら大事じゃない。
でも私がそう説明したら、急に黙り込んじゃってね。
仕方ないから目を凝らして前を見ていたら、どうも煙なのよ。
トンネル一面にドス黒い煙が立ち込めているみたいなの。
「煙みたいね」と言ったら、ますます引き攣って。
私は随分立派なトンネルなのに、ちゃちだなあって思った。

そしたら前が明るくなって出口が見えて来てさ。
スポーンと抜けたら、青空見えて普通の風景。
しばらく走ってから旦那が「お前、本当に見えたの?」
何がって聞いたら、「あそこのトンネル、昔、大火事があったんだよ」って。

昭和五十四年、日本坂トンネルで車両百七十三台による未曾有の追突事故により発生した火災は、坑内で約六十五時間燃え続け、高熱のために停電が発生して照明や換気扇が故障。
七名の尊い犠牲者を出し、駆けつけた焼津市消防局員は、黒煙の立ち込める闇の中で決死の消火活動を強いられたという。








11:18, Monday, Apr 09, 2007 ¦ 固定リンク ¦ 講評(15) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(4) ¦ 携帯

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体験者のインタビュー証言と報道機関の記事を合体させる手法は、実験的というよりも、ルポタージュではかなり手広く使われていると言うべきだろう。 全く違和感というものも感じなかったし、リアリティを獲得するための手段としても有効であるという意見である。 特に .. ... 続きを読む

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 <文章> −1  <体験> 0   <得点> −1  全てを語りで綴っていくやり方は、基本的には流れが単調になるため面白いとは 思えない。全体に話が長くなるのもマイナスだし、クライマックスでもトーンが 大きく変わってこないからだ。 稲川氏までいくとあ .. ... 続きを読む

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» 【 4】 黒煙 [hydrogen's blogから] ×
内容: 1文章: 3これは有名な事故あっての体験談ですので、悟られないような苦労の後が色々と見受けられます。実話怪談本来の解りやすい現実味があってよいですね。新規性では若干の損という気がしますがテクニックがカバーしている感じです。 ... 続きを読む

受信: 03:02, Wednesday, May 23, 2007

■講評

日本坂トンネルの大惨事についての説明と、その前までの女性の独白体との文体の差に違和感を覚える。この最後の段落も女性の「語り」にした方がよかったかも知れない。
ぽつぽつ続いたジュブナイル調の「です・ます」体の独白よりもこの様な語り口の方が、リアリティがある。
ただ「語る人」が淡々と語りすぎて「おお、怖い!」という感じがあまり出ていない。経験値の高い体験者の話し方は、こういうものかも知れないが。

名前: くりちゃん ¦ 12:13, Monday, Apr 09, 2007 ×


かなり狙った書き方をしたと思うが、この語り口調を使うなら、最後の説明までうまくもって行ってほしかった。
個人的にこの文章は好きではない。
新しい話のわりには、事故が起こったのがずいぶん前だからだろうか、古臭い印象をうける。

名前: 黒ムク ¦ 13:30, Monday, Apr 09, 2007 ×


女性の口調に癖があり、個人的には物語に入り込めませんでした。
基本的には、女性の視点から語られているが淡々としているため読み手としては怖さを感じづらい。
おかしいなという現象に、原因は過去の大事故という誘導がされていますので、納得がしやすい反面、ゾッとはしませんでした。
最後の事故の詳細は有名な事故であり物語の信憑性を高めるために書いたのだろうが、怪談としてはとってつけた印象が残ります。
素材:0 文章:0

名前: 夢屋 陣 ¦ 15:20, Monday, Apr 09, 2007 ×


語りで、物語として破綻せずに読めた、今大会では貴重なものですねw
ただ、面白いかと問われると面白くないです。
申し訳ない。
最後の解説は、話の真実味を持たせるために必要だったのかもしれませんが、口語と解説部分のギャップに読み手はついていけないかと。
どちらかに絞るべきだったかもしれない。
本人が語っていなくても、語らせることは捏造になるとは思わないので、そのまま語らせるか、はたまた逆に初めから口語体を止めるか。
リップサービス的に体験者を操ることは、むしろ必要ではないかと思うので、怪異たる本質さえ捻じ曲がることがなければ(さじ加減のコントロールは必要不可欠だが)、大いにここも語らせれても良かったかも知れない。

B型の私は、この話口調からA型の女性を思い描いてしまい、過去の色んな経験から、ぶるっと来てしまった。別の意味でorz
↑講評には全く関係ないですがwww
内容0 文章0

名前: cross2M ¦ 17:06, Monday, Apr 09, 2007 ×


どうもこういう口語調の文体は読みにくい。
自分の夫のことを「旦那さん」と呼んだり、自分のことを「ご同席」と言ったり、まあもちろんこういう話し方をする女性もいるのだろうが、その辺が気になってなかなか話に入り込めなかった。会社のトラック(?)に勝手に自分の妻を同乗させるのもどうかと思うし。

おまけに、冒頭で「怖い話」と言っている割にはまったく怖くなかった。ラストで突如文体が変わるのも逆効果である。

名前: ナルミ ¦ 00:23, Tuesday, Apr 10, 2007 ×


内容:1 文章:0

怪異自体は、珍しいものの怖いと言うほどではありません。
しかし、その原因となった可能性のある事件をきちんと提示しているところに、信憑性を感じました。
書き方のスタイルえを変えれば、もっと迫力があったかも知れません。

名前: ダウン ¦ 23:18, Tuesday, Apr 10, 2007 ×


個人的にはこのような文体、嫌いではないです。
読者を挑発する語り口調で始まり、事の顛末は新聞記事的客観的な事実のみの文体をもってくる。書き慣れた方の文章なのでしょう、安心して読めました。
ただ、怖くはない。悲惨な事故にあえぎ苦しむ犠牲者の姿が浮かんでこなかったからでしょうか。残念な気がしました。

■素材:1 □恐怖:0 □リアリティー:0 ■文章表現力:1 = 2点

名前: ゆんく ¦ 00:12, Wednesday, Apr 11, 2007 ×


独白体の文章は超怖にはそぐわないと言われます。
だからこそ、あえてやってみたのひと言に尽きてしまうのではないでしょうか?(笑)
さらにそこにひとひねりの工夫を加えたこの作品は実験作の領域ですね。まだまだこれが完成したものとは思いませんが、それなりの効果をあげているのではないかと思います。
昭和五十年代に起こった痛ましい日本坂トンネルの惨劇。主人公の女性が見たものはその事故現場だったのでしょうか?体験者の語りを文体に用いて効果を上げるやり方は僕は充分アリと考えます。また、これまでの超怖文体と呼ばれるものをこれからの著者候補たちがそのカラを破って新しいスタイルを作り上げることもさらに大アリと考えます。もっともその前には必ず逆風が吹き荒れはしますが、それを克服するのもまた書き手としての醍醐味といえるかなあと。
いや、何か偉そうですが、やっぱ人間、小さくまとまっちゃいけませんよ!(笑)

名前: 矢内 倫吾 ¦ 00:28, Wednesday, Apr 11, 2007 ×


今まで体験者の口調そのままで書かれたお話には、イラつくことが多かったのですが、こちらは例外です。
向き合って「うんうん、それで?」と話を聞いているような感覚でした。
最後までこのまま行ってほしかったなあ。日本坂トンネルだということだけわかれば良かったのでは。あとは、疑う読者だけが調べれば済んだことではないでしょうか。
急に作者が現れて「ほら本当でしょ?」と説得するので冷めました。
現実味がグッと増したのも事実ですが、ここまで露骨だと、凄惨な事故を「話の現実味を増すための小道具」程度に扱っているようにも見受けられ、単純に誉めてしまっていいのだろうか…と複雑な気持ちにもなりましたorz

名前: 13 ¦ 18:10, Wednesday, Apr 11, 2007 ×


独白型の語り口調ですね。どういう展開になるか楽しみにしていました。最後の説明はいらなくって、昔火事があったんだ。というところで終わってもいいように思いました。いっしょに乗っていたお嫁さんだけ感覚が事故当時にタイムスリップしたのでしょうか?
文章技術評価0 体験談希少度評価1

名前: ナメコ ¦ 17:56, Friday, May 04, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■■□□□(+1)…a
構成;■■■■■■□□□(+1)…b
怪異;■■■■■□□□□(±0)…c
恐怖;■■■■■□□□□(±0)…d
嗜好;■■■■■■□□□(+1)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 個人的には口語で綴られている実話怪談に特段抵抗はない。稲川淳二氏の著書などはまさに稲川怪談の語り口そのままに綴られている。
 ただ、超−1については口語で書かれた作品に良い印象がもった記憶がほとんどない。
 この作品について言えば、語る当事者が饒舌過ぎる故に、話に入り込めなかったというのが正直なところである。
 最後の段落に事実を記すなど、構成に工夫は為されているものの、口語で綴る必要性、効果性を感じることができたかというとどうしても疑問符が付いてしまう。

名前: 空 ¦ 12:38, Monday, May 07, 2007 ×


素材・0 文章・−2
口語体と客観的な事実を合わせる
事で怪異にトドメを刺そうとされたのであろうが、残念ながら狙いが見事に外れた。

名前: つくね乱蔵 ¦ 14:54, Friday, May 11, 2007 ×


固定観念を持ってはいけないのですが、トラックの運ちゃんのカミさんらしからぬ口調で違和感を感じた。

名前: ペペ ¦ 14:20, Wednesday, May 23, 2007 ×


これは一体どんな意図の実験作だろうと思って読んでいましたが。
なるほどね。
上手いですね。
勉強になりました。

名前: 藪蔵人 ¦ 13:19, Saturday, May 26, 2007 ×


話し手の台詞のみで進められているが、無駄がなく読み易い。ただ一方で、台詞だけに頼り切ってしまっているのかな、とも感じながら読み進めた。
構成自体は、どこかで似たような手法を目にしたことがあるので、特に目新しさは感じなかった。
肝心のオチであるが、「ああ、やっぱり出たか日本坂トンネル」というのが率直な感想である。有名スポットであることを最後まで隠し続けたのは巧いが、何とビックリ! とまでは至らなかった。

名前: GPZ ¦ 01:15, Thursday, May 31, 2007 ×



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