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残す
富井さんが小学生の頃古い木造のアパートに住んでいた。
狭い玄関と台所、四畳半と六畳の和室という所謂ウナギの寝床と呼ばれる細長い間取りだった。
生活上の利便から二つの部屋を仕切る襖が閉められる事はほとんどなかった。
家族はみんな奥の和室に並んで寝ていた。
寝付きが悪かった富井さんは、その日も布団の中で1時間程眠れずに何回か寝返りをうっていた。
「今、何時かな?」
時計を見ようと身体を起こしかけた時、それは、いた。
襖が開け放たれた鴨居から、頭を下に向け、異様にギョロギョロとした、大きく赤く血走ったような目をした何かが富井さん達が寝ているこっちの部屋を覗いていた。
鼻から下の部分は鴨居とその上の壁で見えなかった。
富井さんは得体の知れないものに気付かれないよう、隣で寝ているお母さんの布団に少しづつ身体をずらしながら、そっと潜り込んだ。
恐怖でしばらく震えていたが、いつのまにか眠っていた。
朝、夕べ見た怖いものの話しをしたが、夢のせいにされてしまい、家族の誰一人信じてくれなかった。
仕方なく学校に行き、夕方帰宅すると早々にお母さんが
「怖いお化けって、この辺にいたの?」
と聞いてきた。
「うん」
と答えると
「ほら」と言ってお母さんが鴨居を指差した。
淵に指の形をした跡が三本づつ付いていた。
お母さんは気味悪がって、何度か雑巾で消そうとしたが決して薄くなる事も消える事もなく、そこにあった。
高校の時、引っ越す事になり、改めて濡れ雑巾でゴシゴシ擦ったが、くっきりと付いたままだったという。








00:53, Sunday, Apr 01, 2007 ¦ 固定リンク ¦ 講評(16) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(4) ¦ 携帯

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受信: 21:43, Sunday, May 20, 2007

■講評

うっ、奇妙な厭感の残る作品ですねー。
何よりも厭な部分はどこにも「人の顔」とは書かれていないこと。「ギョロギョロした、大きく血走った赤い目を持つ何か」とは?
指も三本しかなかったとは。昔、自分の住んでいた木造の貸し家が取り壊されるとき、僕の兄と隣家の一つ学年下の子が、瓦礫の中の「白いヘビ」を見たそうです。その家は下町とはいえ東京の街の中でした。なぜヘビが?昔はそうした古い住宅には何かが住むだけの余裕があったのかも知れませんね。ちなみに僕も、その家を越した時が高校生の頃。偶然ですが、なんか親近感湧きます。
ちょっとレトロな、あと微妙な厭さ加減が僕は好きです。最近の東京の街並みは、ちょっと余裕なさすぎ(笑)って感じですから。

名前: 矢内 倫吾 ¦ 13:41, Sunday, Apr 01, 2007 ×


イイ!
めちゃめちゃぞっとしましたよ。
妖怪かなぁ?3本指の。
妖怪は明るくないから、わかんないけど。
もしかして、ベムかベロかベラ?
いや、まじで面白いなぁ、これ。
文章も気持ち良く読めたし。
内容+2 文章+1

名前: cross2M ¦ 17:03, Sunday, Apr 01, 2007 ×


しっかりと証拠を残されたのでは現実にそれを見たことになってしまいますね。
なかなか面白かったです。

名前: くりちゃん ¦ 20:23, Sunday, Apr 01, 2007 ×


目撃談としては平凡だが、「指の跡」というはっきりした証拠が残っているのが興味深い。

名前: ナルミ ¦ 00:15, Monday, Apr 02, 2007 ×


何かを探していたんでしょうか?
跡が残っていたんですから、確かにそれは存在したんでしょう。

名前: 黒ムク ¦ 12:36, Monday, Apr 02, 2007 ×


内容:1 文章:0

きちんと後を残していくとは、律儀な……。
よくある話だと思いましたが、その律儀さに+です。

名前: ダウン ¦ 21:43, Monday, Apr 02, 2007 ×


顔が覗いていたのは鴨居ではなく欄間(鴨居と天井の間の開口部)かな?
想像を楽しむ上で、「異様にギョロギョロとした、大きく赤く血走ったような目をした何か」「指の形をした跡が三本づつ」と実に美味しく頂いたですが、身体の部分はなかったのでしょうかね? 襖が開け放たれていたなら見えてもおかしくなかったと思うのですが、せめて顔だけであったのか等の描写が読み手に対してもう少し欲しかったかな、という印象もあります。
素材:+1 文章:0


名前: 夢屋 陣 ¦ 11:55, Wednesday, Apr 04, 2007 ×


 すっきりとした文章でとても良いです。安心して読めました。
過不足なく完成されたお話だと思います。

文章 +2 素材 +1

名前: 高田公太 ¦ 12:06, Wednesday, Apr 04, 2007 ×


鴨居に手をかけて、逆さまに覗いてたってことか…怖っ。
現れたのは一度きりのようですね。何度も来られたら、鴨居が指の跡だらけになっちゃいますよ。
何年も消えなかったというのが気味悪いです。見るたび思い出しそう;

「時計を見ようと」で、部屋は明るかったのかなと思ったのですが、目が大きかったこと以外は伝わってこなかったので物足りなさを感じました。暗かったのなら目が光ってたのかな?とも思うし、うーん。

名前: 13 ¦ 19:11, Wednesday, Apr 04, 2007 ×


■素材:1 □恐怖:-1 ■リアリティー:1 □文章表現力:0 = 1点

文章から想像したヴィジュアルが、ムーミンのニョロニョロだったので、怖くなくなっちゃった…。てへ。

名前: ゆんく ¦ 21:17, Sunday, Apr 15, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■□□□□(±0)…a
構成;■■■■■□□□□(±0)…b
怪異;■■■■■■□□□(+1)…c
恐怖;■■■■■□□□□(±0)…d
嗜好;■■■■■■□□□(+1)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 指の形が残されていることが、とにかくこの作品の価値を高めている。
 残念なのは、怪異についての視覚的情報が圧倒的に不足していることである。
 頭があり、大きな目があるということ以外は全く表現されていない。
 残された3本指の跡から、怪異が人間的なものではなく、妖怪的なそれであることを想像させ、それもこの作品を楽しませるポイントのひとつであると思われる。

名前: 空 ¦ 18:23, Saturday, Apr 21, 2007 ×


怪異の形跡が残るのはとても珍しいと思います。しかも消えないというのは、そこに何かメッセージでもあったのでしょうか?気になりますね。襖が開け放たれた鴨居から覗く異様なものの記述がもっと詳しければ、イメージが膨らんだかもしれない。文章技術評価0 体験談希少度評価2

名前: ナメコ ¦ 00:26, Wednesday, May 09, 2007 ×


得体の知れないものをそのまま書いたことが良い。説明部の邪魔をしていない。

名前: ペペ ¦ 15:00, Monday, May 21, 2007 ×


貴重な証拠も残されており、全体の文章もなかなかのものだと思う。
ただ残念なのは怪異の描写で。
目に関する描写しかなく、人間のような?それとも獣のような?
大きさも不明な感じが状況を脳裏に描き辛くしています。
ここはしっかりした描写で書いてこそいい作品になったのではないでしょうか。

名前: 藪蔵人 ¦ 09:39, Saturday, May 26, 2007 ×


怪異としてはありきたりながらも、指の跡が残り、さらに消すことが出来ないという部分はポイントが高い。
文章がやや書き慣れていない感じだが、そのたどたどしさが逆に怪談にリアリティを持たせているのに一役買っている。

名前: GPZ ¦ 17:27, Sunday, May 27, 2007 ×


素材・1 文章・0
そこはかとない不気味さが残る。
良い意味で後口の悪い話。
惜しむらくは、文章力。
怪異がイメージ化し難い。

名前: つくね乱蔵 ¦ 23:29, Sunday, May 27, 2007 ×



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