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由起子さんは、一時期変わったアルバイトをしていた事があった。 パチンコ店のサクラである。 『パチンコ好きで度胸がある二十〜四十歳位の女性』 こんな採用条件だったが理由があった。 県道沿いにあるそのパチンコ店は立地その他の条件に恵まれてかなりの売り上げを稼いでいたのだが、近隣にある暴力団の事務所が引っ越してきてから状態が一変した。 出玉のいい客には脅しを掛ける、女性客には卑猥な言葉を投げ掛けるというヤクザたちの行為に客数は一気に激減し、苦境に立たされた店側はスタッフや遊具メーカーの社員に先のような通達を出したのである。 ようは、ヤクザのセクハラにも動じない女性のサクラを配置し店内の見栄えを良くして、普通のお客様に戻って来てもらおうという腹だったらしい。 由起子さんはスタッフをしている友人の紹介でこの仕事を始めた。
そんなある日。 この日はスタッフの友人と遊ぶ約束があったので、閉店までバイトをして出玉の換金が終った後、カウンター近くのソファに腰掛けて彼女の残務整理が終るのを待っていた。 「?」 ふと見ると、ホールに湯気のような白い煙が漂っている。 店内に篭るタバコの煙だと思ったがどうも様子が違う。ホールの床を這う白煙は蠢き絡み合い、澱みとなって店内のあちこちを漂った。 まるで軟体動物のようだった。 何だろうと思ってホール中央へ近付こうとすると、腕を激しく引っ張られた。 「だめよ、触っちゃ」 スタッフの彼女だった。 「え、どうして?」 「あれ、「念」だから」 この道八年の彼女によると、競馬場や遊技場など、金銭を巡るギャンブル的な要素を持つ場所には、勝ちたいというお客の「負の念」が溜まりやすく、そいつは本人が帰った後も残留して滲み出し、たまにあのような姿を取って現われるのだという。 「前に知ってる子があれに触って、ひどく体調崩したの」 彼女はそう言って、カウンターから塩を取り出しあたりに撒くと、白い煙はとろけるように消えてしまった。
ほどなく由起子さんはパチンコから手を引いた。 あの白く澱んだ「念」を持ち帰ってしまう気がするからだという。
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受信: 03:08, Monday, Feb 26, 2007
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受信: 12:19, Friday, Mar 30, 2007
■講評
内容:1 文章:0
やはり、パチンコ店では人間の様々な念がこういった形で現れるんですね。 なんでも程々にしないと…。
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名前: ダウン ¦ 09:55, Saturday, Feb 24, 2007 ×
0と-1 由紀子さんが何故パチンコ屋にいるのかはそれほど重要ではないのでは? タイトル先行で端折れなかったんでしょうか。 煙の紹介だけでは超怖のガメラ館、雲で既出感がある上、語り前半の重さに損をした感じです。 |
名前: ちみ ¦ 11:00, Saturday, Feb 24, 2007 ×
前半のヤクザ云々は無い方がよかったのでは。
スタッフの女性のたくましさが肝心の『白い煙』の存在を弱めているのではないでしょうか。 『念』と言い切っているところなども、違和感を感じました。 |
名前: 雛人 ¦ 11:22, Saturday, Feb 24, 2007 ×
前振りが長かったように思う。 残留思念云々の行は頷かされる。 |
名前: くりちゃん ¦ 11:33, Saturday, Feb 24, 2007 ×
念はありそうですね。 読んでいて、ヤクザがからむ話だと思っていたら、肩すかしでした。 |
名前: 丹羽 ¦ 22:29, Saturday, Feb 24, 2007 ×
前半のサクラ云々の話は不要。ヤクザが絡んだ怪異だと思って読んでいたら拍子抜けだった。 怪異自体もよく聞くパターンだしそれほど怖くもない。 |
名前: ナルミ ¦ 01:10, Sunday, Feb 25, 2007 ×
お客なのに、営業終了後にお店に入れるんですか? サクラは傍目には一般客でなければ意味がないのでは。スタッフと仲が良いところなど見つかったら、やりづらくて仕方ないです。 ヤクザの嫌がらせが激しければ、私服での巡回を警察に依頼しますよ。サクラを雇ったところで、ヤクザに荒らされている店にお客は来ません。 メーカーにまで依頼して、大々的にサクラを募集するというのも…。ライバル店に知れたら致命的です。 いつ頃の話なのかわかりませんが、あまりにもずさんで、本当の話なのかなあ?と思ってしまいました。
気になるうえに、サクラもヤクザも「念」と全く関係なかったのでガクッときました。ここまで説明する必要はないと思います。(−1) どこにでもいるのか、自分も持ち帰らないように気をつけないと…とは思いました。(+1) |
名前: 13 ¦ 02:12, Sunday, Feb 25, 2007 ×
文章:なにかモヤモヤしたものがあったので先に講評を読んでみました。 スッキリしました。 確かにサクラになった経緯を事細かに書く必要はないですよね、この内容じゃ。 構成で損をしましたね。0 怪異:欲望渦巻く紳士の社交場っすねぇ。 ボカァ中学の頃に5000円スって以来、玉入れはやらないことにしています。10分で飲まれたら中房にはショック大きいっすよ。それ以前の問題っすね。不良学生でスンマセン。 いやまあ何が言いたいかというと、勝ちたいと思う情念が残留するというのも御説最も、むべなるかな、ということで。 怖くはないですけど。+1 |
名前: brother ¦ 00:02, Monday, Feb 26, 2007 ×
ヤクザは関係ない話だったんですね。肝心の怪異発生の部分では、この道八年のつわものの女性が登場して、さっさと怪しい白い煙を消してしまい、由紀子さんの度胸あるキャラクターがすっかり意味を失ってしまったように思いました。結末が何か寂しいです。 内容に+1 文章に0 |
名前: 飛泉 ¦ 22:32, Monday, Feb 26, 2007 ×
前半、皆さんと同感につき略。 怖いと言うよりイヤだなといった話の上に、「念」といったマニア的な単語が出てきてしまい、よくある話になっているのが更に残念。 素材:0 文章:−1 |
名前: 夢屋 陣 ¦ 12:46, Wednesday, Feb 28, 2007 ×
サクラのバイトっているの?とパチンコ屋のスタッフに聞いたら「まさかあ、そんなのいませんよ」って笑顔で答えられました(かえし笑) だから、ありえない(笑)そんなバイトねえよって安心しきれます。でも内閣が主催していたタウンミーティングでさえ、ありえないサクラのバイトが存在してしまいました。こうなってくると世の中にはありえないという言葉すら「揺らいでいる」としか思えません。イリーガルなバイトをしていた由起子さんが垣間見た業界の裏の世界のさらに深い部分。そういう捉えかたをすると、この作品のもう片方の側面も面白いかも知れません。 ちょっと擦れた女主人公がバッタバッタと怪物をなぎ倒すベタな展開ではなく、豪胆で通っていたはずの人物が竦んだ光景の方が怪談としてはずっと絵になる、と思うのはあくまで個人的趣味ですが(笑) |
名前: 矢内 倫吾 ¦ 00:01, Thursday, Mar 01, 2007 ×
-4 0 +4 文章;■■■■■□□□□(±0)…a 構成;■■■■■□□□□(±0)…b 怪異;■■■■■□□□□(±0)…c 恐怖;■■■■■□□□□(±0)…d 嗜好;■■■■■□□□□(±0)…e ※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)
賭博場に負の念が滞積するという話は、ギャンブルを嗜む人間であれば冗談交じりにでも耳にしたことがあるのではないだろうか。
【パチンコ店に纏わる怖い噺】 都内のあるパチンコ店で店長を務めている横山氏に聞いた話。 或る夏の夜。 閉店後に清掃のため、トイレに行くと凄まじい悪臭が鼻を突いた。 見ると、白いはずのタイル壁がぬらぬらと茶色く光っている。 「糞を塗りたくってやがるんだよ、負けの込んだ客が腹いせに」 そんなに珍しいことじゃないけどな、と横山氏は溜め息混じりに呟いた。
……珍しいことじゃないのかよorz
ヤっちゃんは通常、みかじめ料の為にパチンコ店等の遊戯施設を保護する側にあるのでは、という疑問は念のため提示しておきたい。 |
名前: 空 ¦ 12:25, Friday, Mar 02, 2007 ×
| 怪談としてはよい方だとは思いますが、このての話はΔの「あの雲」で一回出ているので、ダメなのかなと。 |
名前: コテキツブ ¦ 16:10, Monday, Mar 05, 2007 ×
邪推ですが、床を這う不思議な煙の話を聞いて、むりやりそこ以外の部分を創作して埋めたように読んでしまった。 ヤクザもサクラも、あまりにも行動が安易過ぎる。 正直有り得ないでしょう。 最低点です↓↓ |
名前: cross2M ¦ 20:31, Saturday, Mar 10, 2007 ×
文章:0 怪異:+1
アルバイトの経緯などはいらない気がします。 むしろ無いほうがすっきりしていいかも。
それにしても、そういう念って本当にあるんですね。 試験会場で見たとかよく聞きますが、やはり体には悪いんだ。 |
名前: 晴。 ¦ 18:21, Friday, Mar 16, 2007 ×
素材+1
脅しに屈しないサクラが数人いたとしても、客は戻ってこないと思いますよ。
怪異は小粒ですが、『念』を見ているのが二人ですからシチュエーションは良いと思います。 ですが、『ギャンブラー達の負の念を見た』という怪異なので、思い切って削っても良かったかと。 |
名前: 有線 ¦ 13:08, Thursday, Mar 22, 2007 ×
仮にサクラがいたとして、堂々と募集をかけるものなのでしょうか。 パチンコ業界の事情は良くわかりませんが、もっとこっそり頼むものでは・・・ サクラを置いてもいいんだくらいに思ってしまいました。 サクラがいたからといって、客が増えるのかどうかも疑問です。 最初の書き出しはなしで進めた方がよかったのでは。 ただ、お金や欲の吹き溜まりの場所には違いありませんから、いろいろ渦巻いているのは当然といえば、当然な気がします。 それが一つの白い煙として見えてもある意味当たり前なのかもしれませんね。 |
名前: 黒ムク ¦ 18:00, Thursday, Mar 22, 2007 ×
素材・−2 文章・−2 人の欲が渦巻いている場所である。 何が有っても不思議ではあるまい。 文章は全く評価できない。 いかに書かないか、という事を頭に 入れておいた方が良い。 |
名前: つくね乱蔵 ¦ 14:13, Thursday, Apr 19, 2007 ×
「サクラ」のアルバイトというのは面白い。 ですが、怪異の面白さと比べてそっちが目立ってしまい、ちぐはぐな印象です。 アルバイト、というタイトルもやや不適かなあ。 閉店後にしか現れないようなものでもないだろうし、常連さんなら見てるかもしれないですね。
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名前: 藪蔵人 ¦ 20:26, Tuesday, May 01, 2007 ×
| 念が残る煙というのはありそうな話かなと思いました。どちらかというとパチンコのサクラのバイトに興味が行ってしまいました。文章技術評価0 体験談希少度評価0 |
名前: ナメコ ¦ 22:00, Tuesday, May 01, 2007 ×
負のオーラが可視的存在となって現れる点は面白い。しかし、集積した「念」が塩で消える、というのもなんだか釈然としない。 文章としては、冒頭部分はほとんど不要であるように思えるうえに、暴力団云々のくだりに違和感を感じる。何のために暴力団は営業妨害をしたのだろう?そもそも、サクラを雇う前にとる手段があるのではなかろうか。 本筋とは関係のない箇所だが、気になったので言及。 |
名前: GPZ ¦ 00:29, Sunday, May 13, 2007 ×
| 文章はすーっと読めました。「そうなの?」ということが引っかかって点数なし。 |
名前: ペペ ¦ 16:26, Thursday, May 17, 2007 ×
非常に興味深い話でした。「コミケ雲」もあるんだから、パチンコも当然あるんでしょうね。私はパチンコはやらないのですが賭博関連の施設は要注意ですね。
文章1 怪異1 =2 |
名前: 久遠平太郎 ¦ 20:45, Sunday, May 20, 2007 ×
実際に体調が悪くなった・・・とかなら少しは怖かったのかもしれませんが。
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名前: 梶ゆういち ¦ 02:46, Monday, May 21, 2007 ×
希少価値1 文章−1 最初の部分、書く必要ないのでは・・・長かったけどそれが絡むのかと思って読んだのに・・ 「白い煙はとろけるように消えてしまった」という表現じたいはおもしろかった。
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名前: Heath ¦ 00:38, Sunday, May 27, 2007 ×
由起子さんのお友達のスタッフさんが凄いですね。 パチンコ店とか行かないので判らないですが、普通カウンターに塩を常備していないでしょうから、このお店では白い煙はしょっちゅう現れ、その度塩を振りかけているのでしょう。
一番怖いのはやはり人間の欲望でしょうか、確かにアルバイトを続けていたら、白い煙のお持ち帰りをしてしまいそうですね。 触ると体調を崩す、持ち帰るとどんな被害にあうか判りませんしね。(いっそヤクザさんが持ち帰ってくれると、お店側は大喜びでしょう) |
名前: フジ ¦ 22:16, Sunday, May 27, 2007 ×
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