ニワンゴ「超」怖い話特集ニワンゴから、毎週二回
「超」怖い話をお届けします。

エントリーblog/2007


公開中の新着エントリー作品
毎日更新されています。24時間以上経過して作品名に変化がない場合は、一度このページをリロード(ページ更新)して下さい。




公開済み作品
2008年 4月
2007年 6月
2007年 5月
2007年 4月
2007年 3月
2007年 2月

 



あの映画
「昨晩変なもの見ちゃったんですよ…」
加藤君は私の顔を見るなり、泣きそうな顔でこう告げた。

彼は当時、板橋区のある区画に住んでいた。
残業が多い職種であった彼は、真夜中に帰る事が多く、自宅から職場まで車通勤を余儀なくされていたという。
その夏の暑い夜も、加藤君の帰宅は深夜に及んだ。
「ん?」
借りていた駐車場は狭い路地の奥に位置していた。
そこは対面通行なのだが、車が進入すると人間一人通るのがやっとというくらいの狭さの路地だった。
そこに、男が突っ立っている。
クランクションを鳴らす。動かない。
おっさん邪魔だよと怒鳴ると、ライトの光輪の中で男がゆっくりと振り返った。
腐った魚の目。
顔面から上半身まで、べっとりと鮮血に覆われている。
(い…!?)
濁った瞳が彼の車を捉えると、突然男は両手を前に差し出し、壊れた人形のような動きでこちらに迫って来たのである。
「ううー」
死人の表情。
意味のわからない呻き。
ギクシャクした奇妙な動作。
恐怖を感じた加藤君は、ギヤをバックに入れ、アクセルを踏み込んだ。
だが、路地が狭すぎてスピードを出しながら下がれない。
「うあー」
前を向けばあの男が両手を突き出し迫って来る。彼は必死の形相で車をバックさせ、広い通りまで抜けると、急ハンドルを切ってその場から逃げた。
「そのまま携帯から110番して、パトカーに来てもらったんですが…」
現場には血塗れ男はおろか、血痕一滴残っていなかったという。

「轢き逃げに遭った人かな?とも一瞬思ったんですけど…」
「それはアレだ。明日の朝、板橋はそいつらで一杯だ」
「いや、それ困ります」

幸い、次の日も板橋区は平穏な朝を迎えた。








11:44, Sunday, Feb 18, 2007 ¦ 固定リンク ¦ 講評(28) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(7) ¦ 携帯

■ Trackback Ping URL 外国のスパマーへのトラップです(本物は下のほうを使ってください)
http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog-k.cgi20070218114413

■トラックバック

この記事へのトラックバックURL(こちらが本物):
http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog-k.cgi/20070218114413

» 【+3】 あの映画 [hydrogen's blogから] ×
内容: 1文章: 2板橋・オブ・ザ・デッド。うーん、好き。あの映画に比してる部分だけではそれほど好感に転んだかどうか解りませんけど全体を通じた変なナショナリズムというか、板橋への変な偏愛や怪異の起きた当日夜の話という変なレアさがあって変なテンションの上げ方 .. ... 続きを読む

受信: 13:50, Sunday, Feb 18, 2007

» 【+3】「あの映画」 [DJ ZIRO『超-1 2007』感想ブログから] ×
あの映画系を撮影していた可能性は・・・あるわけないか。そう言えばあの映画をリスペ ... 続きを読む

受信: 14:15, Sunday, Feb 18, 2007

» [超−1]【0】あの映画 [幽鬼の源から] ×
前大会でも書いたのだが、既存の作品のイメージで勝負することは、文章を創出する者としてはいかがなものかという意見である。 この作品も、タイトルの段階で“ゾンビ”という単語を思い浮かべた。 そして実際それのイメージだけで話が膨らんでいったと感じた。 書き手 .. ... 続きを読む

受信: 06:57, Tuesday, Feb 20, 2007

» 【−3】あの映画 [与粋鴎歌ブログから] ×
文章技術 −1 体験談希少度 −2 好みによって評価は別れるとは思うのですが。こ ... 続きを読む

受信: 16:22, Thursday, Mar 01, 2007

» 【−3】あの映画 [Forgotten Dreams 「超」1講評から] ×
 <文章> −1  <体験> −2  <得点> −3  前提として特定の作品を知っていることを必須にするのは、それが余程一般化している 場合に限る。  ここでは描写自体はしっかりしていることもあって怪の内容自体は特に問題なく 理解できる。  しかし、怪談 .. ... 続きを読む

受信: 17:24, Thursday, Mar 01, 2007

» 【+6】あの映画 [2007年超-1・TOMOKI講評から] ×
板橋すげー!アレが生息(?)してるとは!>「いや、それ困ります」“それ”が示唆しているシチュエーションが相当ものすごいだけに、この普通な言い回し…妙に受けてしまいました(笑)文章技術評価 【+3】体験談希少度評価 【+3】総合点数【+6】 ... 続きを読む

受信: 15:35, Sunday, Mar 11, 2007

» 【+4】あの映画 [I'd like to tell you something about ...から] ×
 やっぱりー。 私、リアル心霊系はまだ得意というか我慢できるんですが「作り物」はダメなんです、めたくそ怖いです。対応の仕方がわからんやん。家に銃ないし「ゾンビ」勘弁してください。 リアル心霊系+「ゾンビ」�シ ... 続きを読む

受信: 00:45, Saturday, Mar 24, 2007

■講評

タイトルとオチは「あの映画」に引っ掛けない方がよかったと思うんだけどなあ。
結構怖い話なのに、そのせいでどう処理していいかわからなくなったから。
それはともかく「板橋のある区画」という書き方に区画になにかあるのかと思ってしまいました。

名前: 藪蔵人 ¦ 13:07, Sunday, Feb 18, 2007 ×


「それはアレだ。明日の朝、板橋はそいつらで一杯だ」のセリフが気に入った。
あのゾンビがTokioに!?という緊迫感が、板橋というローカルな地名の出ることによって、絶望感から救われるというか。

細かいことですが、
「対面通行なのだが、車が進入すると人間一人通るのがやっとというくらいの狭さの路地だった。」
という文章は「狭い道なのに一方通行になっていない」という意味ですよね?「対面通行なのだが、」はない方が分かり易いと思います。

名前: くりちゃん ¦ 14:14, Sunday, Feb 18, 2007 ×


>「ううー」
>「うあー」
間抜けな感じがします。文字で表現するのは難しいけれど、怖さを表現したかったのならもう一工夫ほしいです。

タイトルは、良いような悪いような?
見方によっては「要はパクリじゃん」と悪い印象を与えてしまいそうです。

お笑い系として書いたのか判断しかねるので、±0としておきます。ごめんなさい。

名前: 13 ¦ 16:17, Sunday, Feb 18, 2007 ×


友達の話だったら、うそだぁ〜って言ってしまうかもwww

>「それはアレだ。明日の朝、板橋はそいつらで一杯だ」

このセリフには笑ってしまいました。
実際に目撃したら笑うどころじゃないでしょうが。
でもタイトルも「あの映画」だし、笑う怪談ですよね?
最後の一文も笑う話としてなら、締めとしてはよかったと思います。
怪異に+1。文章に+1。
更に総合的に+1で。

名前: 飛泉 ¦ 20:24, Sunday, Feb 18, 2007 ×


怖くはないが、お笑い系として面白かった。
タイトルはネタバレ気味なので、もう少し工夫した方がよかったかも。

名前: ナルミ ¦ 21:06, Sunday, Feb 18, 2007 ×


内容:ー2 文章:0

ゾンビを目撃したという話?
それだけでは面白くないから、映画ネタをあわせたという感じでした。

名前: ダウン ¦ 23:15, Sunday, Feb 18, 2007 ×


怪異:作者は人を笑わせるつもりで書いたのかー!
というか、タイトルと動作でゾンビなんだろうとは思ったし、後退して逃げたいのになかなか後退できない焦燥感はよく表現されてたとは思うんですが。
「うあー」
で気が抜けました。勿体ない。0
文章:オチでいきなり作者の人(かな)が出てきたのに違和感。
ボケ役として登場させるなら、冒頭でも一度登場させておくべきでした。
ただ、ゾンビ登場から加藤君後退までは息もつかせぬサスペンスっぷりで、表現力自体はかなりのものだと思います。+1.5

名前: brother ¦ 23:34, Sunday, Feb 18, 2007 ×


愉快犯だったとか。

映画だと『おっさん邪魔だよと怒鳴る』ような人物は真っ先に食べられちゃうはずなので、逃げ切れてよかったですね。

名前: 雛人 ¦ 00:18, Monday, Feb 19, 2007 ×


おっさんゾンビの表現の稚拙さに爆笑。
おまえは吉本の芸人か!とつっこみたくなるようなベタさが痛い。
いやまて、これはボキャブラリー貧困ではなく、狙ってやったことなのか
と一考。だとするとお見事と言いたくなる。
一生懸命考えてこれだとすると別の意味で凄いけどw

ちょっとおふざけ感が過ぎるような気がするがどうでしょう。
本人は怖かったんだろうけど話せば話すほどお笑いになっていく様は
面白い。

名前: 桜子 ¦ 12:41, Tuesday, Feb 20, 2007 ×


他の方も書いておられますが、私も「あの映画」にはかけない方がよかったと思います。

名前: 丹羽 ¦ 16:53, Tuesday, Feb 20, 2007 ×


技術0 素材0.5
もしや飽和気味のグロテスク描写に対するアイロニーとしての狙いが、とか、思わずフカヨミしましたが、考えすぎですね。はい。
普通に、血塗れの霊が追ってくる話として書いてしまうと、それはそれで「今の時流」においては困難な挑戦になるかなと思います。
思いあぐねてのアレンジだったのだろうと思います。
その意気は買わせて頂きたいのですが、やはり、なかなか難しい素材です。

名前: Chelsea ¦ 18:19, Tuesday, Feb 20, 2007 ×


   -4   0  +4
文章;■■■■■■□□□(+1)…a
構成;■■■■■■■□□(+2)…b
怪異;■■■■■■□□□(+1)…c
恐怖;■■■■■■□□□(+1)…d
嗜好;■■■■■■■□□(+2)…e
※(a+b+c+d+e)/5…総合点(小数点以下第1位四捨五入)

 書き方次第で聞き慣れてしまった怪異でも、いい形でまた違った印象を読み手に与えることができる。この作品がそのいい例であると思う。
 おそらくこのネタを、恐怖を前面に押し出した描写、表現で書いたとしたら多くに埋もれてしまう作品であっただろう。
 ただ、コミカルに描くにしても怪異自体の描写はもう少し繊細にしたほうが良かったように思うのだが如何か。

名前: 空 ¦ 12:18, Thursday, Feb 22, 2007 ×


文章+1

血塗れの男の呻き声に脱力。
さっくり読めて良い感じです。
しかし、タイトルから怪異の表現まで考えられた罠なら素晴らしい。

名前: 有線 ¦ 14:45, Thursday, Feb 22, 2007 ×


よかったね、加藤君!ロメ路版で(笑)
リメイク版ゾ×ビなら、あなたはきっと追いつかれて、気付くと「ううー」と唸りながら走り出して〜(笑)
登場人物の必死感に比べて間の抜けたゾ×ビの「ううー」という声はタイトルやラストの会話から伺うと明らかに脱力お笑い系。
ドキドキしながら読んでいて「何だこりゃ」と肩透かしを食らった読者の顔を思い浮かべる作者のしてやったり感が見えるようです。
ファンの方にもたまらんかも(笑)ただし一発芸的な要素を含んでいますから、あまりこういった手法を多用するのは避けたほうがいいかも知れません。
ちなみに板橋の血塗れ男は〜きっとジルとレオンが手早く対処してくれたのではないかと思うのですが(笑)

名前: 矢内 倫吾 ¦ 18:25, Saturday, Feb 24, 2007 ×


文章:+1 怪異:+2

ゾンビ!?

ゾンビ好きなので3点。
台詞の選び方や、夢の中で走ってるようになかなか逃げられない焦燥感がよかったです。

これ、文章でここで読んでるからちょっと笑えるけど、
自分が体験したら笑うどころじゃないですよ。

日本のリビングデッドは板橋区からか…。
とりあえず板橋には近寄らないようにします。

名前: 晴。 ¦ 11:18, Thursday, Mar 01, 2007 ×


私が言うのもなんですが・・・。
腐敗した幽霊をそのまま出しただけでは、ちょっと面白みがないというか。
単に気持ち悪いってだけで終わっちゃいますから。

名前: コテキツブ ¦ 15:48, Monday, Mar 05, 2007 ×


あの映画って何だろうって思いながら読んでました
ゾンビが出てくる映画はいっぱいあるから、どれかなぁって
結局分からないままなんですけどね^^;
著者の台詞に負けたorz
内容0 文章+1

名前: cross2M ¦ 20:25, Friday, Mar 09, 2007 ×


怪談落語として面白いとは思えなかった。
ボツネタを無理に面白いと言わせようとしている感じ。

名前: 撃墜王の孤独 ¦ 17:58, Saturday, Mar 10, 2007 ×


あの映画という題名をつけたのだから、ゾンビっぽさを狙って書いたとう作者の意図は伝わってきます。
ただそれで若干、恐怖感がそがれ、軽い仕上がりになったしまっているのかなとも思います。
ゾンビに興味がある人にとっては、たまらない作品なのではないでしょうか。

名前: 黒ムク ¦ 13:23, Monday, Mar 19, 2007 ×


ゾンビ系の映画ってのは解ったけど
あの映画ってなに?
てか、最後のやり取りが意味不明
そもそも怖くない

名前: orz ¦ 11:30, Saturday, Mar 24, 2007 ×


これは面白い。オチの部分には思わず笑っちゃいましたよ。板橋がアレだらけになったら、
最後はやっぱり爆弾落として…などと妙なことを考えてしまいました。

文章1.5 怪異1 =(繰り上げて)3



名前: 久遠平太郎 ¦ 01:27, Sunday, Apr 01, 2007 ×


映画のワンシーンのような話ですねぇ。
実際に見たなら怖いのでしょうが、最後のやり取りなどで読み手が置き去りにされてしまった印象です。
ちょっと映画のイメージが強く誘導されているのか、見たという以上に怖さを感じる要素が少ないかと。
素材:+1 文章:0

名前: 夢屋 陣 ¦ 17:25, Tuesday, Apr 10, 2007 ×


□素材:0 □恐怖:0 □リアリティー:0 □文章表現力:0 = 0点

この内容で、「あの映画」って題名はずるい。
「それはあれだ」←誰の発言かわからないが、いいセンスの持ち主だと思う。

名前: ゆんく ¦ 22:21, Sunday, Apr 15, 2007 ×


素材・0 文章・0
申し訳ないが、評価できない。
個人的に心霊落語は好みではない為。

名前: つくね乱蔵 ¦ 13:55, Thursday, Apr 19, 2007 ×


ゾンビ?らしき男から逃げるところがちょっとドキドキさせられました。 章技術評価 0 体験談希少度 1

名前: ナメコ ¦ 21:17, Tuesday, May 01, 2007 ×


怪異そのものを抽出すれば、グロテスクなものに対する恐怖感が伝わってくる良い題材だと思う。
しかし、最後の一文でその良さが打ち消されてしまった印象を受けた。
某映画を知らない者にとっては、結末の台詞のやりとりに不可解さを感じるであろうし、そういった感想を持った読み手は「怪談調ジョーク?」と受け取ってしまうのではないだろうか。

名前: GPZ ¦ 20:04, Thursday, May 10, 2007 ×


いくつかの意味で怖いと思う。ゾンビを意識してしまい、何かノれませんでした。

名前: ペペ ¦ 17:54, Wednesday, May 16, 2007 ×


希少価値2 文章ー1
事象自体は、怖いと思う。描写がもっと巧みならなァ・・・
少し残念。

名前: Heath ¦ 23:41, Saturday, May 26, 2007 ×



■講評を書く

名前:
メールアドレス(任意):    
URL(任意):
この情報を登録する
配点:
講評後に配点を変更する場合は、以前の配点(を含む講評)を削除してから新しい配点を行ってください。
配点理由+講評文:
パスワード(必須):

 


▲TOP
[超-1情報]
主催者からのお知らせ

最近のコメント講評
矢内 倫吾 on かなしばり

こころママ on 樹海

久遠平太郎 on 1991年

フジ on 小人二題

こころママ on ここにゆうれいいます

最近のトラックバック講評
【-6】白い糸 (hydrogen's blog) «

【+6】婚礼 (2007年超-1・TOMOKI講評) «

【+2】青い部屋 (2007年超-1・TOMOKI講評) «

【 1】 金縛り (hydrogen's blog) «

【 5】 やしろ (hydrogen's blog) «

【 3】 贄 (hydrogen's blog) «

【+5】袖引き (ささいな恐怖のささいな裏側) «

【+2】ぱさりぱさり (2007年超-1・TOMOKI講評) «

【+5】禁域 (2007年超-1・TOMOKI講評) «

★このページはPCサイトビューアー相当の閲覧能力がある携帯用に調整されています。携帯でご覧になる場合は、PCサイトビューアーかそれに準じる機能でご覧下さい。この警告以外にページ内容が表示されない場合、汎用携帯向けページをご利用ください。  

 

 

 

フリーソフトで作るブログ