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SAKURA
 真崎さんは出勤していつものように、パソコンのメールをチェックをしてみた。
 すると何通もの見慣れた仕事関係のメールの中に一通だけ、初めてみる差出人のものがあった。
 差出人の名は、”SAKURA”
 件名には「私を見てください」と書かれており、添付ファイルが付いていた。
 「ふん、どうせエロメールだろ」
 真崎さんはすぐにそのメールを削除することにした。
 しかし、パソコンに削除の命令を出したときに信じられないことがおきた。
 パソコンが命令に反して、添付ファイルを勝手に開いてしまったのだ。
「まずい!!」
 真崎さんは、あわててマウスとキーボードを操作したが、ファイルはデスクトップ上に開いてしまった。
 開かれたファイルは一枚の写真で、内容は女性が湯船に浸かっている所を真上から写したもののようだった。
全身を伸ばすことができる大きな湯船で、女性は湯に体をまかせて目をつぶり、リラックスしている様子。
 手足が細長く、肌の白い綺麗な女性だった。
 女性の無警戒な様子から、真崎さんはこの写真が盗撮されたもののように思えた。
 「なんなんだ、これは?」
 アダルトサイトの広告だろうか?
 真崎さんはいぶかしみながら写真を見つめた。
 しかし、それだったらそのサイトのURLが記入されているはずだが、それらしきものはまったく見当たらない。
 結局、真崎さんは写真をメール共々削除することにした。
 念のためパソコンをアンチウィルスソフトで検査してみたが、特におかしなところは無かった。
 
 真崎さんが帰宅すると、自宅のパソコンにメールが届いていた。
 ”SAKURA”からだった。
 「くそ、こっちまできてやがる」
 うんざりして削除を選択すると、今度は何事もおこらずに消すことができた。
 「やれやれ」
 安心してメールソフト終了させたとき、真崎さんは飛び上がらんばかりに驚いた。
 デスクトップの壁紙が普段のものと違っている!!
 それは会社のパソコンで見た、風呂場を上から写した写真だった。
 しかし、湯船に浸かっているのは、あの肌の白い綺麗な女性ではない。
 ぶくぶくに浮くれあがり、所々が溶けてぐちゃぐちゃなっている肉の塊だった。
 「げぇっ」
 真崎さんは、吐きそうになるのをこらえてパソコンの電源を切った。
 
 次の日の朝、恐る恐るパソコンを立ち上げてみると、壁紙は今までのものに戻っていた。
 ただ、数日後、真崎さんが家に帰ってくると、彼の奥さんが暗い顔をしていた。
 「昼に変な電話がかかってきたのよ、若い女性の声で」
 奥さんは気味悪そうにこう言った。
 「わたし、死んでるかも、ですって……」








11:02, Saturday, Feb 10, 2007 ¦ 固定リンク ¦ 講評(30) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(7) ¦ 携帯

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「かも」じゃないだろ!!死んでるって、どこかで絶対死んでますってその人!!ここまで執拗に真崎さんに的を絞って追いかけて来るとは、単に通り魔的なだけではない因縁が裏にありそうですが。真崎さん、本当に心当たりないんですか…?いや怖いですね、しかもグロいです。 .. ... 続きを読む

受信: 22:11, Thursday, May 31, 2007

■講評

いやな話ですなぁ。
このエピソードを読んだ人全員に
このメールが来たりして、てな展開になったらと思うとゾッとしました。

名前: ほしづる ¦ 11:37, Saturday, Feb 10, 2007 ×


まさにネットの発達した今風の怪談ですね。
因縁もわからないまま向こうからやってくるのは困るだろうが。

名前: くりちゃん ¦ 13:45, Saturday, Feb 10, 2007 ×


盗撮の画像ってなんか怖いです。嫌なものが写っていそうで。

文章は「信じられないことがおきた」「飛び上がらんばかりに驚いた」などの前フリは、私は読んでいて冷めてしまうので、その分衝撃も弱まって感じます。
ご自身の思い入れが強いためでしょうがもったいないと思いました。

名前: 雛人 ¦ 19:44, Saturday, Feb 10, 2007 ×


末期のボクが来ましたよ。
怪異:うへぇ。なんとも生臭いお話ですな。しかも迷惑だ。^^;
勝手にターゲットロックオンして突撃してくるなよー。
って、大半の霊はそんな感じか。+2
文章:なぜか平山氏を思い出した。完成度の高い文章だと思われます。+2

名前: brother ¦ 19:46, Saturday, Feb 10, 2007 ×


平山節を連想させる
イヤなお話ですな

名前: ハッシー ¦ 19:49, Saturday, Feb 10, 2007 ×


内容:2 文章:0

こんなメールが送られてきたら、嫌でしょうね。
しかも、最後は電話でも攻撃してきた……。
不気味な話でした。

名前: ダウン ¦ 21:57, Saturday, Feb 10, 2007 ×


衝撃的な怖さに+2。
文章も読みやすいので、+2です。

パソコンの壁紙が不気味なものに変っただけでも充分怖いのに、
更に止めを刺すように不気味な電話。たまらない恐ろしさでした。
わけの分からない相手に見込まれて、たまらないですね。
その後は何も起こらなかったのでしょうか。

名前: 飛泉 ¦ 00:06, Sunday, Feb 11, 2007 ×


技術0 素材2
ところどころに挿入される「まずい!!」「くそ、こっちまできてやがる」などの独り言が、リアリティを阻害しています。
演出が過剰で、安易な表現(ぶくぶく、ぐちゃぐちゃ)も目立ちます。
ほとんどの場合、冷静な語り口の方が、恐ろしさは増します。

怪異は、俄かには信じ難い物理現象を伴っていて、非常に都市伝説的な内容だと思います。
それだけに、できるだけ演出を抑えてもらいたかったところです。

名前: Chelsea ¦ 11:17, Sunday, Feb 11, 2007 ×


いい変化球です。怖い。
しかし「ネット係怪談+少し古い語り」という組み合わせに、一瞬、都市伝説を読んでいるかのような錯覚を起こしました。

名前: いただ ¦ 11:49, Sunday, Feb 11, 2007 ×


怖いし文章力すごいいい!!ということで4点文句なし(^.^)

名前: 椿 ¦ 16:01, Sunday, Feb 11, 2007 ×


確かに怖い話だが、これが怪異かと言われると疑問符が付く。
デスクトップ画像を勝手に書き換えるウイルスも実際に存在するし、死体の写真もネットで探せばけっこうあちこちに転がっている。最後の電話も含めて、「悪意を持った人間」の仕業でもおかしくない。
どちらかというと「東京伝説」の方がふさわしいのでは。

名前: ナルミ ¦ 20:52, Sunday, Feb 11, 2007 ×


とてもPCに詳しい霊なんですね。
メールまで送って、ご丁寧に使用前、使用後の画像まで用意して、電話まで掛けますか。
信憑性に欠けます。電話の台詞も綺麗に落ち過ぎ。陳腐なJホラーを見てる感じがしました。

名前: ちょろ ¦ 22:49, Sunday, Feb 11, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■□□□□(±0)…a
構成;■■■■■□□□□(±0)…b
怪異;■■□□□□□□□(−3)…c
恐怖;■■□□□□□□□(−3)…d
嗜好;■■■□□□□□□(−2)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 メールを介した怪異がモチーフになっているのだが、当事者の台詞、動作の描写、結末等、非常に古臭く感じた。また、肝心の怪異にしても、書かれたものを読む限り、悪質な悪戯の可能性を拭い切れていない。これが、真崎氏の知人女性の写真であれば、印象は全く違ったものだったが。
 筆者の「読み手を怖がらせたい」という気持ちはひしひしと伝わってくるのだが、如何せんB級ホラーの枠を出ない内容である。

名前: 空 ¦ 12:58, Monday, Feb 12, 2007 ×


「違っている!!」で、脳内にババーンと効果音が鳴り響き、「続きはCMの後で」というテロップが。
画面の中で起こる静かな恐怖なので、「!!」無しで淡々と書かれているままの方がゾッとしますね。記号ひとつで、印象がずいぶん変わるものなのだなあと実感。(−1)

今まさに、PCで眺めているわけで。
クリックするのも閉じるのもちょっとイヤだなあ。
「赤い部屋」を思い出させる部分もありますね。(+1)



名前: 13 ¦ 16:40, Monday, Feb 12, 2007 ×


最近は霊界でもPC使うんですかね。苦手な人は死んでも苦労しそう。
『回路』思い出しながらゾクゾクしながら読みました。
最後の電話のエピソードは入れない方がよかったのでは?
きめ台詞にちょっと引いてしまいました。
余談ですが我が家のPCも、ある日突然スタートページが外国の
エロサイトに変わっていて、デスクトップにはハート型のアイコンが
たくさん並んでおりました。削除してもすぐ復活するので泣きながら
大掃除した経験があります。怖かったですよ〜!
それから考えるとこのお話はただのいやがらせともとれますが…。


名前: 桜子 ¦ 22:58, Monday, Feb 12, 2007 ×


最後がいいね。
「死んでるかも」って、「かも」がいい!

名前: 戸井田 ¦ 19:09, Thursday, Feb 15, 2007 ×


いかにも現代の霊で、
様子も気持ちが悪くて
よかったです。

名前: 丹羽 ¦ 12:40, Saturday, Feb 17, 2007 ×


幽霊もあの手この手で大変だなあ。
文章はソツがなく、すんなりと読めました。

名前: 藪蔵人 ¦ 12:41, Sunday, Feb 18, 2007 ×


良く出来たネット・ロア、といった印象を受けた。
話の結びが不透明なのが、その印象をさらに増幅させているように感じられる。
話の筋そのものは悪くはないと思う。

名前: GPZ ¦ 00:49, Wednesday, Feb 21, 2007 ×


文章:0 怪異:+3

普段からネットを触ってる身としてはとても嫌な話でした。
やだやだ、怖い。
勝手に壁紙とか変えないでよって。

ただ文体がちょっと硬いような。
そこが惜しいです。

名前: 晴。 ¦ 15:19, Thursday, Feb 22, 2007 ×


自分の身に実際起こったらと考えると恐ろしいです。
皆さんが体験した怖い話というものはどれもそうですが。
あとはどれだけ上手く伝えられるか、という事ですね。

名前: 竹下 登 ¦ 09:43, Wednesday, Mar 07, 2007 ×


途中ずっこけそうになりながら読みました。
色々突っ込みたいところもあるんですが、最後の行でさすがに
ぞくっ
としました。
厭過ぎる><
内容+3 文章−1

名前: cross2M ¦ 20:49, Thursday, Mar 08, 2007 ×


霊もITという新しいツールを駆使して自己主張する時代なのですね。PCに疎い私にとっては脅威ですな。文章は書き慣れた感じで読みやすかったです。
作品とは関係ないですが、超-1が始まってから自宅のPCが不調です。これって…

文章1.5  怪異0.5 =2

名前: 久遠平太郎 ¦ 19:35, Saturday, Mar 10, 2007 ×


迷惑なモノが送られてくる世の中ですな。
しかも、因果が分からず勝手に向こうから標的にされている。
言葉遣いなどが現実感を削いでいる印象ですが、面白く読めました。
素材:+1 文章:0

名前: 夢屋 陣 ¦ 16:47, Tuesday, Mar 20, 2007 ×


素材+1

不条理ですね。
メールが送られてくる所までは、只のスパムかと思いましたが、その後から畳み掛けるように怪異が起こります。
いや、まさに霊的スパムメールです。
送られたらやだなぁ……。

名前: 有線 ¦ 02:45, Sunday, Mar 25, 2007 ×


文章でうまく怖がらせてくれてはいるが、終わり方が都市伝説っぽい。
メール内のことだけにいろいろ方法の可能性も出てきてしまう。
それ以外になにか決定的なものがかけているせいか、怪異と呼ぶか、人の手によるものか判断しにくい

名前: 黒ムク ¦ 13:08, Tuesday, Apr 10, 2007 ×


怖い話だとは思います。意思を持ったコンピュータウィルスなのか、SAKURAという女性の怨念がネットを介してそこかしこに走り回っているのか。現代的な怪異ですね。これからコンピュタ関連でもこういった怪現象は起こりうるかもしれませんね。文章技術評価0 体験談希少度評価1

名前: ナメコ ¦ 22:26, Saturday, May 12, 2007 ×


単純に怖い話だと思う。しかし、あまりにきれいすぎる展開に疑問符が付きます。

名前: ペペ ¦ 14:00, Tuesday, May 15, 2007 ×


厭怪談です。
絵柄的には実に怖いしいやらしさもある。グロもある。
ただ、何となく怖がらせてやるぞおー的な大仰な主人公の驚き方はちょっと興ざめ。
もっとじんわりと描きましょうよ。どうせ相手は停まっているパソコン画像なんですし。
しかし「死んでいるかも」とはのんびりしたもんです。
うう、死んでいるには違いなさそうですから、ハイ。切り口もなんとなく「口裂け女」のノリなのがせっかくの恐怖を減少させてしまった気はしないでもないです。
ただし、お話としては並以上をキープされているとも思っています。
霊にしてもウイルスにしても、僕はパソコンのトラブルどっちにしても怖いですハイ。

名前: 矢内 倫吾 ¦ 00:51, Friday, May 25, 2007 ×


素材・0 文章・0
構造も言語もわからずにパソコンを使用している者にとって、何が起こっても怪異である。
逆に言えば、パソコンを熟知している者にしてみれば、この程度の怪異を創り出すのは容易なのではなかろうか。
まぁ、怪異は電波に乗りやすいとは言うが。

名前: つくね乱蔵 ¦ 07:54, Thursday, May 31, 2007 ×



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