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1991年
 紺ブレザーが爆発的に流行り、巷に「ラブ・ストーリーは突然に」が流れていた頃、英文科二年の高山久子さんは自殺した。

 学内の掲示板で告別式の告知を見た時まで、涼子さんはその人を知らなかったという。
「学科が同じだったから授業で一緒になったことぐらいはあるんだろうけど」
 学食は高山さんの噂でもちきりだったが、詳しい事情を知っている者は誰もいない。
 ただ憶測で自殺の原因はノイローゼとか三角関係のもつれとか、だいたいそういう風に言われていたようだ。
 
 高山さんの告別式から数日経ったある日、涼子さんは文科棟の裏の小道で女の人を見た。
 紺のブレザーにソバージュヘア。
 激しい雨が降っているのに傘もささず、ぼんやりと窓の向こうを見ている。
「なんか、厭なもの見ちゃったなって……」
 不思議なことにその女の人は濡れていなかった。
 
 その日から涼子さんは体調を崩した。
 体調を崩したと言うと語弊があるかもしれない。
「今ならうつ病っていうのかな?」
 体がだるく、何をする気も起きない。
 わけもなく憂鬱で、急に泣きたくなったりする。 
 食べ物の好みも変わってしまったようで、苦手な筈のお肉が無性に食べたくなったり、好物の筈のトマトが食べられなくなったりした。
 香水も、気に入っていたはずの香りが急に鼻について捨ててしまった。
「生きてるのが厭になってきちゃって」
 友人達も心配して彼女に色々理由を聞くのだが彼女自身にも何が憂鬱の原因なのか、何故さしたる理由もなく死にたくなるのかわからない。
 そんな状態が二週間ほど続いただろうか。
 体重は五キロ減り、今度は発熱が続くようになった。
 原因はわからない。
 医者には心療内科を紹介された。
 
 その日も朝から三十八度の熱があって、一限から授業が入っているにもかかわらずどうしてもベッドから出られないでいたと言う。
「何でこんなことになっちゃったんだろうって」
 泣きながら眠りについた、らしい。

 いつの間にか大学にいて、よく知っている道を歩いている。
 ああ夢を見てるんだな、と涼子さんは思った。
 化粧もしていないし、ソバージュにしている髪はボサボサだがどうせ夢の中なので気にしない。
 涼子さんは紺のブレザーを着ていた。
 皆が持っているので何となく買ってはみたのだが、あまり好きじゃないので一度くらいしか袖を通していない。
 授業中なのか、人気の無い道をズンズンと歩いて文科棟まで来た。
 目の前に少し開いた窓がある。
 空き教室のようで、数人の学生が雑談に興じている。
 一人の男子学生が涼子さんの方を振り向く。
 雑談中の笑顔が中途半端に張り付いた顔で、男子学生は絶叫した。
「久子!」
――悪かった、俺が悪かった。許してくれ、久子!
 絶叫を聞きながら、涼子さんはバランスを崩しその場で倒れた。
 絶叫はなおも続いており、起き上がった涼子さんは自分が夢の中にいるのではないことに初めて気付いたという。

 その日以降、涼子さんの体調は回復した。
 すっかり良くなった涼子さんが大学に行くと、学食では男子学生が見た幽霊の話で持ち切りだった。
 それに付随して、高山さんの自殺の件も蒸し返されている。
 涼子さんはこっそり昨日の場所に行ってみた。
 地面から窓までは結構な距離がある。
 現に、涼子さんの身長では頭の天辺が覗く程度。
「何か台に乗らなきゃ窓から教室は見えないし、教室から私も見えない筈なのよ」








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■講評

書きたいのは憑依だと存じますが、
時代背景を書き込みすぎたせいで、
あんまり怖くなかったです。

名前: 高尾 ¦ 10:05, Thursday, Mar 15, 2007 ×


自殺というキーワードは結構使われることが多いので、自殺の原因が憶測のみで語られると、その後に起きるであろう出来事が軽く感じられてしまう。
過剰な描写をすればいいというものでもないが、解る範囲内での自殺の原因または自殺の状況を取材してほしかった。
そうすることで最後の現実的に不可能な状況の説明が読者にとってとどめの一言になったのではないでしょうか。

名前: 黒ムク ¦ 12:32, Thursday, Mar 15, 2007 ×


読み手へのポイントを何処におくかで印象が変わったかも。
憑依された不思議な話。自殺者のせつなさ。裏切られた女の復讐譚。
色々と想像は出来るだろうけど、与えられたのは事実のみですから怖がるには、少々物足りないかと。
素材+1 文章:0

名前: 夢屋 陣 ¦ 13:14, Thursday, Mar 15, 2007 ×


内容:1 文章:0

自殺した女性に憑依されるだけでなく、さらに復讐を体験させられるとは、珍しい話ですね。
ただ、少し余計なことを詳しく書きすぎているとも思いました。

名前: ダウン ¦ 22:05, Thursday, Mar 15, 2007 ×


何だかとりとめのない話だった。
憑依されている場面を詳しく書いている割に、「久子!」からあっけなく終わってしまい、肩すかしのような感じ。

名前: くりちゃん ¦ 22:13, Thursday, Mar 15, 2007 ×


前半の体調不良の話はけっこう書き込んであるのに、後半の肝心の怪異の部分をあっさり片付けすぎている。この割合は逆の方がよかった。そして、紺のブレザー云々はまったく不要。
で、怪異の部分だが、この男子学生と話をしていた他の学生たちは窓の外を見なかったのだろうか。男子学生が窓の外を見て絶叫しているのだから、その原因は窓の外にあると考えるのが妥当だろう。見たとすると、そこには(幽霊ではなく)涼子さんがいたはず。

名前: ナルミ ¦ 23:56, Thursday, Mar 15, 2007 ×


高山さんに憑依された涼子さんが大学へ向かった、ここまではなんの疑問もなく、スムーズに読めました。
以降は少し考えさせられました。
高山さんの霊のみが壁をすり抜け、それは男子学生一人にしか見えなかった…?後日談の「男子学生が見た幽霊の話で」と、窓から見えるはずがないという記述から、そういうことなのかな?と。

そうなると、涼子さんと高山さんが同じ格好(紺のブレザーとソバージュヘア)だと強調されていたのは何だったんだろう、とも思います。
当時の流行について強調されているのが意味ありげで、高山さんと涼子さんを見間違えてもおかしくない状況であったと示唆しているように見えました。
けれど、それを絡めて考えると辻褄が合わなくなります。

辻褄を合わせると無駄な部分があり、無駄なくお話の中に含もうとすると辻褄が合わない。そんな感じです。
面白かったのですが判断に迷ってしまったので、(±0)で。ごめんなさい。

名前: 13 ¦ 18:37, Monday, Mar 19, 2007 ×


難しいなぁ、多分補足として書き足したであろう部分に突っ込みどころが多すぎて、肝心の怪異に集中できなかった。
自分が夢を見ていることを自覚できる人は、かなり希少らしいので、さらりと書かれてることに驚いたり。
まぁ、実際は夢ではなく現実に起こっていたことなのですから、スルーっちゃスルーなんですけどね^^;
文章力はある方の様ですので、次回作に期待です^^
内容0 文章+1

名前: cross2M ¦ 18:44, Monday, Mar 19, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■□□□□□(-1)…a
構成;■■■■□□□□□(-1)…b
怪異;■■■■□□□□□(-1)…c
恐怖;■■■■□□□□□(-1)…d
嗜好;■■■■□□□□□(-1)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 自殺者の霊に憑依された怪異なのであろうが、どうにも状況が理解し辛い。
 最初に目撃した女の行動を再現する場面が夢なのか現実なのか判断に苦しんだ。
 何度も読み返して「おそらく現実」という結論に至ったのであるが、筆者の方の意識と相違していたら申し訳ない。
 男が謝罪しているので、自殺原因は恋愛に起因するものであると推測するが、謝られただけで許すのであれば、結局のところ、関係のない人間に憑いて何がしたかったのであろうか。

名前: 空 ¦ 12:47, Thursday, Mar 22, 2007 ×


素材+1 文章+1

自殺者の霊が、無関係な人間に憑いた。
という事ですね。
味覚も変わり、鬱状態にまでなったという事は、かなりの深度で憑依されてますね。
しかし、回りくどい事をする。
直接襲えば良いものを。

名前: 有線 ¦ 02:09, Sunday, Mar 25, 2007 ×


文章:-1 怪異:+2

不思議な話。
久子さんと同調してしまった、ということですよね。
ラストの「久子!」と呼びかけられたところ。
あそこが結局現実なのかそうじゃないのか分からなかったので-1。
ものすごく気になったままいきなりラストでがくっときました。

名前: 晴。 ¦ 13:26, Tuesday, Apr 17, 2007 ×


時代背景の描写はカットしても良かったような気がします。
憑依された原因が不明ですね。怖いのは怖いと思いますが…。
文章技術評価0 体験談希少度評価1

名前: ナメコ ¦ 22:36, Saturday, May 12, 2007 ×


「涼子さんは自分が夢の中にいるのではないことに初めて気付いたという」。夢ではなく、現実だったならば、涼子さんはその後、学内では有名人になった?時代が、紺ブレの説明にしか生きていないから題名とか書き出しとか、一ひねりしてほしかったと思います。

名前: ペペ ¦ 16:50, Saturday, May 19, 2007 ×


1991年って、湾岸戦争勃発。
僕が××の××コンテストに入選した年…。
そして、「超」怖い話生誕の年なのでわ?
うわっちその陰でこんな事件が起きていたのですかー?(わざとらしい)
この方もかなり書きなれている方ですね。あえて小説風の語りに挑戦していらっしゃて、綺麗な怪談に仕上げていらっしゃる。
難しいですが、好きですこういうの。この語り口で大ネタを語ってもらったときの筆運びがなんか期待できちゃいます。ステキです。
ただ、年号が無くてもお話が成り立ってしまうのが気になります。先のお題のような(笑)その年でないといけないくくりがないと、ちょっときついな1991。
いえ、減点項目ではありませんが(笑)

名前: 矢内 倫吾 ¦ 22:04, Monday, May 21, 2007 ×


あまりに淡々としすぎて、憑依されたという事実に対する緊迫感が伝わってこなかった。
山場であるはずの、憑依された体験者が大学にいくくだりの状況描写が分かりづらいので、かなり損をしてしまっている。
気になった箇所は
> 激しい雨が降っているのに傘もささず、ぼんやりと窓の向こうを見ている。
この窓がどこの窓なのかを示していないため、状況が掴みづらい。素直に「校舎を見ている」でよかったのでは。
また、この段では高山さんとの位置関係も書いていない。そのため「たまたま見かけただけなのに、何故憑依されるんだ?」と理不尽に思う読み手もいるかもしれない。

名前: GPZ ¦ 20:08, Tuesday, May 22, 2007 ×


不思議なお話です。
味覚をかえたり、原因不明の高熱。
体重も減り、化粧をしていないといっても元は涼子さん。
憑依されていたとしても、元彼女と他人と見分けが付くでしょうから、顔も涼子さんから久子さんの顔になっていたのでしょうかね。
自殺した後からも、それだけ恨みに思う相手…どんな事があったのでしょうね。

名前: フジ ¦ 00:25, Wednesday, May 23, 2007 ×


うーん。
時代背景をしょっぱなに持ってきた意味がわかりづらいなあ。
体験自体は非常に珍しいのに、上手に扱いきれていない勿体ない作品ですね。

名前: 藪蔵人 ¦ 22:13, Thursday, May 24, 2007 ×


素材・1 文章・−1
冒頭の時代背景は、どうしても書きたかったんだろうなと思う。
出来れば我慢して欲しかった(笑
怪異その物は珍しい良い物だったのですが。

名前: つくね乱蔵 ¦ 07:58, Thursday, May 31, 2007 ×


霊に憑依され、夢現の状態になるというのはよく聞きますが、見えるはずのない位置が見えたというのは面白い。歩いている生身より上に意識があったからでしょうか。

文章1 怪異1 =2

名前: 久遠平太郎 ¦ 23:57, Thursday, May 31, 2007 ×



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