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「黒魔術って信じます?」 オカルト好きの青山くんが重い口を開いた。 ある書物を巡って奇妙な目に遭った事があるという。
それは二十世紀最大の魔術師・アレイスタ・クロウリーの著作。 霊感の強い青山くんは二十代の前半、精神世界のジャンルに興味を抱き、その手の本を大量に読み漁っていた。その本もわざわざ予約で取り寄せたものなのだという。 ところが、いざ購入してページを開いてみると、何が何だか判らない文章の羅列に過ぎなかった。彼の知識で理解できるような内容の本ではなかったのである。 「それでも我慢してベッドの上で読んでいたら…」 あまりにも難解なので、ついうとうとと眠ってしまった。 まどろんでいる間、奇妙な浮遊感をずっと感じていたという。 「そんで、不意に目が覚めたんです。そしたら…」
そこはなぜか親しい友人のアパートの寝室だった。 目の前でベッドに横たわる友人は脂汗をかきながら魘されており、その胸の辺りに妙なものが乗っている。 コンドルの胴体に、年老いたインディアンの顔を持った奇怪な人面鳥。 その構図は、西洋の絵画などにある『悪魔』を連想させたという。 やがて、化け物は呆然と立ち尽くす彼に問い掛けた。 「こいつを助けたいか?」 友人が低く喘いだ。ひどく苦しそうな様子に見えた。 だが、何かを返答すると命を要求されそうで、答えるのがとても怖い。 「助けなくとも、いいのか?」 石像のような顔が問い掛ける。思わず彼は、 「友人だから、助けて欲しい…」 と答えてしまった。 人面鳥は、きひきひと笑った。
「気付いたら朝で、また自分のベッドの上で本に突っ伏して寝ていました。でも精気を吸い取られたみたいに、もの凄く調子が悪くて、なかなか起きられなくて…」 その日の午後、やっとの思いで例の友人のアパートに電話を入れてみた。 「そしたら、そいつも夕べ急に具合が悪くなって寝込んでいたそうで…」 そこで青山くんは言葉を切った。 「ラヴクラフト、ああいうの見たんですね、きっと…」
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受信: 01:22, Friday, Feb 16, 2007
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受信: 09:15, Saturday, Feb 17, 2007
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受信: 23:44, Saturday, Feb 24, 2007
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受信: 11:38, Tuesday, Feb 27, 2007
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受信: 11:21, Thursday, Mar 01, 2007
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受信: 02:27, Monday, Mar 19, 2007
■講評
クロウリーやラヴクラフトについては通り一遍のことしか知らないが、この手の本によって引き起こされる怪異はありそうな気がする。 日本という風土に悪魔は合わないと思うが、本によって引き寄せられたと解釈すればいいか。 |
名前: くりちゃん ¦ 12:46, Wednesday, Feb 14, 2007 ×
黒魔術ですかー。 わかりづらいと思った要因には私の知識のなさが多く含まれそうなので、ストーリーについてだけ考えました。 不本意でしょうがお許しください。
青山君がクロウリーの書を手に入れたがために、友人まで被害に遭うのですね。とんでもない本です。(+1)
「化け物」も「石像のような顔」も、「インディアンの顔を持った人面鳥」のことですよね?統一感がなく、混乱しました。(−1) |
名前: 13 ¦ 20:25, Wednesday, Feb 14, 2007 ×
気持ち悪い〜★(+_+) 何かちょっと違和感があるんですが、西洋風怪談の王道って感じですね。 しかし、そんな本を読みながらうたた寝なんかしないでくださいね、怖いから。文章に+1。怪異に+1です。 |
名前: 飛泉 ¦ 20:58, Wednesday, Feb 14, 2007 ×
文章:0 内容:0
ラブクラフトやクロウリーを知っているかいないかで、怖さが違いますね。 たくさん本を買ったくらいで、わざわざ悪魔が無関係な友人の所に現れるのかな?と思ってしまいました。 |
名前: ダウン ¦ 21:34, Wednesday, Feb 14, 2007 ×
怪異:ラブクラフトキター と逝っても、ボカァそれをよく知らないんですがね。 それを抜きにしても、友人の状況などから考えるとこれはガチだと思います。 それにしても厭らしい鳥だなぁ。+1 文章:重い口を開いた、と言う言葉はある程度の逡巡を前提に書かないと効果を発揮しないです。 それ以外は特に突っ込みどころはないかな。 なかなか書けてます。+1
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名前: brother ¦ 23:52, Wednesday, Feb 14, 2007 ×
いいですね。重い空気が漂っていて雰囲気が出ています。 人面鳥は日本語も話せるんですねぇ。 |
名前: 雛人 ¦ 00:07, Thursday, Feb 15, 2007 ×
人面鳥が日本語を話すのも、無関係の友人に災難が降りかかるのも、まあそれらも含めて「怪異」だとしておこう。
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名前: ナルミ ¦ 00:35, Thursday, Feb 15, 2007 ×
| ラブクラフトが私全く分からなくて(+_+)説明いれてくれると嬉しかったです(^.^) |
名前: 椿 ¦ 02:15, Thursday, Feb 15, 2007 ×
知識のない私にはちょっとわからない部分が多く−2 黒魔術の本の怖さとか七面鳥の西洋的不気味さはわかるんですが、ラブクラフトって??最後にわかんなくなるのは混乱です。 |
名前: 藤子 ¦ 13:53, Thursday, Feb 15, 2007 ×
法の書キタ━━(゜∀゜)━━!! これが創作怪談なら全然驚かないし、練れてない話で終わりそうな気もする。 だがしかし。 超-1は実話怪談を出せ、という大会だ。 それを踏まえて受け取めるなら、話は別だ。 文章面では及第点+2 だが、最初にクロウリーを引き合いに出してから話を始めるやりかたは、親切だが説得力や信憑性を下げることになっていると思う。-1 クロウリーだからそうなって当然だ、という話の結びへの強引さが目立つのは残念。 でも、インディアンのような顔の人面鳥っていうのは怖いな。夢出そう。 ネタの稀覯さに+1オマケ。 |
名前: カエル・ハイド ¦ 17:07, Thursday, Feb 15, 2007 ×
ごめんなさい、不勉強でラブクラフトよく知りません。 クトゥルー神話?へーどんなの?と、のぞいて見たぐらいなので 未知の世界です。 特定の人しかわからないものはずるいです。 置いてきぼりくったみたいでくやしい。 わからない人でも知らなくても楽しめる書き方にしてほしかった。
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名前: 桜子 ¦ 22:07, Thursday, Feb 15, 2007 ×
技術-1 素材0 とても不思議な体験談なのですが、この幻視が現実のものであったという担保が弱く、オカルトマニアの一夜の夢といった雰囲気になってしまっています。 また、「クロウリーの書」というタイトル、「ラヴクラフト」などの要素はかなりのワイルドカードかなと思います。 彼の醸す独特の雰囲気を借用したかったのかもしれませんが、あまり効果的な締めではないように思います。 これらにまつわるハードな怪異を描き、成功している実話怪談もありますが、その数はかなり少なかったと記憶しています。
ラヴクラフトの作品に、本作のような怪異があったのかどうかは知らないのですが、人語を操る交渉可能(に見える)な怪異は、彼のベースとなる無慈悲な世界観とは、基本的には少し毛色を異にしていると思います。 本作の現象と辛うじて関連性を思い出せるクトゥルフ神話要素といえば、カットナーの作中にある魔道書「魂の射出」でしょうか。 いずれにせよ、フィクションである怪奇小説を、現実のものかも知れないという認識に逆転させるほどの力は、この作品からは感じませんでした。 それらの要素とはあえて切り離した作品にして、オカルト好きな読者は自然と関連を見出してしまうような描き方をして頂けていれば、もっと評価できたと思います。
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名前: Chelsea ¦ 03:15, Friday, Feb 16, 2007 ×
-4 0 +4 文章;■■■■■■■□□(+2)…a 構成;■■■■■■■□□(+2)…b 怪異;■■■■■■□□□(+1)…c 恐怖;■■■■■■□□□(+1)…d 嗜好;■■■■■■□□□(+1)…e ※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入) 題材に少々難しいものを選んでしまったな、という印象である。 クロウリーやラブクラフトに関する知識が全く無い人が読んでもある程度興味の持てる内容に仕上げられているとは思うのだが、やはり読後にすっきりとしないものが残るだろう。 もう少々解説めいた文章を挟み込んでも良かったのではないかとも思うが、それはそれで両刃の剣。非常に難しいところである。文章は読み易い。 |
名前: 空 ¦ 12:21, Friday, Feb 16, 2007 ×
名前: 丹羽 ¦ 13:07, Saturday, Feb 17, 2007 ×
前大会でギーガーの話があったのを少し思い出しました。 内容はクロウリーとラヴクラフトに寄りかかりすぎな気がします。 クロウリーの、と言い切るより単に魔術書とした方があらゆる面で良かった気がします。 もちろんラヴクラフトにも言及しないで。 人面鳥も悪魔か?と思わせるほどたいした悪事を働いてませんしね。
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名前: 藪蔵人 ¦ 12:53, Sunday, Feb 18, 2007 ×
魔道士クロウリーって、結構イタズラ好きだったそうですねー。 あの方ならやりそうです、こういう事は(笑)日本では幽霊・妖怪に隠れてあんまし出番の無い悪魔ネタ。超怖では時折ちらちらと顔を覗かせますが、悪魔という存在は日本のソレと違い、西洋ではかなり畏怖の存在として見られているそうです。なんせ神の敵対者ですから(笑) この作品は、ある程度通狙いの部分があります。まあ、興味が湧かない方はそれで終わりなのですが、ナットク行かんと突っ込んで調べた方だけが、この話の裏側の深遠を垣間見れる「超」不親切な部分が内在してます。だからオカルト通の方から見ると「オレは判ったぜ、ニヤリ」とちょっぴり悦に浸れるリスキーな作品ともいえます。ディープな読者の反応を見ようとする、半分実験作の意味も含ましているのでしょう。 しかし、果たして書き手の方はどんな結果が得れたのでしょうね?(笑)
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名前: 矢内 倫吾 ¦ 17:10, Sunday, Mar 04, 2007 ×
名前: cross2M ¦ 15:25, Friday, Mar 09, 2007 ×
ランディ・ローズが死んでからもう25年もたつんだよなぁ。
意味不明な話をしてすいません。 でも、この話からクローリーのパワーを感じるような畏怖は感じませんでした。 青山くんは「ラヴクラフト、ああいうの見たんですね、きっと…」と言っていますが、ラブクラフトはオカルトを信じないリアリストだったそうですよ。
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名前: 撃墜王の孤独 ¦ 18:05, Saturday, Mar 10, 2007 ×
| 素材・1 文章・−1 羨ましい。その鳥、見てみたい。 が、マニア以外には受け入れにくいかなと思う。 悪魔という存在を日本人は余り怖がらないのでは。 |
名前: つくね乱蔵 ¦ 10:17, Saturday, Mar 17, 2007 ×
不気味でした。 ただクロウリーの書と人面鳥との遭遇の関連性がちょっとあやふや。 なのでクロウリーの書が話の中心だとしたら、絞めの部分は単なる脱線かと。 あと、どこかで「ラヴクラフトは合理主義の人だった」みたいな記述を見た記憶があるので、「彼は見た」と断言してしまう青山くんの言はややうかつかと……。 |
名前: いただ ¦ 16:12, Sunday, Mar 18, 2007 ×
怪談・オカルト本が怪異を引き寄せるというのはよく聞きますが、悪魔(邪神?)というのは凄いですね。 ラヴクラフトは十数年前に全集を読んだ程度なので、オチが良く分からなかったです。すいません。
文章1 怪異1 =2
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名前: 久遠平太郎 ¦ 21:21, Sunday, Mar 18, 2007 ×
きひきひと笑った,この表現意外に好きです。 話としてはなかなか新しいものを感じました。 書物に関しての説明がほしい。 黒魔術良く知らなくて。
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名前: 黒ムク ¦ 14:49, Tuesday, Mar 20, 2007 ×
ネタがクロウリーやラブクラフトといった知名度に依存していると思う。 分かる人には分かり、分からない人には分からない。 読み手に分かりやすい怖さは、夢の中の出来事ですから怪異としては弱いかと。 素材:0 文章:0 |
名前: 夢屋 陣 ¦ 15:52, Friday, Mar 30, 2007 ×
クロウリーと怪異、そしてラブクラフトを結び付けようとしたのがろうが、クロウリーもラブクラフトも知らない者が読んだときには、置いてけぼり感を食らう危険性を孕んでいる。 クロウリーとラブクラフトの接点について、私は寡聞に存じないが、それが果たして怪異に結びつくのかどうか疑わしいと言わざるをえない。 |
名前: GPZ ¦ 04:59, Wednesday, May 02, 2007 ×
クロウリーの書を知らない者にとっても、丁寧に説明があってよかったです。しかし、現れた悪魔が友人の所に出て危害をくわえるというだけでは怪異としてはいささか弱いかも。 文章技術評価0 体験談希少度評価1 |
名前: ナメコ ¦ 03:35, Friday, May 04, 2007 ×
| オカルト書にまつわる話で、まさしく超怖い話、というのがありますよね。それは置いておいて、クロウリーは触らない方が身のためと、占術師に言われたことがあります。講評になってなくてすみません。 |
名前: ペペ ¦ 15:24, Tuesday, May 15, 2007 ×
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