「超」怖い話15周年記念企画

書き下ろし新作入り
超-１傑作選、全三巻
好評発売中

■序文 　今年、「超」怖い話は創刊から十五周年となる。 　その十五年の間、「超」怖い話は聞き書きの怪談を広く蒐集してきた。 　文芸としての創作怪談やホラー小説とは異なり、「超」怖い話の精神は体験者の感じた恐怖そのものに肉薄する事を至上の目的とした「ルポルタージュ」に近い。 　このモットーのもと、「超」怖い話はこれまでに三人の偉大な編著者と多くの共著者の参加を得て、長きに渡り命脈を繋いできた。時に若返りのためであったり、また時に新たな生贄として、多くの著者が「超」怖い話と関わりを持ち続けてきた事は周知の通りである。しかし、この濃い毒に身を委ねて今日まで無事に過ごしてきた者はそう多くない。著者の多くは自ら引き際を悟り、または脅威と限界を嗅ぎ取って「超」怖い話を去っていった。今なお「超」怖い話を紡ぎ続けてきた著者は、三代目編著者・平山夢明と、最古参著者・加藤一の二人だけとなってしまっている事も、周知の通りである。 　今、「超」怖い話は血に飢えている。新しい血が注ぎ込まれる事を強く望んでいる。 「超」怖い話創刊十五年を迎え、「超」怖い話はここに新たな著者の探索と選抜を行う大会【超‐１】の開催を宣言する。

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■主旨 　超‐１の開催目的は、現時点での「傑作」を見つける事にはない。 「超」怖い話の長期的存続のため、「超」怖い話執筆陣に名を連ねる、【新たな著者】となる実話怪談の担い手を選抜する事にある。 「超」怖い話が求めるのは、渾身の力を込めて書かれた、たった一本の傑作ではない。聞き取り（取材）能力に長け、読者の存在を意識した【実話怪談】を、より多く執筆し続けていく事ができる向上心を持った「著者」であり、強い耐久力を持った取材者である。 　この企画は、或いは「超」怖い話の傲慢という誹りを受けるかもしれない。 　新たな著者に選抜された者の未来に暗い影を落とすきっかけになるかもしれない。 　だがしかし。 　超‐１は、我々がただ愛して止まない「超」怖い話を今後も長らえるためだけに、自ら贄となる人を募る。    ※超-１/2006年大会は既に完了しています。